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イオンモール常滑「中山みどりフェルトアート展」

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2月4日(木)イオンモール常滑へ行ってきました。
モール内のイオンホールで、1月15日(金)~2月7日(日)まで
「中山みどりフェルトアート展」が開催されていることを知ったからです。
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中山みどりさんのことは、2、3年前(?)の新聞記事で知りました。
羊毛フェルトで本物そっくりの犬や猫を作り、
特にオーダーメイドで作った○○さんちの○○ちゃんって犬や猫が、
ペットロスの人などに大きな慰めとなっているってことでした。

その新聞に載っていた写真の愛らしさがとても記憶に残っていて、
(実は作家の名前は忘れていたんですが)ぜひ実物を見てみたいなって。

展覧会見て知ったんですが、各地での個展や、
テレビ「徹子の部屋」や「行列のできる法律相談所」などに
出演されたりしていらっしゃるんですね。
1974年 常滑市生まれ 武蔵野美術大学日本画学科卒業 とのこと。
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シフトではパートが休みだった2月4日(木)ですが、急きょ午前中の
仕事を頼まれてしまい、あきらめようかなとも思いましたが、
次の休みは最終日の7日(日)なので、混雑するだろうと思い、
午後1時半過ぎでしたが、家を出ました。

イオンモール常滑は、名鉄「りんくう常滑」駅より徒歩約1分
調べたら、我が家の最寄り駅から、1回の乗り換えで行けると!

名鉄「りんくう常滑」駅は『中部国際空港」駅の一つ手前で、
特急は止まらないので、中部国際空港まで行って、無料のシャトルバス利用
ということも考えたけど、シャトルバスの時間等を考えると、
犬山から準急1本で行った方が便利で早いってことで。
午後3時30分に「りんくう常滑」駅着
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目の前がイオンモール常滑でした。
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しばらく店内ウロウロした後、イオンホールは2階の奥まったところにある
ことを確認して、エスカレーターで2階へ行くと、
上がったところにこんな展示が!! 撮影可!
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会場入口のパネル「来場記念写真を共有しましょう!」と。
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会場入口で入場料を払います。
大人(中学生以上)当日600円ですが、イオンカード、WAONカード、
イオンモールメンバーズカード提示で、割引料金500円になります。
(支払いは現金のみ)
小学生は当日300円/割引料金250円

入口ところにあったこちらの展示のみ撮影可でした。
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たくさんの犬や猫の、愛らしい表情とポーズ、
フェルトならではの、あたたかな質感がたまりません!

オーダーメイドで作ったペットの作品では、ペットの写真や、
ペットへの思い、作品へのお礼状なども一緒に展示してあったり、

制作の様子を映像で紹介しているコーナーもありました。

取材に来たアナウンサーが体験で作った作品も展示されていました。

フェルトアートの講座を開催し、現在30名ほどの認定講師がいるそうです。
最後のコーナーでは認定講師の作品も展示されていました。

イオンだけあって、グッズ販売コーナーも充実しています。
(グッズ売り場は無料で入場できます)

愛らしい写真満載の図録は当然買います。1,000円+消費税で1,080円
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そして、こんなフェルトアートのキットを売っていたので、
つい買っちゃいました。1,200円+消費税で1,296円
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中身はこんなカンジ。作り方も一応写真入りで解説してあり、
針も入ってるんですが‥‥さて、私にできるかな??
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イオンモール常滑で、撮影可能の作品が展示されているところが
3か所あるってことだったので、他の2か所も撮影してきました。
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中山みどりさんのHP: http://www.midofelt.com/
中山みどり ブログ: http://midofelt.blog.fc2.com/



楽天市場ではこんなキットも売っているんですね。




イオンモール常滑の巨大招き猫

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2月4日(木)イオンモール常滑へ、
「中山みどりフェルトアート展」を見に行ったことは前記事に書きました。

イオンモール常滑、まだ去年(2015年)暮の12月4日(金)に
オープンしたばかりなんですってね!
新しくってとってもキレイでした。ものすごーく広いし!!

前記事でも書きましたが、名鉄空港線「りんくう常滑」駅のスグ前
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―駅名、「イオンモール常滑駅」でもいいんじゃない?―なので、
電車で行っても、とても便利です。

駅前から見たところ
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屋根のついた通路を通っていくと、イオンの食品売場などがある
「イオンスタイル東入口」に着きます。

特徴的なのが「常滑のれん街入口」
日本建築風の中に巨大なちょうちんが下がっています。
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そして、巨大!!!な招き猫!!「おたふく」
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「招き猫」って言われてイメージするこのタイプ、
「常滑系」っていうそうですね。
たくさんの人が記念撮影をしていました。

東海道の宿場町をイメージしたというレストラン街「常滑のれん街」
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常滑のれん街南入口近くには、金の招き猫「おむすび」
左手を挙げた招き猫は『良縁』を招くと言われていますので、
左手の赤いハートマークに触れてみて下さい。とのこと
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「おぼんdeごはん」で、
そば粉クレープのキャラメルと胡桃(ミニサイズ)とホットコーヒーを
いただきました。これで529円はお値打ち! 美味しかったです。
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常滑焼の壁を再現したもの。こんな壁、常滑の観光パンフでよく見ますね。
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隣には「常滑陶芸作家協会」の展示が
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暗くなったし、帰ろうと常滑のれん街を出ると、
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あら楽しい! 創作招き猫たちが並んでいます。
羽田桂子《ニャンコとワンコとチュー助は友達さ》
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渡辺佳代子《無償の愛》
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渡辺敬一郎《笛を吹く招き猫》
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渡辺敏史《急須を愛する猫》
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森田勇《こい招き》
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北川不三男《親子で招きスマイル》
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武山宗憲《親子 愛》
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村田恭一《地球の平和》
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鯉江裕見子《「愛と平和」を呼ぶ招き猫》
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濱比嘉詩子《鯱乗り招き猫》
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たかはし さだこ《Love & Peace》
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松下利香《地球を愛で 満腹に》
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帰ってHPチェックしたら、これらは
「とこなめ焼協同組合の招き猫」だそうですが、
私が写真を撮った他にもあり、
「愛知県立芸大の招き猫」なども設置されているそう。
次に行ったら、そっちの招き猫たちも見てこなくちゃ。

そして「常滑温泉マーゴの湯」(温浴施設)や、
サーキット場など、エンターテイメント施設も充実しているんですね。

中部国際空港に近いだけあって、外国人旅行者向けの案内所があって、
飛行機の時間等も表示されてましたし、免税対応店ってのも多かったです。
フロアマップには「祈祷室」なんてのもありました!!

イオンモール常滑公式HP: http://tokoname-aeonmall.com/

夜のイオンモール常滑
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岐阜県美術館「第8回 円空大賞展」

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2月7日(日)、岐阜県美術館へ行きました。

岐阜県ゆかりの円空にちなみ、
21世紀の円空ともいうべき芸術家を顕彰する「円空大賞」

平成11年度より始まった「円空大賞展」も今回8回目になりました。
毎回面白い多彩な現代美術が紹介されているので楽しみにしています。
今回のテーマ(?)は、「神羅万象宿精霊」
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第8回円空大賞では、大地を駆け巡り、険しい山々で修業を重ねた円空の山岳信仰、森羅万象すべて魂が宿るといったアニミズム的世界観に通じるような5人の現代作家が選ばれました。
とのことで、
円空大賞に 中谷芙二子
円空賞に 淺野健一、大巻伸嗣、西野陽一、ノロ燐
が選ばれました。

チラシ表面に使われているのは、
円空大賞の中谷芙二子の「霧の彫刻」
上の写真は、豊田市美術館「反重力」展ですね!
あの展覧会すごく面白かった!

豊田市美術館「反重力」展: http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2013-12-02

岐阜県美術館に着いたのが、14時半少し前。
門のところに看板がありました。
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10:30から16:30まで一時間毎に霧が発生しますと。
(但し、気温が低く、凍る恐れがある場合などは中止になるようです)

ちょうどいいので、庭で待つことにしました。
庭には、あちこちに倒木が置かれています。
風は冷たいけど、とてもよく晴れた日でした。
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芝生広場の向こうから霧が吹きだしてきました。
中谷芙二子《Fog Sculpture #47632 “雲のごとく”》
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ちょうど子どもの造形教室が終わったところらしく、
大勢の子どもたちが霧の中で大はしゃぎしてました。
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霧の彫刻、動画です。


美術館の庭に見慣れぬ彫刻があるのに気がつきました。
しめ縄が張られています。
淺野健一《オーパーツ》
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巨大な手が地面に落ちてきた! みたいな?
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(16:30の霧の彫刻時に撮影)
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淺野健一さん、円空賞受賞の方です。
チラシ裏面の上段の相撲取りの木彫作品《生神》
展示室で見ましたが、面白かった!
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能面をつけた格闘技の人形(?)《能格》
大きな枠に吊り下げられて展示してあったのは、いろいろ動くのかな?

能面が現代的にアレンジしてあるようなのとか、

祭りの山車に武将のからくり人形が載っているみたいな《魍魎車》
LED(?)で光って、カッコイイ!!

光る兜(かぶと)とかもあって、クールジャパン!!ってカンジ。
木彫の古典的技法を使いながらも最新のテクノロジーと現代的センスで 和の伝統美を表現する」(チラシ裏面の文)
淺野健一さん、1981年生まれの若い方なんですね!

自ら秘境に赴き、鋭い感性と観察力で躍動感に満ちた生きものたちを日本画で表現する
西野陽一の日本画は、とてもダイナミック!!
大きさもすごいけど、鯨漁を描いた《勇漁狩(いさながり)》と
鯨の解体を描いた《解体》たくさんの人物も描かれていて迫力でした。
魚などのリアルさと、金箔の装飾的なところが調和しているのも素敵。
《水の中の森》巨大なアロワナの迫力!
《生命の樹》は、どこかの展覧会のチラシで見たことがあるなぁ。

日本古来の精神風土に根差し、人間の心の深層にせまり、生命の尊厳を表現する
ノロ燐
うわー、なんかおどろおどろしい! 60年代のアングラの雰囲気?
夢でうなされそう‥‥
薄暗い展示室の中の《麻の蚊帳絵》
蚊帳の中に入って見てみたいなぁ。
高山在住の方なんですね。

ミケランジェロの模刻がある多目的ホールにあるのが、
大巻伸嗣《Liminal Air Space-Time》
薄い布が下からの風でゆっくりと舞い上がります。
庭で見た霧の彫刻にも通じるような。
ライトで照らされて、白く透ける布がダイナミックにも、
はかなげにも見えて、見てて飽きません。
このインスタレーション、チケット無しでも見られます。

庭の「霧の彫刻」もチケット無しでも見られますが、
「円空大賞展」観覧料は一般800円とお値打ちなので、
ぜひ淺野健一や西野陽一、ノロ燐の作品も見てくださいね。
(大学生600円、高校生以下無料!)
円空の仏像も5体展示されていますし、
チケットの半券で見られる所蔵品展も充実していますよ!

