9月7日(日)、愛知県美術館へ行きました。
「これからの写真」展とコレクション展の写真のことは
前記事に書いたので、その他の展示について書きます。
展示室5が「ミニマル/マキシマル」というテーマで、
ミニマル(最小限)なカタチと色で表現するアートと、
それと対極にあるマキシマル(最大限)な表現のアートが展示されています。
平成25年度新収蔵作品という、
袴田京太朗《ハルガ》と《Inner Hulga》が面白い!
《ハルガ》は、いろんな色のアクリル板を重ねて、それを人体のような
彫刻作品にしています。なぜかテーブルがひっくり返ったところに立っています。
切れた片足(?)を持って。そして、その内部をくりぬいて作ったのが、
《Inner Hulga》色の重なりから、どの部分からくりぬかれているのか
わかります。
その隣にあった絵画、山田正亮《Work C.33》は、作家名を見るまで、
この立体作品と同じ人が描いたのかと思ってしまいました。
色の重なりがなんか似ていて。取り合わせ面白いです。
こちらも平成25年度新収蔵作品だそう。
戸谷成雄《地霊Ⅰ》という立体作品も良かった。
いつもの場所のモーリス・ルイス《デルタ・ミュー》も
ミニマルな作品ですね。
で、そんな「ミニマル」と言えば、やっぱりこの作品
桑山忠明《茶白青》この作品はコレクション展でよく見るのですが、
今回、桑山忠明の立体作品が展示されていました。《untitled》
シルバーとブルーのアルミ板がちょっと高い位置に並んでいるだけ?って。
見る角度によってアルミの色が微妙に変化するんですが。
真島直子《地ごく楽 2003-2》あ、これ「アイチのチカラ!」展で見て
面白いなって思った作品! やっと作家と作品名を知ることができました。
(「アイチのチカラ!」展、最終日に行ったので、出品リストがなかった)
これは「マキシマル」の方で取り上げているのかな。
そんな描き込みがすごいのが、斎藤吾朗《描けば描くほど》
今までも何度か見てる絵ですが、
古今の画家が自分の代表作を持って並んでいる、その数がすごい!!と。
展示室6のプロジェクト・アーチ 第11回目の今回は、
末永史尚(すえなが ふみなお)「ミュージアムピース」
撮影可でした。
えーーっと‥‥なんか難しい説明とかあったけど、要するに、
これは美術館のパロディみたいな?
額縁については私も結構気になることがあります。
感想が書けてないんだけど、今年春に愛知県美術館で見た
「印象派を超えて―点描の画家たち」展
この展覧会、多くの作品がオランダのクレラー=ミュラー美術館から
来てたけど、私がまず感じたのは、
「クレラー=ミュラー美術館の作品の額って、すごくシンプル!」
ってことだったんですよ。我ながら「そこ?」って可笑しかったけど、
日本国内の美術館から借りてきた作品の額は
すごくゴテゴテと豪華で装飾的だったので、
クレラー=ミュラー美術館所蔵の作品はスグわかって面白かった。
これらの作品は「愛知県美術館のコレクションのうち幾つかの作品を、
その額縁を含めた見た目を実寸でキャンバス上に移し替えたもの」だそう。
ふーん、すると、この奥にある正方形の額はクリムトの《黄金の騎士》かな?
実物は立体的だし、もっと金が豪華だけど。
この左の黒い額縁は、ミロ《絵画》かな?
(この絵、私的に、たまたま隣で鑑賞していた女の子が言った
「青い雲の中の太陽と雨」ってタイトルつけてます)
こんなカルトクイズみたいな楽しみもできる?
愛知県美術館のコレクションに詳しい人ならニヤニヤしてるかな?
さらに興味深かったのが、その隣で、木村定三コレクションの中から
軸装について注目した作品が並べられていたこと。
軸装のそれぞれのパーツについてとか、軸装に使われる布のこととか、
そんな解説も興味深かった。
所有者の楽しみとして、軸装を仕立て直すこともあると。
格子縞の軸装の掛け軸、末永史尚の作品になっているんだ。
後でもらったリーフ見て気がついた。(中段左)
末永史尚の展示、ふーーん‥‥ってカンジで見たけど、
この額はどの絵なのか、もう一度愛知県美術館に
確かめに行きたくなってしまった。
(友の会会員なので、無料で入れるし!)9月28日(日)までかー。
愛知県美術館のウェブサイト: http://www-art.aac.pref.aichi.jp/
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愛知県美術館プロジェクト・アーチ「末永史尚―ミュージアムピース」
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