7月30日(木)、岐阜市の大学病病院跡地に7月18日(土)にオープンした
岐阜市の図書館複合施設「ぎふメディアコスモス」へ行ってきました。
この日はパートが休みで、所要で岐阜市中心部まで出かけたので、
図書館だけでなく、ギャラリーもあるのね、ついでに見て来ようって
くらいの軽い気持ちだったんですよ。このチラシは見てたんですが、
あぁ、今注目されているアール・ブリュットね、ってくらいだったんです。
でも、見たらものすごく良かった!!
日比野克彦さんの音声ガイドがすごくわかりやすかったし!
副題が「それぞれのらしさ」
「アートの特性は「同じじゃない」という価値観を持っているところ。ひとつの答えを追い求めるのではなく、
それぞれに魅力があるという思考がアートの基本理念だと考えます。」
「アートになり得るものは日常の中にあるのです。」(チラシ裏面の文章)
‥‥うんうん、「みんなちがって、みんないい(金子みすゞ)」ね。
そっかー、それがアートなのね。
写真撮影OKだったので、いっぱい撮ってきました。
ギャラリー前のホワイエ
ダンボールでできた船が吊り下がっています。
あ、2006年の岐阜県美術館「日比野克彦応答せよ!!」展にも
こんな船が置いてあったっけ。
2006年ドイツで開催されたサッカーワールドカップの応援として、
ワールドカップ・アジア予選に参加した国々をそれぞれイメージした
ダンボール製の船を作るという日比野克彦さんが監修して大宰府で
行われたワークショップ「アジア代表日本」で作られたものだそう。
4艘はそれぞれ「スリランカ」「ウズベキスタン」「イラク」「台湾」
だそうですが‥‥
「みんなのアート」の文字が竹細工でできていていいカンジ!
入口正面の壁の天井近くまで一面に張られている家の絵 50枚
クレパス等で力強く描かれていて、それぞれとてもカラフル!
ひたすら《家》の絵ばかり―1,000枚も!―描いていたという
「みずのき絵画教室」堀田哲明さんの作品
展示の最初に飾られている「みずのき絵画教室」小笹逸男さんの作品
《しまうま》《蛙》《私の友達》《猫》等
しまうまも蛙も猫も、なんて面白いんでしょう!
木炭で描かれたモノクロの画面、ちょっとドキッとします。
「みずのき絵画教室」古川敏明さんの作品
カラフルなウルトラマン!
作者の「みずのき絵画教室」山本悟さんは、もちろん大の
ウルトラマン好き。そんなウルトラマン愛が伝わってくるような
見ていると楽しくなってくる大きな作品です。
これは何のオブジェクト?
小石などにひたすらテープを巻き付けていってできた形だそう。
「Studio Ashi」梅木鉄平さんの造形
これは驚きます!紙を切ってあるんですが、その細さといったら!!
まるで布の端のほつれた糸のよう!!
熊本の藤岡祐機さんの作品
その前の壁一面に展示してあった切り紙作品は、
藤岡祐機さんの子供の頃の作品
「クラフト工房LaMano」平野智之さんの作品
平野さんは靴のことを「土足」と呼んで、ひたすら「土足」の絵を描いています。
大きくなった美保さん(介護施設の職員)が、
中部国際空港に飛び込んだというストーリーで、靴が空港施設の中に現れたり、
靴と、そこから見える風景とが対になった絵とか、
トラックになった「土足」はいろんなものを牽引して走ります。
アニメーションみたいで面白いー。
あ、これは岐阜の街で毎年行われているフラッグアートの作品ですね。
公募部門と学校単位で参加する部門があって、これらは養護学級の作品だそう。
ドーンと大きなこの作品、岐阜市加納にある竹細工の武山商店の
店頭に飾られていたものだそう。
武山商店の武山定夫さんは、竹の骨組の上に紙を貼った
交通安全の節分の鬼や子供神輿のキャラクターなど、
いろんな竹の人形を作っているそう。
東濃特別支援学校高等部1年の安保瑛太さんの作品
幼少の頃から回転するものが好きで、じーっと観察し、記憶して、
その記憶を頼りに正確に対象を描いていくそう。
岐阜県高山市の原田正則さんの作品は、とても細かく描き込まれていて
すごい! 見ていて飽きません。
いちばん右が岐阜県羽島市の山田真己(やまだ まき)さんの作品。
最新号(2015年6月25日発行)の
「岐阜まちなか再発見フリーマガジンa un(あ うん)」にも紹介されていましたが
Webページはこちら: http://aun-web.com/art/16420.html
「脳性マヒによる四肢機能の著障 (中略) 寝たままの状態で鏡越しに画用紙を見つつ、
筆やクレパスを固定した足や、指先やかかとも使って描く。」
8月2日(日)まで岐阜公園内の加藤栄三・東一記念美術館にて「山田真己展」が
開催されていたそう。
私は、2014年2月に、岐阜シティ・タワー43の1階アトリウムでやっていた
「見たい見せたい美術展」で山田真己さんの作品を見たことがあります。
左の3点は岐阜県大垣市の西脇秀威さんの作品。
そして「こんなものも展示してるんだ!」ってビックリしたのがこちら
作者は「カラス」!!