所蔵品展、最初の部屋は
北蓮蔵(きた れんぞう)1876-1949の特集

岐阜市生まれの北蓮蔵の作品、所蔵品展で山本芳翠と並んで
展示されているのは見ますが、今回まとまって展示されていて
見応えありました。

男たちが昼休みに将棋などをしている様子を描いた大作《午の憩》や、
懐かしい農村風景の中での藁を打つ女を描いた《藁打(わらうち)》と
その習作?の《藁打つ女》(よく並んで展示されているんだけど、
本画はなんか全体的に白っぽくなっちゃって、
習作の方が生き生きしているなぁといつも思うんだけど‥)
《コンセルジュ》という作品は初めて見る(覚えていないだけ?)けど、
椅子に座ったカッチリとした老婦人の威厳。
《コンセルジュ(習作)》は老婦人上半身の斜め前からの絵で、
へーこれが習作?って思った。いろんな角度から描いた一枚なのかな。
《乃木大将の兵服による人物》なんか不思議な絵。なぜ顔と胴体と
キャンバスが分かれているのか? 習作らしいけど‥‥??

山本芳翠、藤島武二や、窪田喜作の絵も展示されていました。
岐阜県揖斐郡小島村生まれの窪田喜作(1874-1941)《農家》
馬や鶏もいる懐かしい農家が描かれています。
(岐阜県美術館の所蔵品検索に画像もあります:
http://gifu-art.info/details.php?id=935)

展示室1-Bは、荒川修作の作品と、荒川修作を含む版画のセットから
ジャスパー・ジョーンズ《無題》や
エドワード・ルシェ(ルーシェイ?)《虫の斜面》が展示されていました。

ルドン部屋は、「色彩のルドン」とのことで、
カラーの作品が並んでいました。

新しい展示室2は「加藤栄三・東一とゆかりの作家」展
岐阜市生まれの加藤栄三(1906-1972)・東一(1916-1996)兄弟
二人とも日展を舞台に活躍された日本画家で、
岐阜公園に「加藤栄三・東一記念美術館」がありますが、
岐阜県美術館にも多くの作品があります。
加藤栄三の日本芸術院賞を受賞した《空》は今回、最後の展示室に
下絵も展示されていました。
加藤東一は若い頃の意欲作《残照の浜》他、《高山夜祭り》など。
最後の展示室にあった金屏風の《木魂―淡墨桜》と、
銀地に描かれた《臥龍梅》は迫力でした。
長縄士郎、片桐乙日子、熊崎勝利、土屋禮一らの作品も並んでいました。

工芸部屋は、片方のケースが陶芸、片方がガラスでした。
私はやっぱり陶芸よりガラスが好きだなぁ。
岩田藤七の色ガラスや、各務鑛三のクリスタルガラス素敵です。

霧の彫刻16:30の回も見ました。太陽が沈んでいくところで、
14:30の回とはだいぶ印象も違いますね。
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中谷芙二子さんのお父様は雪の研究で有名な中谷宇吉郎博士だそうですね。
私、家族旅行で片山津温泉に行った時に
「中谷宇吉郎 雪の科学館」へ行ったことがあります(2000年7月でした)
なかなかカッコイイ建物(設計/磯崎新だそう)の
中庭が、グリーンランド氷河の原を再現したとのことで、
現地から運んできたというゴロゴロした石に人工霧が流れてきて
カッコいいなぁって思ったんですが、
中谷芙二子さんのプロデュースだったんですね!
中谷宇吉郎 雪の科学館のHP: http://kagashi-ss.co.jp/yuki-mus/yuki_home/

中谷芙二子の初めての霧の彫刻は1970年の大阪万博のペプシ館だそうですが、
うーん覚えていないなぁ‥‥

この翌週の2月14日(日)にも岐阜県美術館へ行って、
大巻伸嗣の作品がある多目的ホールでのパイプオルガンコンサート
聴きました。そのことは次の記事で。

「円空大賞展」の過去記事
岐阜県美術館「第7回 円空大賞展」: http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-02-19

岐阜県美術館「円空大賞展」と田中泯の場踊り(第6回)
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2012-02-18

岐阜県美術館「円空大賞展」へ行く(第4回 円空大賞展)
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2007-03-24

岐阜県美術館(第3回の円空大賞展についてちょっと書いてます)
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2005-09-06

岐阜県美術館のHP: http://www.kenbi.pref.gifu.lg.jp/

岐阜県美術館「円空大賞展」パイプオルガンコンサート

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2月14日(日)、先週に引き続いて岐阜県美術館へ行きました。
先週のことはこちらに感想を書いてます

岐阜県美術館による円空大賞展プロモーション動画


ミケランジェロの模刻がある多目的ホールにある
大巻伸嗣の作品《Liminal Air Space-Time》の前で
パイプオルガンのコンサートが14時からあったからです。

大巻伸嗣の薄い布が下からの風でゆっくりと舞い上がる作品は
見てて飽きませんでしたが、これにオルガンの音色が重なると、
とても素敵だろうなと思ったんです。(無料ですし!)

オルガニストは小島弥寧子さん
A.カペソン:第一旋法のティエント
F.コレア・デ・アラウホ:
「聖母マリアの無原罪の御宿リ」による3つのグローサ
G.フレスコバルディ:聖母のためのミサより
など、約40分程演奏されました。

大巻伸嗣の作品、白い床の下からの風で、
4つの山が立ち上がり、真ん中にさらに高い山が立ち上がって、
それからいろんな動きがあって、布は高い天井近くまで舞い上がり、
ゆっくりと床に降りてくるというパターンだいたいわかりましたが、
光と、さらにオルガンの音色も加わってとても素敵でした。

大巻伸嗣の作品の前でのオルガンコンサート
2月19日(金)18:30~(大巻伸嗣来館予定)
3月13日(日)14:00~
にも開催されるそうです。(事前申し込み不要、無料)

私は岐阜県美術館の後援会員なので、所蔵作品展は
何度でも見られるので(企画展は1回ずつ)
また見て来ようと思っていたんですが、
「都合によりしばらくの間、閉室します」とのこと。何があったの? 残念‥

そして、ツイッターで知った円空賞の淺野健一さんの
ガチャガチャ(売店になんだか不思議なものがあるなとは思ってたけど)
やってみました。1回500円。売店で専用コインに交換してもらって
入れると、カプセルに入った淺野さんの作品のバッジが出てきます。
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おぁ、これは《魍魎車》ではないですか!
(売店の人も「当たりですね!」と)

県民ギャラリーは、
「光陽会中部支部展」
それぞれかなりレベルの高い方々の大作油絵が並んでいました。

「第44回 大垣女子短期大学デザイン美術科卒業記念展」
マンガコースや、コミックイラストレーションコースもあるんですね。
イマ風?のキャラクターなど楽しかった。
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マンガを持ち込みした(学校の授業の一環?)経験を描いた
中垣恵理子さんの「夢への第一歩」興味深く見ました。

中谷芙二子の霧の彫刻、15:30の回を見ました。
今回は小雨もパラパラするような曇天で、先週とはまた雰囲気が違いますね。
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車椅子の母と行くランチ GA楽

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母は2014年に腰部脊柱管狭窄症の手術をしたのですが、
あまり経過が良くなくて、かえって足の麻痺がひどくなり、
車椅子生活になってしまいました。

今、骨を丈夫にするテリボンの注射をしてもらうために、
週一回病院まで連れて行き、その後昼食を食べて帰ってきます。
(もちろん二人分の昼食代も母持ちで、時々ガソリン代と言って
 お小遣いも貰ったりしてますが(^^)>

今はバリアフリー化も進んできて、
車椅子で行けるところも多くなってありがたいです。

イオンモール各務原はバリアフリーも進んでいて、
車椅子でのショッピングや食事、トイレも安心ですね。
店内ではたくさんの車椅子の方とすれ違い、
あぁ、日本は高齢社会になったんだなぁと思います。

私は登録していませんが、登録で使える身障者専用の
リモコンゲート付き身障者専用駐車場もあります。

ただ、店内が広いし、人もたくさんいるので、
時間もたっぷりあり、店内見て回るのを楽しめる時はいいのですが、
食事だけとか、買う物が決まっている時は疲れてしまいます。

なので、近くのバロー各務原店に行くことの方が多いです。
バロー各務原店は、フードコートに鞍馬とスガキヤが入っていて、
鞍馬のシンプルなうどん・蕎麦単品なら390円(税込421円)、
天ぷらうどん・蕎麦で590円(税込637円)で食べられます。
ゆったりとした多目的トイレもありますし、
食品の買い物には、車椅子用のショッピングカートもあって便利です。
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車椅子用のショッピングカート。クリップで車椅子の前に付けます。
これがあると、買い物かごをヒザに乗せなくてもいいので、
重い物をカゴに入れても快適です。

そして、ランチだけでいいって時のお気に入りは、
(通院している病院に近いってこともありますが)

ドクターズカフェ GA楽
「健康館フェニックス」というフィットネス施設に併設されたカフェ。
誰でも利用できます。

ずいぶん以前、ダンナとランチに行ったことはこちらに:
ドクターズカフェ「GA楽」のランチ
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2011-05-04

ちょっと入口が狭くて、自動ドアでないので、
店内に入る時が窮屈ですが
(車椅子を押していると、自動ドアって便利だなと思いますね)

ここのランチは日替わりで一種類のみ。780円。
ちゃんとカロリー計算もされた栄養バランスの良い定食です。

2月17日のメニューは
アジのから揚げ三杯酢、おから煮付、インゲンの和え物、冷奴
五穀米、味噌汁、抹茶ゼリー これで780円はお値打ちですよね。
小豆がのった抹茶ゼリー美味しかった!
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1月20日
ハムカツ(?)・カボチャと野菜の煮物、もやしとにんじんの和え物、
冷奴、五穀米、味噌汁、フルーツ
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1月6日 野菜カレー、サラダ、ナタデココゼリー等がついてます
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2015年12月16日
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12月9日
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11月18日
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10月28日
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10月21日 ちらし寿司
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関連ランキング:カフェ | 名電各務原駅苧ケ瀬駅各務ケ原駅



高齢社会の日本、バリアフリー化はどんどん進んでほしいです。

車椅子で入れる日帰り温泉の過去記事:
車椅子の母と海津温泉へ
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-01-05

池田温泉新館ふくしの湯へ
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-10-01

シェフこだわりのイタリアン ランチは超お値打ち! 旬房MABO

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旬菜和洋料理 旬房MABO(まーぼ)

こちらのお店に最初に行ったのは、職場の新年会
幹事から「今年はちょっと豪華にやりたいから、
追加金出してもらうけどいいかな?」ってことで、
場所を聞いたら、以前マタギ亭があったとこ。

マタギ亭、移転オープンしたってことは聞いてましたが、
その後に入ったレストランなのねと。

以前のマタギ亭にランチに行ったことはこちらに:
オシャレでおトクな洋食カフェ マタギ亭
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2012-08-25

ギフトショップ「林檎」と同じ敷地にあり、
駐車場も共同ですが広いです。
ガラス張りの外観は以前のお店とほとんど同じですが
(ランチに行った2月21日に撮影)
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店内の雰囲気がシャープになったカンジ。(1月17日撮影)
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ドリンクのメニューも豊富ですね。
いろんなカクテルや、果実酢の酎ハイ・ソフトドリンクがあって
女性に嬉しいです。
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4人分くらいが盛り付けられて次々に出てきました。
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富山県氷見から直送の新鮮な魚介を使用しているとかで、
魚のお刺身の洋風アレンジ(カルパッチョ)
美味しかったです。
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野菜も岐阜県産の自然農・無農薬の野菜だそう。
料理の説明もされたけど、ほとんど右から左でスミマセン。
写真も食べるのに夢中で撮ってないのが多いです。
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皆がすごく感動して、レシピを聞いたのが
「大根もち」絶品でした!!

後でイタリアンのお店だと知ったけど、和洋折衷風の、
シェフのこだわりというか、工夫がされた料理ってカンジ。
例えばカリカリのパンにピリ辛の肉みそとチーズとネギがのった
ブルスケッタ。和と洋の組み合わせが意外で美味しかった。
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一人ずつ可愛らしい器でトマトのリゾットが出て、
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これで終わりだと思ったら、さらにパスタなども出て、
食べきれない程で、皆満足して新年会が終わりました。
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その後、ここでお値打ちなランチをやっているってことで、
新年会に行った職場の人たちが次々行ってきたって話を聞きまして、
私も日曜日に休みだったダンナと行ってみました。

この日は、パスタランチ1,000円と、
シェフのおまかせランチ1,200円があって、

私はパスタランチを選びました。
パスタは3種類(この日は、白身魚のトマトパスタと、
ベーコンと野菜のペペロンチーノと、
ブロッコリーのクリームパスタだったかな?)
から選ぶことができました。

おまかせランチはクリーム煮込みハンバーグでした。

まず、どちらも可愛らしい器で、
きのこのポタージュスープが出てきました。
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それから、パスタランチは三種類のオードブル、
大根の揚げたものと、ブルスケッタ、魚のソテーがのった皿と
生野菜サラダが出ました。
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おまかせランチは大根の揚げたものとサラダでした。

おまかせランチのクリーム煮込みハンバーグとパン。
野菜もたっぷり入ってます。バターが美味しいと。
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パスタランチのベーコンと野菜のペペロンチーノ
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ランチコースにはドリンクも含まれますが、
+300円でデザートを付けることができます。
もちろん二人とも付けましたが、大正解!!
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ケーキ2種とティラミスとフルーツとアイスが美しく盛られてます!

超お値打ちなランチで、大満足です。
スタッフの方も、入口のドアまでお見送りしてくださったりと、
とても丁寧な接客をされています。

ガラス張りのスタイリッシュな店内
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MABO
夜総合点★★★☆☆ 3.5
昼総合点★★★☆☆ 3.5


関連ランキング:イタリアン | 各務原市役所前駅市民公園前駅六軒駅


IAMAS 2016

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2月28日(日)、大垣のソフトピアジャパンへ
IAMAS(イアマス)の卒展―正確には、
「情報科学芸術大学院 第14期生
 修了研究発表会・プロジェクト研究発表会」を見に行きました。
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毎年この時期に開催される発表会は、最新の情報機器を使った
アートなどの試みが面白いので楽しみにしています。
(去年は見に行けなくて残念でしたが)

ソフトピアジャパンのセンタービル
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2014年度からこちらにIAMASが移ってきたそうですね。
(私はここでの展示しか見ていないので、それまでのキャンパスが
どこにあったか知らないのですが)

1階の受付で案内リーフもらって、エスカレーターで会場へ。
私、今まであまり意識してなかったんですが、
第14期生の修了研究作品と、
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プロジェクト研究の発表展示とがあります。
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会場入口
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すぐ裏には、日本国憲法をコンピュータで処理できる形に書き換えた
パネルとコンピュータ。「質問する」ボタンを押すと?
「人間の思考を介さずにその原則を知ることを可能にしたシステム」だそう
大野睦昌さんの作品
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プロジェクト研究「福祉の技術」
特別支援学校の生徒のために考えられた教材とかが展示されています。
(撮影可、触ってもいいかどうかはマークで表示されていました)
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プロジェクト研究「あしたをプロトタイピングする」
これ面白かった。スグにも商品化できそうなものも。
玄関マットとコンピュータが連動したものとか、
スマホの画像をシェアするアイデアとか、
そして、積木で英語の単語を作って遊ぶものとか。
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これは大澤悟さんの作品。箱(?)が思わぬ動きをしてカワイイ。
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ものがインタラクティブに動くと、人はメタファを過剰に感じることがある。
動きをデザインする上では、このメタファを身長に使う必要があると考える

とのこと。

日栄一真さんの作品「上肢体不自由者のための電子楽器Ⅰ」は、
演奏者の動きを予め記憶し、その動きが再現された時に特定の音を出す装置。
手を挙げた時にドの音が出るとか、体験させてもらったけど、
なかなか音の再現が上手くいかなかったりした。でも精度が上がってくれば
肢体不自由となった人でも音楽の演奏ができて楽しめるかなと。

単純?だけど面白いなと思ったのが、ソルスンジェさんの作品。
二枚のガラス?に加工がしてあって、光の位置で模様が変わって見えます。
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大久保雅基さんの作品。ラジオの音を大勢の人が聞いたように発声する
音楽?は、なんか壮大な合唱曲のように聞こえて面白かった。
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そして、私が一番面白かったというか、カッコイイ!!って思った展示は、
永田美樹さんの作品。
蛍光灯が人の動きに合わせて点滅します。蛍光灯なので、
点滅に時間がかかるところも面白い。
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廃墟のような部屋の雰囲気もいいカンジ。
LEDが普及していくと蛍光灯は古い照明器具になっていくのかな。
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島影圭佑さんの「日本を思索する」
これからの日本を「旧日本人」「超日本人」「新日本人」「脱日本人」と分けて、
思索してみた作品。深刻なテーマだけど、脱力系のイラストがカワイイ。
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Scott Allenさんの作品「spring」
緑色のレーザー光線が、6つの違ったモノ
―パラフィンにより彫刻した石型のオブジェとか、バネにより固定された鏡とか、
(私にはよくわからないけど)ベクタースキャンとかラスタースキャンとか―
に当たってそれぞれ違った像が投影されます。
ベクタースキャンで投影された図形
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ラスタースキャンのパターン
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そして、今年は2階の和室にも作品が展示されていました。
アートを/で考えるプロジェクトの一つの作品
「慰霊なるもの、または、ある戦没学徒兵への応答」
部屋に入ると戦没学徒兵の遺書が襖に投影されます。
戦後70年を経て、戦争で死んでいった若人の思いを
私たちは忘れないようにしなければいけないと思います。
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奥の和室は山本一彰さんの「算道」
机の上に何かボードゲームのようなマス目状の盤面と
カラフルなコマが置かれています。
これは「論理珠算」を行うための道具だとか。
そのやり方が映像で紹介されているのですが‥‥
盤面にコマを置いて、複雑に動かして
「2+3=5」って計算してましたが(@_@)
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算道のウェブサイト: http://sando.monophile.net/

なんかよくわからない展示もありましたが、今年も楽しかったです。


IAMASのサイトはこちら: http://www.iamas.ac.jp/
IAMAS 2016のサイト: http://www.iamas.ac.jp/exhibit16/

過去記事
IAMAS 2014: http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-03-01
IAMAS 2013 卒業制作展: http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2013-03-04
IAMAS 2012 卒業制作展: http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2012-02-20
IAMAS 2011 卒業制作展: http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2011-02-24
ソフトピア「IAMAS 2007」: http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2007-02-24

大垣市スイトピアセンター「北岡明佳 錯視展」他

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2月28日(日)、大垣のソフトピアジャパンで、IAMAS 2016を見た後、
大垣市スイトピアセンターへ行きました。

大垣市スイトピアセンター アートギャラリーで
「北岡明佳 カガクのトビラ 錯視展」と
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「ポスター展 2016」をやっていたからです。
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私、ずいぶん前ですが、北岡明佳の錯視デザインの本見て、
うわー!なんて面白いんだろう!!と驚いたんですよね。
この本持ってます。

トリック・アイズグラフィックスNEO

トリック・アイズグラフィックスNEO

  • 作者: 北岡 明佳
  • 出版社/メーカー: カンゼン
  • 発売日: 2010/08/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



大垣市スイトピアセンターは、文化会館や、図書館、科学館もある
大垣市の文化施設。アートギャラリーは学習館の1階にあります。
駐車場1回200円

錯視展の入口 入場無料 撮影可(フラッシュ・動画は×)
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「open」という文字は垂直・水平なのですが、傾いて見えます。
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会場内
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北岡明佳先生のメッセージもありました。
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静止画なのに動いて見える作品が並んでいます。
日曜日なので、子どもたちが「動いた!」「気持ち悪い!!」と
大はしゃぎしていました。
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上の画像は小さすぎて動くのがわからない?
真ん中の「床屋のポールの回転」
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この展覧会の面白いところの一つは、
マグネットシートで錯視を作れるコーナー
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同じ色のマグネットシートなのに、
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置く場所によって違う色に見えます。
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白黒のチェックのシートをズラすだけで、
水平線が傾いて見えます!
(カフェウォール錯視)
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北岡明佳の錯視のページ: http://www.ritsumei.ac.jp/~akitaoka/
いろんな錯視の画像を見ることができて面白いです。


大垣市スイトピアセンター アートギャラリーでは、
「ポスター展 2016」も同時開催しています。

大垣にある日本国際ポスター美術館
――現在は岐阜経済大学にあるそうです。私、ずいぶん前に
  大垣のデリカスイトのビルに見に行ったことがあります。――
が収集しているポスターを、ここで定期的に紹介展示してきたそうですが、
今回は10年目を迎えて、幾何学模様に着目して展示とのこと。

こちらも入場無料。撮影可
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左上 三木健「日本の戦後50年」
左下 亀倉雄策「日本デザインコミッティー30周年メンバー展」
右上 亀倉雄策「第3回照明・建築セミナー」
右下 亀倉雄策「第1回国民文化祭・東京」
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左 メンデル・ピーレ(ドイツ)「グラフィックデザイン展」
右側上段3枚 亀倉雄策 IBM
右側下段3枚 亀倉雄策 LIFE
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おぉ! 角度によって七色に光る豪華なポスター!!
ステファン・サグマイスター(アメリカ)「リーバイス ボタンフライ」
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「上」という字のパターン
フリーマン・ラウ(中国)「UP出版社」
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幾何学模様が立体に見えるもの
(スミマセン撮影者が映り込んでますね)
左 タデウシュ・ピスコルスキ(ドイツ)「プロ・シンフォニカ音楽堂」
中 亀倉雄策「グラフィックデザインの今日」
右 亀倉雄策「モリサワ」
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さすがというか、亀倉雄策氏のポスター多いですね。
(昔~、私がデザインを学んでいた頃、亀倉天皇なんて言われてましたっけ)

日本国際ポスター美術館: http://www.ogaki-postermuseum-japan.com/

大垣市スイトピアセンター: http://www2.og-bunka.or.jp/

スイトピアセンターでやっていた展覧会の過去記事:
大垣市スイトピアセンター「山本ニ三展」
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2013-02-26

光であそぷ「魔法の美術館」展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2011-10-05




錯視大解析 [ 北岡明佳 ]

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価格:1,836円(税込、送料込)



この表紙に使われている作品は、レディ・ガガのアルバムのCDジャケットに使われたそうですね。
世界一美しい錯視アート [ 北岡明佳 ]