ホンモノのカラスの巣だそう。
一番下にワイヤーハンガーを使い、小枝を組み合わせ、卵の周囲には棕櫚の毛(?)を
使って、とても快適そうに仕上がっています。
こんな作り方をカラスはどこで覚えたんでしょう?
その隣には岐阜のナカダクラフトの金型。
岐阜金属加工の技術は世界のトップクラスだそう。
そして、石田さん(お母さん)の洋服の型紙も額に入れて展示してありました。
2人の男の子それぞれのために、型紙をアレンジしていると。
部屋の真ん中には大きな石が積み重なっています。
作者は「長良川」!!
長い年月の中で川の流れに削られて、角が丸い石ができたと。
「どうぞ座ってください」ってことだったので、腰かけて休んでみました。
女性が機関銃を持っている?って見たら、
機関銃と見えたのは野菜や魚介類などの食べ物。
写真を撮ったあと、機関銃と見えた野菜類を料理して食べるまでが、
現代アート作家・小沢剛さんの作品だそう。
あ、これは、岐阜県美術館「体感アート@県美.com」展でも見た
鹿児島「しょうぶ学園」の「nui project+(ヌイ・プロジェクト)」の作品ですね。
部屋のほとんど四方の壁一面に展示されていて迫力です。
文字をステッチしてあるものや、太い糸で立体的にステッチしてあるもの、
いろんな作り手の個性のようなものも感じられます。
こちらのお城、左から伏見城、岐阜城、彦根城。
なんと爪楊枝でできているんですよ!
介護施設の廊下の棚に置いてあったもので、作者はわからないそう。
爪楊枝の形をなんと上手に使っているんでしょう!!
気が遠くなるような作業ですよね!
!
「みんなのアート」展は、ぎふメディアコスモス1階のみんなのギャラリーで
8月16日(日)まで。入場無料で(日比野克彦さんの音声ガイドも、もちろん無料!)
朝9時から夜9時までやっているという、なんともうれしい展覧会です!!!
なので(?)実は、この翌日に車椅子の母を連れて、
8月9日(日)には一人で、また見に行ってしまいました。
みんなのギャラリー前の「ドキドキテラス」
「平和の折り鶴」が飾られていました。
(8月9日(日)には岐阜市の姉妹都市の展示になっていました)
ぎふメディアコスモス。岐阜市図書館の入口は2階にあります。
2階の天井は木の格子でゆるやかな曲線に仕上がっています。
木(岐阜県産の東濃ヒノキ)のいい香りがしています。
ところどころにこんな電気スタンドのカバー(?)のような、
模様の違う布のグローブが下がっていて、いろんなコーナーになっています。
本棚もゆったりと配置してあって、とっても素敵な図書館です。
1階に天井に使われている木造格子屋根模型が展示してありました。
「岐阜県産(東濃ヒノキ)の薄い木材を層状に編むことでファブリック(織物)のように
軽やかな架構がつくられています。」と。
建築デザインは伊藤豊雄さん。
各務原市の「瞑想の森 市営斎場」もこの方のデザインだと!
あ!そう言われれば、この屋根の曲線のカンジが似てます。
各務原市の「瞑想の森 市営斎場」
「自由曲面」の屋根が優美で、外から見た建築の形もいいけど、
内部に初めて入った時、すごく感動しました。
形だけでなく、いろんな環境に配慮して設計されているそう。
市のお知らせパンフなどの前には、こんな楽しいクッションも。
岐阜市の国際課、多文化交流プラザ、市民活動に利用できるスタジオなども。
一角にローソンが入っているのもいいですね!
金華橋通り沿いには、こんな水路のある並木道が。
南側広場では、開館を記念したイベント
「音と食のコラボレーションフェスティバルBeat(ビート)」が
開催されていました。7月18日(土)~8月23日(日)
いろんな食べ物の屋台が並んでいて、ステージもあります。
ただ、暑いせいか(芝生からミストが時々出て、思ったより暑くなかったです)
平日だったからか、お客さんあまりいませんでしたが。
「生メロンソフト」食べました。
富良野産のメロンにソフトクリームがのっています。
中サイズで800円でした(大は1,000円)
(写真は8月9日(日)に行った時のもの)
とても素敵な場所です。岐阜市の街中にあるけど、大駐車場があるので、
各務原の我が家からも便利に行けるところもいいですね。
「岐阜みんなの森 メディアコスモス」のウェブサイト:
http://g-mediacosmos.jp/
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ぎふメディアコスモス「みんなのアート」展
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