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碧南市藤井達吉現代美術館「マリー・ローランサン」展

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3月1日(火)、碧南市藤井達吉現代美術館へ行きました。

「マリー・ローランサン
 愛と色彩のシンフォニー」展をやっていました。
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パートが休みだったこの日、特に予定もなかったので、
3月6日(日)までのこの展覧会、行くなら今日だと。

碧南市藤井達吉現代美術館、こじんまりした美術館だけど、
なかなかいい企画展やっているんですよね。
前回は、去年の12月20日(日)に
「画家の詩、詩人の絵」の最終日に行きました。
その時に次回はマリー・ローランサン展だと知って、
あら素敵と思ったんですが、まぁ碧南はわりと遠い‥‥
我が家から名鉄電車で2時間弱、1,420円で行けますが
‥‥ので、なんとなく日が経ってしまっていたのと、
まぁ、ちょっと、マリー・ローランサンか、
あの、甘くて通俗的な女性の絵ね、って、
嫌いではないですが、軽く見ていたこともありました。

ちょっと驚いたのが、平日なのに結構混雑していたこと!
女性だけでなく、男性も結構いらっしゃいました。

藤井達吉現代美術館は、1年以内のチケットの半券が
リピーター券として割引になります。(1回のみ)
「画家の詩、詩人の絵」展のチケットで、
観覧料一般当日900円が、団体料金の720円になりました。

2階から見て行きます。
この企画展、蓼科にあった「マリー・ローランサン美術館」
――マリー・ローランサンの作品のみを収蔵する世界でただ一つの美術館
  だったそうですが、2011年9月30日で閉館したそうです――
所蔵の作品でほぼ構成されていて、
(碧南では、マリー・ローランサン美術館所蔵作品69点と、
 大阪新美術館建設準備室所蔵作品1点の展示)

2階の展示室は、ほぼ時系列順の展示になっていて、
マリー・ローランサンの画家としての生涯がよくわかりました。
(さすが、マリー・ローランサン美術館って言うだけあって、
 充実したコレクションですね。美術館の採算って難しいだろうなと
 思います。閉館は残念ですが、コレクションが散逸しなくてよかったですね)

アカデミックな画塾で絵を学び始めた頃のしっかりしたデッサンの自画像から、
ジョルジュ・ブラックと出会い、
パリの前衛的な芸術家の集う「洗濯船」にも出入りして
ピカソや詩人のギヨーム・アポリネールと交流します。
フォーヴィスムやキュビスムの仲間との交友から影響を受けた絵、
ピカソを描いた絵は平面的に処理されていて面白かった。

私個人的には、ごく初期の、世紀末の雰囲気を感じさせる銅版画が
ツボだったんですが。

詩人アポリネールと恋に落ちますが、破局します。

アポリネールが彼女との別れを詠った詩が、有名な
「ミラボー橋」だそうですね。

チラシに使われている絵はキュビスムの影響がわかる絵です。

その後、ドイツ人男爵と結婚したため、第一次世界大戦勃発で
亡命生活をおくらざるをえなくなり、夫との関係も悪化、孤独の中で、
「ローランサン・スタイル」ともいえる画風を確立していきます。

「かわいらしさを芸術にまで高めた(チラシ裏面の文より)」
というローランサンの絵、
私には、画面の雑さとか、形のいいかげんさとか、
うーん‥‥ってとこもあるんですけど、やっぱり魅力あるなぁって。

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そんな魅力がちょっとわかったような気がしたのが、
1階の展示。
「絵画」と「装飾」のあいだ――部屋を飾る絵
ってテーマで、タピスリーの下絵として制作された
《鳩と花》(チラシ裏面3段目)とか、
バレエ・リュスの演目「牡鹿」の舞台美術と衣装の下絵などが
展示されていました。
そうか! マリー・ローランサンの絵は、私の大好きな
アール・ヌーヴォーからアール・デコに至る装飾芸術に
通じるところがあって魅かれるのかなぁと。

ちょっと軽く見ていたマリー・ローランサンのことを
見直した展覧会でありました。

図録も買ってしまいました。1,800円
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この展覧会、
金沢21世紀美術館 2015年4月23日~5月16日
浜松市美術館 2015年6月20日~8月23日
府中市美術館 2015年9月12日~12月20日
碧南市藤井達吉現代美術館 2016年1月9日~3月6日
と、巡回してきて、次は
酒田市美術館 2016年4月23日~6月12日
だそうです。

碧南市藤井達吉現代美術館:
http://www.city.hekinan.aichi.jp/tatsukichimuseum/

今まで見た碧南市藤井達吉現代美術館の企画展の過去記事:
碧南市藤井達吉現代美術館「画家の詩、詩人の絵」展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-01-12

碧南市藤井達吉現代美術館「時空を超えてつむぐ」展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-08-31

碧南市藤井達吉現代美術館「竹内栖鳳」展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-04-21

碧南市藤井達吉現代美術館「高村光太郎」展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2013-12-19

碧南市藤井達吉現代美術館「エミール・クラウスとベルギーの印象派」展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2013-10-28

碧南市藤井達吉現代美術館「石黒鏘二展」
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2013-08-26

碧南市藤井達吉現代美術館「岡本太郎」展へ
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2012-11-21

抱きしめたい! 近代日本の木彫展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2011-11-12

碧南市藤井達吉現代美術館「画家たちの二十歳の原点」展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2011-09-09

オマケ
2016年2月27日(土)中日新聞夕刊の美術評
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夜行高速バスで「ボッティチェリ展」へ。上野公園

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3月7日(月)の夜行高速バスで東京へ行きました。
上野の東京都美術館「ボッティチェリ展」を見るために!
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ボッティチェリは私の一番好きな画家です。
学生時代‥‥もう40年近く前ですが‥‥に、
私が買った世界美術全集(愛蔵普及版)集英社 は、
「ボッティチェルリ」と「ミケランジェロ」の巻
現代世界美術全集は「セザンヌ」「ゴーギャン」「クレー」
現代日本の美術の「東山魁夷」でした。
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でも、ホンモノのボッティチェリの絵を見たのは一枚だけ。
2008年に松坂屋美術館でやっていた
「イタリア美術とナポレオン」展で、
ボッティチェッリの《聖母子と天使》が展示されるってので、
期待して見に行ったんですが‥‥

ボッティチェッリ《聖母子と天使》を見てきました
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2008-12-08
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‥‥ちょっと期待外れみたいな印象だったんですよね。
師のフィリッポ・リッピの《聖母子と二天使》の影響の強い、
ボッティチェッリ20歳の頃の作品とのことでした。
(コルシカ島・フェッシュ美術館の収蔵品)

まぁ、今回の展覧会見てわかったんですが、私は要するに、
ボッティチェリの甘美な女性の顔が好きなんですよ。

ボッティチェリ、ルネサンス期の古い画家だし、
日本で見るのは難しいだろうなと思ってたんですが、
最近、ボッティチェリの展覧会が続きましたよね!

2014年10月11日(土)~12月14日(日) 東京都美術館
「ウフィツィ美術館展」は《パラスとケンタウロス》が
来るってことで、見に行きたかったですし、

2015年3月21日(土・祝)~6月28日(日) Bunkamuraザ・ミュージアム
「ボッティチェリとルネサンス フィレンツェの富と美」も
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わー、ボッティチェリだ! って思いましたが、
「ウフィツィ美術館展」よりはそそられなかったかな。
(女性の顔が好みとちょっと違う。ハハハ‥‥)

そして、この間の2月28日の日曜美術館のアートシーンで、
東京都美術館「ボッティチェリ展」が取り上げられて、
え?! こんなにボッティチェリの作品が来てるの?!!って驚いたんです。
《書物の聖母》は私の趣味ドンピシャ!!だったし!
それまで東京は遠いからなぁーってあきらめていたのが、
4月3日(日)までかーーってなっちゃいました。

で、私のパートは夜なんですが、最近朝が人員不足でヘルプを
頼まれるんです。3月7日(月)朝のパートで入って、夜は休み、
そして8日(火)は休みだったんです。
夜行バスでボッティチェリ展行くのはどうだろう? と思いつきまして、
岐阜バスに聞いてみたら、空いていたので。

岐阜バス 高速新宿線のページ: http://www.gifubus.co.jp/highway/shinjuku/

岐阜バスターミナル22:45発 新宿まで片道6,800円
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3列ひとり掛けのゆったりシートで快適です。
車内にトイレもあり、毛布やスリッパの用意もあります。
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新宿駅西口に翌日5:40着 3月8日(火)朝は霧が深かったですね
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新宿駅からJR山手線で上野に。
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上野恩賜公園
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わ~もう桜が咲いてる!! オオカンザクラ(大寒桜)だそう
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上野公園には花をつける時期が違う約50種類の桜が植えられていて、
長い期間お花見を楽しむことができるそう。
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広場でラジオ体操が終わったところでした。
たくさんの人がいて驚き!
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東京都美術館の位置を確認 さすがにまだ並んでいる人はいません。
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東京国立博物館と大噴水の池
東京国立博物館: http://www.tnm.jp/
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野口英世像とカンヒザクラ(寒緋桜)
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国立科学博物館
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建物横のシロナガスクジラの原寸大模型が迫力!
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特別展(恐竜博2016)もう並んでいる人がいる!!
(この日が初日だったから?)
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国立科学博物館: http://www.kahaku.go.jp/

駅前に戻って、UENO3153 1階のフードコートで、
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パンとコーヒーのモーニング360円をいただきました。
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不忍池の方へ行ってみました。
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弁天堂
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池には水鳥がたくさんいます。
黒と白がシャープで目立つのは「キンクロハジロ」渡り鳥だそう。
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カワウ(ですよね? 私は鳥に詳しくないのですが)
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旧岩崎邸庭園」の看板があって、近くだったので正門まで行ってみましたが、
開園時間は9時~5時で、まだ開門していませんでした。
ジョサイア・コンドルの設計による洋館、見てみたかったですが、
今回は時間がありません。
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杭の上に一羽ずつユリカモメがとまっているのが面白い。
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手前の鴨をアップで「オナガガモ」かな?
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天気も良くなってきました。
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高層ビルと野鳥の取り合わせが面白いです
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高層ビルとボート
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上野東照宮の門「重要文化財 1651年造営」だと。
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五重塔
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上野東照宮の境内
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キラキラ!の唐門
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スミマセン、ボッティチェリ展のことは次の記事で。
東京都美術館 3月8日(火)9時7分撮影
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10人ほど並んでいました。
開門の9時30頃には100人程いたでしょうか。

「ボッティチェリ展」公式サイト: http://botticelli.jp/
東京都美術館: http://www.tobikan.jp/

東京国立博物館: http://www.tnm.jp/
国立科学博物館: http://www.kahaku.go.jp/

東京都美術館「ボッティチェリ展」

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3月8日(火)、夜行高速バスで上京して、上野の
東京都美術館「ボッティチェリ展」に行きました。
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美術館は9:30~17:30なので、それまで朝の上野公園を
散策していたことは前記事に書きました。

前記事にも載せましたが、
3月8日(火)9:07の東京都美術館
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10人ほどが並んでいました。
美術鑑賞の授業らしい学生たちも集まってきていました。
(その後、学生たちは団体の入口から入場したようです)

職員の方が来て、4列で並ぶようにと言われて、
私は前から3番目の列でした。9時半に開門。
私はここは初めてなので、人の列についてエスカレーターで降りていくと、
地下1階がエントランスになっていました。

チケットは持っていないので、一般当日1,600円で購入。
(65歳以上は1,000円と、学生の1,300円より安いのは優遇しすぎじゃない?)

会場へ入るとすぐ、ボッティチェリの自画像とされる人物が
描かれているということで有名な
《ラーマ家の東方三博士の礼拝》1475-76年頃 が展示されていました。
日曜美術館アートシーンで紹介された時、え?!この絵が来てるの?!!
って驚いたんです。画集で見て大きな壁画のように思ってたんですが、
意外と小さい(111×134cmってそれなりの大きさなんですが)絵なんだって。
(チラシ中面左ページ)
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それからピエトロ・トッリジャーノ(帰属)による
《ロレンツォ・イル・マニーフィコの胸像》がジーンと会場の真ん中に。
これがメディチ家のロレンツォ? なかなかイケメン。
青池保子のマンガに出てきそうなサド目‥‥ハハハ。

そして、ボッティチェリ時代のフィレンツェの杯やメダルなどが
展示されていましたが、軽くスルーして先を急ごうと。

《竜と戦う大天使ミカエル》1465年以前
フィレンツェ、ステーファノ・バルディーニ美術館
あれ? この絵どこで見たかな??
アントニオ・デル・ポッライオーロ
(本名アントニオ・ディ・ヤコボ・ダントニオ・ベンチ)
って作家名は記憶にないですが、この絵は見たことがある‥‥
多分、何かの図版か画集でしょうが。


それからボッティチェリ《バラ園の聖母》1468-69年頃
うわー! 周囲の装飾的な構造物も含めて、よくこれ持ってきたなと。
聖母の顔がフィリッポ・リッピの影響がわかる初期の作品ですが、
しばらくうっとりと眺めていました。

この作品の周辺には、ボッティチェリ(1444/45-1510)の師である
フィリッポ・リッピ(1406-69)の作品が展示されていました。

私、フィリッポ・リッピの作品は、2005年に
岐阜県美術館「プラート美術の至宝展」で見たことがあります。
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2005-12-03

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図録の表紙に使われているのは、
フィリッポ・リッピとフラ・ディアマンテ
《身につけた聖帯を使徒トマスに授ける聖母および
 聖グレゴリオス、聖女マルゲリータ、聖アウグスティヌス、
 トビアスと天使》

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裏表紙に回っている、絵の左端に描かれているのが、
聖女マルゲリータで、フィリッポ・リッピと駆け落ちをして、
フィリッビーノを産むルクレツィア・ブーティの似姿だそう。
フィリッポ・リッピの聖母や、ボッティチェリの初期の聖母の顔ですね。

日本では珍しい(そして岐阜ではもっと珍しい)
イタリア・ルネサンスの絵画が見られて、とても良かったです。
(「プラート美術の至宝展 フィレンツェに挑戦した都市の物語」
 2005年~2006年に、
 損保ジャパン東郷青児美術館・岐阜県美術館・ひろしま美術館を巡回しました。)

で、あらためてその図録見たら、今回のボッティチェリ展に出ている
キリストがおくるみ?でぐるぐる巻にされている
フィリッポ・リッピ《聖母子》1445年頃 があるじゃないですか!
(プラート‥では「フィリッポ・リッピと工房」となっていましたが)
FilippoLippi.jpg
こんな面白い(キリストぐるぐる巻きじゃんー)絵覚えてないって(^^;)
私何見てたんだろうね?

エスカレーターで2階、いや1階に上がると、
ボッティチェリの作品が贅沢に並んでいます。
(チラシ中面右ページ)
Botticelli-3.jpg

よくこなに持ってきたなーすごいと思いましたが、わかったのは、
私はボッティチェリの描く甘美な女性の顔が好きなんだなって。
《書斎の聖アウグスティヌス》1480年頃(上段中)とか、
大きくて立派な絵だなー、上の真ん中に描かれた赤いのは、
後世に加筆されたヴェスプッチ家の盾形紋章かーってカンジで。
フレスコ画はやはり色が沈んだカンジになりますしね。

なので、やっぱり、チラシ表面やポスターに使われている
《聖母子(書物の聖母)》1482-83年頃 が素晴らしい!!!!
思ったより小さな絵なんですが、聖母の衣の青がものすごくきれい!!
私の持っている画集では、衣の色がちょっと緑がかったような、くすんだ色
なんですが、高価なラピスラズリを贅沢に使った青い色のなんと美しいこと!!
聖母の顔も好みだし、金の繊細な装飾も素敵!! とにかくすごく良かった!!
この絵を見られただけで、上京した甲斐があったと思える程の至福感!

ボッティチェリの作品で唯一日本にある(丸紅株式会社蔵)
《美しきシモネッタの肖像》1480-85年頃 (2段目左)
―私の画集では《シモネッタ・ヴェスプッチの肖像》となってますが―
この女性の髪形、マンガみたいというか‥‥この時代ホントに
こんな複雑な髪形してたのかな? 《ヴィーナスの誕生》の髪形も
面白いなぁーって思うんですが‥‥この展覧会のショップで買った
『ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論』とても面白かった!

ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論 (集英社新書)

ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論 (集英社新書)

  • 作者: ヤマザキ マリ
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2015/12/17
  • メディア: 新書


特に、「ボッティチェリは、仕上がった絵にも輪郭線を残しました。
ボッティチェリの絵が現代の日本人にとって受け入れやすい理由の一つは、『漫画的な表現』だからだと私は考えています。
ってとこにはうんうん!!ってなった。
それで思い出したのは、私も学生時代、模写というと大げさだけど、
ボッティチェリの絵を結構マネして描いた(鉛筆の簡単なスケッチ)なと。
特にこの《美しきシモネッタの肖像》はマンガ的で描きやすかった。
ラファエロやダ・ヴィンチの絵はスケッチしようとは思わなかったけど、
ボッティチェリや、ミケランジェロの絵はスケッチしてみたなって。
ボッティチェリは、いまにも泣きそうな憂い顔の乙女を描くのがうまかった人で、 彼の絵は日本でいえば竹久夢二や、1970年代頃の日本の『乙女チック』な少女漫画に 描かれた少女のキャラクターにつうじるものがあります。
ってとこには、そうか、私がボッティチェリの絵が好きなのは、
これは少女マンガだからか!って。

工房作の聖母子を中心にした絵(《トレッピオ祭壇画》)1495-96年 など、
顔の目鼻にもくっきりと輪郭線があって、
少女マンガのカラーページみたいな雰囲気ですものね!

ボッティチェリ、メディチ家のロレンツォが死んで(1492年)から、
サヴォナローラに心酔してしまい、神秘的で宗教的な絵になり、
その絵も工房の弟子たちに委ねるようになって、
貧困のうちに亡くなった(1510年)とのこと。

画集で見ても、晩年の絵は人物がかたくて魅力がなかったです。

今回展示されていた《アペレスの誹謗(ラ・カルンニア)》1494-96年頃
画集ではそんな、晩年のパターン化された不自然な絵だと思っていたんですが、
古代風の建築を飾る彫像やレリーフが金で飾られていて、すごくきれい!!
見直しちゃいました!!
(チラシ裏面)
Botticelli-4.jpg

最上階では、ボッティチェリの師フィリッポ・リッピの子で、
ボッティチェリの弟子となり、ライバルとなった
フィリッビーノ・リッピ(1457年頃-1504年)の作品が展示されていました。
当時はイタリアでもっとも高く評価され、人気のあった画家だったそう。

確かに、《幼児キリストを礼拝する聖母》1478年頃(チラシ中面右の下段右)
ボッティチェリをさらに柔らかく立体的に、甘美にしたような聖母です。

《聖母子、洗礼者聖ヨハネと天使たち(コルシーニ家の円形画)》1481-82年頃
譜面を持つ跪く天使たちがすごく素敵だし、
フィリッビーノの描く幼児キリストはすっごく可愛い!!

『ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論』で、
フィリッポ・リッピから、ボッティチェリを経て、フィリッビーノ・リッピに至る 三代の絵の共通点は、『少女漫画』風といってもいいほどロマンチックなことです。 その特徴がもっとも顕著なのが、フィリッビーノ・リッピの絵だといえるでしょう。
確かに、こんな雰囲気の少女マンガのカラーページ、見たことがあるような気がします。

ヤマザキマリさんは、ボッティチェリを
「1970年代頃の日本の『乙女チック』な少女漫画」につうじるって書いてましたが、
私はボッティチェリは青池保子や山岸凉子、森川久美あたりで、
フィリッビーノ・リッピは内田善美とか、イラストレーターのきたのじゅんこ
じゃないかって思います。ハハハ。

ボッティチェリ展、ショップも充実していました。
図録も豪華だし(2,400円 当然買いました!)
オリジナルラベルのワインとか、
クッキーはすごく高かったので、ちょっと手が出ませんでしたが、
レターセットの缶ケースはなかなかそそられました。
《書物の聖母》のクリアファイル(400円)を自分用と
友人へのお土産(自慢)用に買いました。
クリアファイルの印刷は、聖母の青いマントの色の美しさが再現できていて、
チラシや図録の表紙も《書物の聖母》だし、別のにしようかなとも思いましたが、
やっぱりこれ買っちゃいました。
Botticelli-5.jpg
そして『ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論』821円 と、
イラストのふざけ具合が面白い『ボッティチェリとリッピ』1,782円 も買いました。

『ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論』

ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論 (集英社新書)

ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論 (集英社新書)

  • 作者: ヤマザキ マリ
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2015/12/17
  • メディア: 新書


面白かったww!!
「恋するお坊さん」フィリッポ・リッピから始まって、
「いい人すぎた」ラファエロ、「筋肉フェチ」ミケランジェロ、
「人嫌い」ダ・ヴィンチと三大巨匠を取り上げ、
「ひたすら構図にこだわった」マンテーニャ、
「バリバリ理系」ウッチェロ、
「男の子のタイツを描くのが大好き」カルパッチョと、
イタリア各地の画家を取り上げ、さらに
デューラーやホルバイン、ブリューゲルも、
ヤマザキマリさんの言葉でわかりやすく解説されています。
残念なのは、この本、展覧会前に買っていれば、
100円割引券がついていたのにww!
(本の帯に、ボッティチェリ展と、江戸東京博物館で4月10日までやっている
「レオナルド・ダ・ヴィンチ―天才の挑戦」展の100円割引券がついています)

最近の美術展にお約束?の記念撮影用パネル
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2階から東京都美術館の庭を見下ろしたところ(3月8日(火) 11:14撮影)
それなりに混んでいましたが、入場待ちができたりするほどではなかったです。
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エスカレーターで降りると、出口前に、もう一度見たい人は
会場へ行けるようになっていて、最初スルーした展示品を見ようと行ってみましたが、
まぁ、人の肩越しに見るほどではないかなと。

大好きなボッティチェリの作品、初期から晩年までたくさん見られて
とても素敵な展覧会でした。

「ボッティチェリ展」公式サイト: http://botticelli.jp/
東京都美術館: http://www.tobikan.jp/




ボッティチェリとリッピ [ 古山浩一 ]

ボッティチェリとリッピ [ 古山浩一 ]
価格:1,782円(税込、送料込)

東京都美術館「新鋭美術家2016」展

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3月8日(火)、 東京都美術館で「ボッティチェリ展」を見終わって、

さて、どうしようかと思いましたが、すぐ下の階(ギャラリーC)で、
「都美セレクション 新鋭美術家2016」という展覧会をやっていて、
ボッティチェリ展の半券で見られるってことだったので行ってみました。
(この展覧会のみの観覧料は一般500円)
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公募団体の展覧会から、今後活躍が期待される50歳以下の若手を選抜して
紹介する展覧会。5名の作家が取り上げられていました。
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嬉しいことに撮影可!

花澤洋太(1967年生まれ 独立美術協会 洋画)
エスカレーターで降りてくる時に見て、テキスタイルかと
思っちゃいました。波打つような曲面のパネルが面白いです。
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西村大喜(1986年生まれ 国画会 彫刻)
石なのに柔らかい形、エロティックさも感じさせる彫刻で面白かった。
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森美樹(1968年生まれ 日展 日本画)
装飾性をもった静謐な世界。ちょっと少女マンガを思わせて、
私の趣味であります。
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武田司(1970年生まれ 日展 工芸)
漆なんですね。伝統工芸の技術すごいんでしょうが、
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やっぱり鬼とかより、こういった花鳥風月みたいなのがいいなって
思うのは、感覚が古いからかな?
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戸田麻子(1990年生まれ 二紀会 洋画)
うわー!! この人の絵、直視できないというか、したくないけど、
圧倒的な描写力と迫力はすごい!!
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バラエティに富む新鋭作家の紹介で面白かったです。
(会期2月19日(金)~3月15日(火)なので、もう終了しています)

お昼になったので、1階の M cafe(エム・カフェ)にて、
彩り野菜のマサラカレー820円と
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ボッティチェリ展の期間限定メニュー
フランボワーズ・アフォガード780円をいただきました。
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アフォガードとは、バニラアイスに熱々のエスプレッソをかけて食べる、
イタリアの定番デザートだそう。
甘酸っぱいフランボワーズも美味しかったし、
《聖母子》の金飾部分をイメージしたシュクルフィレ(糸飴)が
上にのっているのがオシャレです。

東京都美術館の中庭にあった彫刻作品

《メビウスの立方体》1978 五十嵐晴夫
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スミマセン、肝心の作品の方がフレームから切れちゃってます
《三本の直方体 B》1978 堀内正和
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でもやっぱりインパクトあるのは、この球体
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《my sky hole 85-2 光と影》1985 井上武吉(いのうえ ぶきち)
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球体に穴が空いているんですね。
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門のところには「新鋭美術家2016」展の案内が
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暖かな日で、上野公園には大道芸を披露する人もいました。
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東京都美術館: http://www.tobikan.jp/
「都美セレクション 新鋭美術家2016」のページ:
http://www.tobikan.jp/exhibition/h27_newwave.html

国立西洋美術館「カラヴァッジョ展」

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3月8日(火)、夜行高速バスで上京して、上野の
東京都美術館「ボッティチェリ展」のあと、
国立西洋美術館「カラヴァッジョ展」を見ました。
(もうだいぶ前のことなのに、なかなかブログに感想が書けません)

チラシ表面に使われているのは《バッカス》1597-98年頃
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そして《果物籠を持つ少年》1593-94年
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ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ(1571-1610年)は、 バロック絵画の創始者の1人であり、イタリアが誇る大画家です。」(チラシ中面より)

私も名前は知っていました。私が学生時代
「ミケランジェロ」と「ボッティチェルリ」の巻だけ買った
世界美術全集 Vingtans 集英社 全18巻の
11巻で取り上げられているのが「カラヴァッジオ」
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ちなみに、この世界美術全集、第1回配本が昭和53年(1978年)5月12日で、
5巻「レオナルド・ダ・ヴィンチ」を
定価1,450円のところ発刊記念特価980円で発売したそう。
vingtans-(1).jpg
第2回配本が「ミケランジェロ」以降「レンブラント」「ボス/ブリューゲル」
「ラファエルロ」「ボッティチェルリ」「ルーベンス」と続いたようです。
今なら、なんでフェルメールがないの?って思いますけどね。
あぁ、閑話休題

でもイマイチよく知らなくて、今回見て、あ、この絵も
カラヴァッジョだったんだって知って、その偉大さと、
「カラヴァジェスキ」と呼ばれる、彼の絵に影響を受けた
継承者たちが、イタリアのみでなくヨーロッパ各地へと
カラヴァッジョの画法を波及させて、
バロックという美術様式となったということを知り、
あらためて西洋絵画におけるカラヴァッジョの存在の大きさを
知ったわけですが‥‥でも、結論から言うと、私はどうも
この画家好きになれないなぁと。あまりに生々しすぎる? 暗い??

だいぶ前(2009年11月22日放送)のNHK日曜美術館で
「劇的? やりすぎ? バロックって何だ?!」として、
http://www.nhk.or.jp/nichibi/weekly/2009/1122/index.html
バロック美術とルネサンス美術を比べて、バロックの特徴を
解説していましたが、その時も私はルネサンスの方が好きだなって
感じたんですけどね。(音楽はバロックの方が好きかも)

今回の展覧会は、風俗画、静物、斬首とかってテーマ別に構成されて、
カラヴァッジョの作品とカラヴァジェスキの作品が並んでいるんですが、
特に私はカラヴァジェスキの作品が好きになれなかったので、
よけいにそう思うのかなぁと。
さすがに、カラヴァッジョの《エマオの晩餐》1606年 と、
《エッケ・ホモ》1605年頃 は、この絵すごい!!って感じました。
(チラシ中面左ページ)
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国立西洋美術館には学生時代に来たことがある‥‥っていうと、
36年ぶりくらい?(3月8日(火)朝7時頃に撮影)
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建物の入口横でチケット(一般当日1,600円)を購入して、
ロッカーに荷物を入れて、地下の企画展示室へ。
36年前にはこんな地下の展示室なんてなかったなぁ。
(36年前ですからね)

地下1階でチケットを見せて、地下2階へ。
そこに《バッカス》の記念撮影パネルとか、
カラヴァッジョを紹介する映像の上映もあったんですが、
私、てっきり展覧会の出口もここだって思ったんですよね。
なので、カラヴァッジョの絵を先に見ようと展示室に入ったんです。

入ってスグの正面に《女占い師》1597年頃 が。
これはローマ、カピトリーノ絵画館あるもので、
パリのルーブル美術館にも《女占い師》のバージョンがあるそう。
(世界美術全集のリーフに使われているのは、
 ルーブル美術館蔵の《女占い師》ですね)

カラヴァッジョを代表する絵の一つでありますが、
‥‥どうも私、ジョルジュ・ド・ラ・トゥール(1593-1652年)の
《女占い師》や《いかさま師》とごっちゃにしていたりして。

この展覧会でも、カラヴァッジョの影響を受けた画家として、
ラ・トゥールの《煙草を吸う男》1646年 東京富士美術館蔵
が展示されていました。この絵よかったです。
展覧会の中でちょっとホッとしました。
カラヴァジェスキの絵がどうもダメだった私ですが、
ラ・トゥールだけは好きというか、画集で見る限りの印象ですが、
私はカラヴァッジョよりラ・トゥールの絵の方が好きだなと。

カラヴァッジョが死ぬ間際まで携えていた絵画だとされる
《法悦のマグダラのマリア》1606年 が世界初公開だということも
話題になっていましたが、これがカラヴァッジョの真筆かどうかは
私にはわからないですが、やっぱり私は好きじゃないというか、
マリアの黒い唇が気持ち悪いって思っちゃいました。

でもカラヴァッジョの画力はすごいです。写真もなかった時代に、
この絵は驚きだったでしょうね。天才画家ともてはやされる一方、
生来の激しい気性から諍いが絶えなくて、ついには殺人を犯し、
逃亡を余儀なくされながらも作品を描き続け、38歳で死去します。

展覧会には、彼が犯した事件の裁判や、刀剣の不法所持などの
ローマ国立古文書館の史料も展示されていて興味深かったです。

この展覧会、私の趣味とはちょっと違ったんですが、
世界初公開も含め、これだけのカラヴァッジョの作品が集められていて、
すごい展覧会であることは間違いないでしょうね。
「日伊国交樹立150年記念」ということで、
出品数は日本で過去最多、世界でも有数の規模」だそうです。
(チラシ中面右ページ)
caravaggio-4.jpg

絵を見た後で映像を見るつもりでいたら、全く別の出口に出てしまい、
あら、しまった‥‥もういいかとも思いましたが、
チケット提示場所で聞いたら、半券で当日1回限り再入場できるとのことで、
半券にハンコ押してもらって入りました。

カラヴァッジョの生涯を紹介する映像を見て、
(ラストの、作品を積んだ船を追いかけて波打ち際を歩く
カラヴァッジョの後姿が印象的だった)
《バッカス》の顔出し記念撮影パネルを撮影して入口から出ました。
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2016年3月1日(火)~3月18日(金)の期間は常設展示室が閉室とのことで、
この日、常設展示が見られなかったのが残念でした。
6月12日(日)まで有効の常設展無料観覧券ってのをもらったんですが、
ちょっと行けないなぁー。

カフェすいれんにてケーキセットをいただきました。788円
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国立西洋美術館の庭のロダンの彫刻は昔からありましたね。
ロダン《カレーの市民》
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ブールデル《弓をひくヘラクレス》と
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ロダン《地獄の門》
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次の日のパートが夕方からなら、東京の友人と会って食事して
最終で帰ろうと思うところなんですが、朝から入ってたんですよね。
夜行バスの疲れも出てきていたので、他は寄らずに、
東京駅16:20の新幹線で帰りました。でもそれでよかった!
帰ったら、お隣の御主人が亡くなったとのことで、
3月まではウチが近所の班長だったので、バタバタしました。
(今は葬儀場でほとんどやっていただけるので、ずいぶんラクにはなりましたが)


国立西洋美術館: http://www.nmwa.go.jp/jp/
「カラヴァッジョ展」公式ホームページ: http://caravaggio.jp/

愛知県美術館「黄金伝説」展

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4月3日(日)愛知県美術館へ行きました。
4月1日(金)から「黄金伝説」展が始まっています。5月29日(日)まで
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こんなに早く行ったのは、
愛知県美術館の友の会の期限が3月末までだったので
継続の会費を払い込みに行かなくてはと思っていたから。

この展覧会、国立西洋美術館、宮城県美術館の後、愛知県美術館に
巡回してきたんですね。国立西洋美術館で開催されていた時に
NHK日曜美術館のアートシーンで紹介されていて、
「へー、なんとまぁキラキラな展覧会だこと。
 愛知県美術館の《黄金の騎士》も展示されるのかー」
なんて見ていたら、愛知県美術館に巡回してくるって知って、
楽しみではありましたが、正直、展覧会のイメージが
あまりはっきりしなかったというか‥‥

まず、友の会の年会費8,000円を払って、新しい会員証をもらいます。
愛知県美術館友の会は会費が結構高いんですよね。
前の会員証はスタンプが5つ押されていて、コレクション企画は
スタンプなしで入っているので、6回来てるんですが、
これではモトが取れてない? ま、企画展毎に招待券2枚ずつ
もらえるので、友人にあげてお礼とかもらっちゃったりしてるか。
友の会のイベントも、もっと行ければいいけど、私のパート
日曜は休みだけど、土曜は忙しくて休めないからなぁ‥‥


今回の「黄金伝説」展、いつもはコレクション展をやっている
展示室4からが会場になっていました。
入口で新しい会員証にスタンプを押してもらい、
友の会用のチケットを受け取って入ります。

最初に「金毛の羊」に乗る王子プリクソスが描かれた壺が展示され、
ギリシャ神話の「金の羊毛」の物語が紹介されます。

展示室4に入ると、
エラスムス・クエリヌス《金の羊毛を手にするイアソン》と
ハーバート・ジェイムズ・ドレイパー《金の羊毛》の絵がドーンと
展示されています。どちらもかなり大きな美しい絵です。

エラスムス・クエリヌスは、ルーベンスの助手だった画家だそう。
《金の羊毛を手にするイアソン》プラド美術館蔵 が
描かれたのが1636-38年。

それから約270年経った1904年頃に描かれた
ドレイパー《金の羊毛》ブラッドフォード美術館蔵
この絵、とても美しくて気に入りました!! (チラシ裏面右下)
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ハーバート・ジェイムズ・ドレイパー(1863-1920年)
名古屋市美術館「ラファエル前派展」でも、
「古代世界を描いた画家たち」の章で、
《イカロス哀悼》が展示されていました。
テート美術館にある作品の習作だったので
ちょっとタッチが荒かったですが、
私好みの物語性のあるロマンチックな絵でした。

《金の羊毛》の絵は、ギリシャ神話の英雄イアソンが
金の羊毛を目指してアルゴー船で黒海の東端コルキスに向かい、
羊毛を所持するアイエテス王の娘メディアの手を借りて、
金の羊毛を手に入れ、帰国の途中、追手が迫り、
彼の妻となったメディアは、弟アプシュルトスを海に投げ込ませて
時間稼ぎしようとしているところだそう。

このメディア、後にイアソンに離婚を告げられた時に
自分の2人の子どもを殺して去っていくという、
なんとも激しく恐ろしい、ギリシャ悲劇のヒロインなんですが、

この絵でも決然とした恐ろしい顔をしています。
海に投げ込まれる弟アプシュルトスの若く美しい体、
メディアの衣をつかんでいるのもドラマチック!
海の水の表現も素敵でした。

本来のギリシャ神話ではさらに恐ろしい話だそうで、
なんとメディアはアプシュルトスを八つ裂きにして海に投げ込んだと。

会場出口のショップで売っていた 里中満智子の
「マンガギリシア神話6 激情の王女メディア」では、

マンガ ギリシア神話〈6〉激情の王女メデイア (中公文庫)

マンガ ギリシア神話〈6〉激情の王女メデイア (中公文庫)

  • 作者: 里中 満智子
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2004/04
  • メディア: 文庫


そんなギリシア神話に忠実に描いています。
greekmyths.gif

トロイアの物語がただの伝説でなかったように、
《金の羊毛》の物語も、ただの伝説ではありませんでした。
 約40年前、黒海沿岸のブルガリアの町ヴァルナで約300基の墓が発見され、 大きな反響を呼びました。副葬品に大量の金製品が発掘され、 エジプト最古のピラミッドより遙か以前の、 今から6000年以上前の銅石器時代に加工された世界最古の金であることが 明らかになったのです。(チラシ裏面より)」

展示室の真ん中に、ヴァルナの墓の一つが復元されています。
埋葬者(人骨はレプリカ)は金やその他の装飾品できらびやかに飾られています。

そして展示室5では、第2章 古代ギリシャの金の装飾品が展示されています。
どれも細かな細工をされて、キラキラ輝いています。

文字がデザインされた腕輪とか、
「ヘラクレスの結び目」の細工がされた冠とかが素敵だった。
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(中日新聞3月26日の記事より)
GoldenLegend-chunichi.jpg

そして、ギリシャ神話の黄金のりんごにまつわる物語から、
ルノワールの《パリスの審判》1908年 の絵や、
ルノワールの彫刻《勝利のヴィーナス》‥‥岐阜県美術館の庭にある彫刻より
少し小さい像ですね。これは国立西洋美術館のものだそう。

大神ゼウスが黄金の雨に化けてダナエと交わるというギリシャ神話より、
マルカントニオ・バッセッティ《ダナエ》1620-1630年頃 国立西洋美術館蔵

そして、愛知県美術館が誇る
クリムト《人生は戦いなり(黄金の騎士)》も並んでいました。

第3章 トラキアのコーナーは、部屋の中央に置かれた4つのガラスケースの
《パナギリシュテ遺宝》が絢爛豪華!!(チラシ裏面左下の4つ)
大きいだけでなく、細工も凝っていて、目がくらみます。

「トラキア」とは現在のブルガリアを中心とする地域だそう。
壁ぎわのガラスケースに展示された大きな金の器や杯などが、
《ヴァルチトラン遺宝》農作業中に畑でたまたま掘り出されたものだそう。
ガラクタだと思い、豚のエサ入れに使ったら、豚が舐めたところが
ピカピカ光りだして、大騒ぎになったとか。

そして、ギュスターヴ・モロー《ヘラクレスと青銅の蹄をもつ鹿》1872年
も展示されていました。この絵、幻想的で良かったですが、
国立西洋美術館で展示されていたというモローの《イアソン》見たかったなー。


展示室7と8が、第4章 エトルリアと古代ローマ
展示室7にあった《動物模様のある留め金》(チラシ裏面右中段)
金の粒が並んでいるように見えるのは、それぞれが実在および空想上の
動物で、131体配されているそう! それぞれザラザラしてる?と
もっとよく見ると(私には老眼鏡が必用)細かな細かな粒金細工で
装飾されているんです!!! ものすごい超絶技巧です。

廊下には住友金属鉱山の金鉱石が参考出品として展示されて
興味深かったです。

人類が古代から魅惑されてきた黄金の輝き!
古代の超絶技巧にはただ驚くばかりです。
あまりに細工が細かすぎて、見るのが疲れる程でしたが。
春休みの日曜だったせいか、子どもたちもたくさん見にきていました。

ロビーの記念撮影コーナー
黄金のりんごを手にするのは?
この力の抜け具合がいいな。ハハハ‥‥
2016-4-3-(2).jpg

愛知県美術館のHP: http://www-art.aac.pref.aichi.jp/
「黄金伝説」展公式ウェブサイト:
http://www.chunichi.co.jp/event/golden-legend/

ショップで、里中満智子の
「マンガ ギリシア神話6 激情の王女メディア」買いました。
「金の羊毛」の物語がとてもよくわかりました。
マンガギリシア神話(6) [ 里中満智子 ]

マンガギリシア神話(6) [ 里中満智子 ]
価格:637円(税込、送料込)



ついでにこちらも買いました。
「怖くて美しい世界の名画」
カラヴァッジョについてや、ダナエの絵もいろいろ載っていて
興味深かったです。
怖くて美しい世界の名画

怖くて美しい世界の名画
価格:1,620円(税込、送料込)

愛知県美術館コレクション展「蕪村・若冲と江戸時代絵画」他

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4月3日(日)愛知県美術館へ行きました。

「黄金伝説」展を見終わり、もう4時近かったけど、
昼食を食べてないので、お腹も空いて、
愛知県美術館と同じ10階にあるウルフギャングパックへ。
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アボカドバーガー(ポテト又はサラダ・ドリンク付)1,530円(税別)を注文。
しっかりボリュームありました。ハンバーグの肉の味が美味しかった。
愛知県美術館友の会の会員証で10%引きになりました。(^∇^)v

それからコレクション展へ。
いつもは企画展の入口がコレクション展の入口になってます。
展示室1は
「木村定三コレクション 生誕300年 蕪村・若冲と江戸時代絵画」
というテーマで、木村定三コレクションが並んでいます。
与謝蕪村と伊藤若冲はともに1716年生まれだそうですね。
(去年、サントリー美術館とMIHO MUSEUMで二人の展覧会が開催されてましたね)

与謝蕪村(1716-1783)の、
鹿の後姿がほのぼのする《薄に鹿図》や、
重要文化財の《富嶽列松図》

《紫陽花にほととぎす図》サラッと描いたホトトギスと紫陽花に、
蕪村の俳句「岩くらの 狂女恋せよ ほととぎす」が書かれています。
「岩くら」とは、京都の北の岩倉の地名で、気がふれた人の治療場として
知られていたと。ホトトギスのけたたましい鳴き声から、岩倉の狂女が
恋しい人を慕って泣き叫ぶ様子を連想させると解説があって、
そんなことを知ってこの絵を見ると、紫陽花は移ろった恋人の心か?とか、
うーん、深くて面白いなぁ!と。
「円山応挙展」で、当時の知識人に応挙は「見てわかる」絵で
物足りないって批判されたことを知って意外でしたが、
こういう予備知識で「絵を読む」楽しみってのは、
「俺はわかるぞ」と自尊心をくすぐられて面白いかもしれない。
(会場に置いてあった所蔵作品解説のリーフ)
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蕪村《盆踊図扇面 自賛》の隣に呉春《島原盆踊図》が展示されていて、
洒脱な人物の絵、面白いなぁと。

で、洒脱な人物の図で笑ってしまったのが、
伊藤若冲《六歌仙図》
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六歌仙が田楽を焼いて酒の肴にしています。ハハハ‥‥
極彩色の鶏の絵とかで有名な若冲、こんな絵も描いていたんだ!
そういや、野菜の涅槃図なんて絵も描いてましたね。

ついでに、この絵を楽器の演奏の図にパロディにしたパネルがあって、
確かに、この絵の田楽を焼いている在原業平は、
キーボードを演奏しているように見えますね!
こちらも大変面白かったです。

松村景文という江戸時代後期の画家の《雪中古松小禽図》
良かったです。紙を塗り残して雪を表現しているところ、
応挙の雪松図なども思わせるんですが、とても上品で私好みの絵でした。
枝の小鳥だけに色がついているところなんかも素敵。

松村景文《三羽鶴図》写実的に丁寧に描かれた三羽の鶴。
これも上品で私の好みです。

隣に若冲の《菊に双鶴図》があって、こちらは洒脱にデフォルメされた
鶴の絵で、とても自由って雰囲気で面白かった。

いつもながら木村定三コレクションのすごさには驚かされます。

展示室2は「20世紀の美術」
友の会にも入会して、愛知県美術館のコレクション展もかなり見ているので、
デュフィ《サンタドレスの浜辺》、クプカ《灰色と金色の展開》
ファイニンガー《夕暮れの海Ⅰ》、ミロ《絵画》など、
作家と作品名を覚えた作品が並んでいます。
デルヴォー《こだま(あるいは「街路の神秘」)》もありましたし、
サム・フランシス《消失に向かう地点の青》と、
ジム・ダインの《芝刈機》も置かれていました。

続いて「出来事―いま、ここという経験」というテーマで、
第1章 痕跡に見る出来事
白髪一雄や、元永定正のアクションペインティングの作品が展示されていました。
岡崎乾二郎のアクリル絵の具の透明感がいいなって思った作品が3枚並んでいて、
白髪や本永のは《作品》ってそっけないタイトルなのに、
岡崎乾二郎の作品は、それぞれ
《野には(この世界では見えぬ)育ちも摘‥》
《あなたがたの考え(善悪)は紙に書かれ‥》
《天使は翼があるから鳥という。顔かたち‥》
って、長い詩のようなタイトルがつけられているのも面白い。
(出品リストの枠にこれだけしか入らなかったみたいで、もっと長い)
どれがどの作品なのかわからないけど。ハハハ‥‥

岐阜県美術館の庭に、木と木の間に壁を作った彫刻がある
榎倉康二の《干渉 (Story-No.49)》って作品、
絵の前に置かれた木材が印象的だった。

第2章 出来事を共有する
1970年に開催された「人間と物質」展についての
写真や資料が展示されていました。
布で包む作品で知られるクリストや、
豊田市美術館のテラスにある《色の浮遊13の破裂した小屋》が
印象的なダニエル・ビュレンらの制作風景の写真があって興味深かったです。

第3章 記憶の中の出来事
展示室3は、パク・ヒョンギのインスタレーション
《ブルー・ダイニング・テーブル》
3つのテーブルの上に、壊れた石膏像がのった白い皿があり、
映像が映されていました。

出口近くのコーナーには、
田中功起の映像が流されていました。
コップからあふれるビール、空に飛ぶスーパーの袋、
鳩がキャビアをついばむ様子、流れるシャワーの水‥‥ふーーん。

木村定三コレクションから、木村定三宛の
浜田知明や須田剋太の手紙が展示されていて、
浜田知明の几帳面な文字と、須田剋太らしい豪放な文字が興味深かった。

木村定三コレクションの
野田弘志の《湿原》の挿絵原画もありました。
この、朝日新聞の連載小説・加賀乙彦『湿原』
野田弘志の挿絵が衝撃でした!
私も新聞から切り抜いてスクラップしてました。
さすが木村定三さん!って嬉しくなりました。
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愛知県美術館は企画展だけでなく、コレクション展も充実しているので、
いつも楽しいです。

愛知県美術館のウェブサイト: http://www-art.aac.pref.aichi.jp/


新境川堤の桜2016

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今年も桜が咲いて、散っていきました。
今年は桜の開花は早めだったけど、
散るまでの間がゆっくりだったような気がしますが‥‥
あくまで私の印象ですけど。

このブログにも何度も桜の写真をアップしています。
今さらって気もしますが、今年の新境川堤の桜です。
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タンポポも咲いています。
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新境川堤の桜は、各務原市の桜の名所で、
『日本さくら名所100選』にも選ばれており、
桜の木を寄付した地元出身の歌舞伎役者・市川百十郎の名をとって
「百十郎桜」と呼ばれています。
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去年買った、SONYのデジタル一眼カメラα5000で、
4月5日(火)午後2時半~4時頃に撮影
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満開を過ぎたあたりですが、まだまだきれいです。
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花見客で賑わう市民公園駅あたりでなく、
岐阜県健康科学センターより北で撮影しました。
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日本ラインの木曽川を望むオシャレなカフェ「サクラテーブル」

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花散らしの雨が降った4月7日(木)、
最近はコミックカフェに行くことが多い友人と、
4月1日にオープンしたばかりのカフェ
「サクラテーブル」に行きました。

日本初の女優として知られる川上貞奴(1985年のNHK大河ドラマ
『春の波濤』で松坂慶子が演じていましたね)が、
晩年の別荘として建てた「萬松園」
現在は結婚式場「迎賓館サクラヒルズ川上別荘」となっています。

その敷地内に、カフェがオープンするって予告の広告を
宅配されてくる無料情報誌「たんとん」で見て、
楽しみにしていたんです。

国道21号線(中山道)の「鵜沼宝積寺町」の信号が
「迎賓館サクラヒルズ川上別荘」の入口になっています。
(反対側へ進むと、川上貞奴が建てた『貞照寺』があります)

誘導の方の指示に従い、広い敷地内を奥へ進みました。
一番奥のこじんまりした建物が「サクラテーブル」でした。
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私たちは「モーニングはやってないのかな?」くらいの気持ちで、
10時半頃に入ったんです。(サクラテーブルのオープンは10時)
入ると、予約かどうか聞かれ、予約なしと伝えて
テーブルに案内されました。
店内のかなりのテーブルに「予約席」の札が立っていましたし、
木曽川の眺めが素晴らしいデッキ側の席はもう
かなり人がいらして写真が撮れませんでした。

シンプルでナチュラルな、オシャレなインテリアです。
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エアプランツがオシャレに飾られています。
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お水は、店内に置かれたオシャレなガラスの器から
(レモンが入ったのもあってオシャレ!!)
セルフサービスで、ってことでした。
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もうランチタイムが始まっているとのことで、
日替わりランチプレートや日替わりパスタの説明がありました。
せっかくなので、私は日替わりランチプレート1,500円に、
+200円で付くホットコーヒーを注文。(全て税別)
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本日のプレートはチキンでした。
たっぷりのサラダがオシャレに盛り付けられています。
プチデザートはクリームブリュレ。
表面のカリカリしたカラメルが美味しかった。
オシャレな器に入ったカボチャのスープも付いています。
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友人は、野菜サンド700円と、ホットコーヒー400円を。
すごいボリュームです!! コーヒーのガラスのカップもオシャレ。
待っている間にと、ポテトチップスを出してもらえました。
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他の席の方のフルーツサンドが美味しそうだった!!

12時前頃に出ましたが、その時に入ってらした予約なしの方は
1時間待ちとか言われてました。ここ、火・水曜定休で、
土日は貸切になることもあるそうなので、
ランチは予約した方がいいかもしれませんね。
このあたりのカフェとしては、ちょっとお高いですが、
このロケーションですし、遠くからの友人をもてなすにも
自慢できるオシャレなカフェじゃないでしょうか?

サクラ テーブル
昼総合点★★★★ 4.0


関連ランキング:カフェ | 鵜沼駅新鵜沼駅



駐車場の桜。前日まで満開だったそうですが、この雨で‥‥
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このあたり、飛騨木曽川国定公園に指定されています。
5月にはピクニックができる芝生広場がオープンするとのこと。
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ここから先は結婚式参列者のみとのこと。
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このあたりの木曽川はドイツのライン川に似ているとのことで、
「日本ライン」と命名されています。
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以前は、川下りの遊覧船「日本ライン下り」があって、
私は2度ほど乗ったことがありますが、
かなりスリルがあって面白かったです。
この川の波からすると、ここはかなりの難所でしょうね。
日本ライン下り、事故や観光客の減少で、今は行われていません。

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ハナモモが咲いていました。
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サクラヒルズ創寫舘
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結婚式場
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サクラテーブルのウェブサイト: http://sakura-table.jp/


名古屋市美術館「麗しきおもかげ」展

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4月14日(木)、名古屋市美術館へ
「101人の作家による 101の慕情
 東京藝術大学コレクション
 麗しきおもかげ
 日本近代美術の女性像」展を見に行きました。

(いつものようにチラシをスキャンして画像を貼るつもりだったんですが、
 猫がゲボしてダメにしてしまいました(T_T)
 キーボードにもかかって、まだタイピングが調子悪い~)

2016年3月5日(土)~4月17日(日)までのこの企画展、
始まった頃はそんなに見に行きたいとは思ってなかったんです。

チラシもしっかり読んでいなかったので、
「いろんな画家が描いた美人画が並んでいるのね」くらいに思ってて。

でも、3月23日(水)の中日新聞朝刊に載っていた記事を読んで、
「過去にほとんど展示されたことがない東京美術学校時代の 日本画科の卒業制作作品40点も紹介している。」
ってことを知って、これは見てみたい!って思ったんです。
美大生にとって、卒業制作にかける意気込みと時間はすごいって
わかるので、そんな若い情熱にあふれた作品たちを是非見たいと。
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名古屋市美術館 平日のせいか、外にはあまり人がいませんが、
会場に入ると、鑑賞者もそこそこいました。
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割引券を持っていたので、一般当日1,300円の観覧料が100円引きの
1,200円になりました。

この企画展、名古屋市美術館所蔵の11点の他は
全て東京藝術大学のコレクションだそう。

なので、去年の夏、ボストン美術館と東京藝術大学の所蔵作品から、
明治ニッポンが西洋文明から受けた衝撃(インパクト)と、
西洋が「不思議の国ニッポン」から受けた衝撃という
双方向の衝撃〈ダブル・インパクト〉を探る展覧会
名古屋ボストン美術館「ダブル・インパクト」展
で見た作品も多かったです。

山本芳翠《西洋婦人像》1882年 とか、
百武兼行《ブルガリアの女》1879年 とか。

五姓田義松は《操芝居》1883年 という滞欧中に描かれた群像の絵でした。

「ダブル・インパクト」名古屋展には出品されなかった
高橋由一《美人(花魁)》1872年 は見られましたが、
狩野芳崖《悲母観音》1888年 は展示期間が終了してて見られませんでした。

「ダブル・インパクト」展の展示替えで見られなかった
菱田春草《水鏡》1897年 や
下村観山《熊野御前花見》1894年 が見られて嬉しい。
《熊野御前花見》は東京美術学校1期生の下村観山の卒業制作ですって?!
大勢の人々がそれぞれ丁寧に描かれていてスゴイ。

陶芸家として有名な(スミマセン私よく知りませんでしたが)
板谷波山の木彫作品《元禄美人像》1894年
彫刻科で学んでいた頃の卒業制作だそう。
浮世絵の美人が抜け出してきたようで良かった。

津田信夫《憂鬱ノ婦人立像》1900年 も卒業制作(青銅、鋳造)
今にも身投げでもしそうな婦人の様子が見事にとらえられています。

藤島武二《造花》1901年 は、去年の愛知県美術館「芸術植物園」に
展示されてた絵だ!(感想が書けてないなー)

図録の裏表紙や、屋外の看板にも使われている
矢崎千代二《教鵡》1900年 柔らかな光に包まれたオウムと少女、
ちょっとレトロな少女雑誌の表紙みたいな、ロマンチックな雰囲気。
矢崎千代二は、松坂屋美術館「洋画家たちの青春」展で、
私が一番気に入った《秋の園》を描いた画家だ!
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満谷国四郎《車夫の家庭》1908年
薄汚れた着物を着て、乳児を抱え、放心したような表情の母親と、
傍らで無心に糸に結わえたトンボで遊ぶ子ども。
子どもの足の裏が土で汚れているのがすごくリアル!
電車の普及で仕事を失った車夫の家族を描いていると
説明を読んで見ると、子どもの後ろに寝そべっている車夫に気がついて、
生活の苦しさとか、いろんなドラマを想像してしまいます。
画面奥に干した洗濯物も描かれていたりして、すごい生活感が
伝わってきて、インパクトありました。
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原撫松《裸婦》1906年 は、女性のお尻がすごく美しい!!

鏑木清方《一葉》1940年
樋口一葉を描いた有名な絵、凛とした品格さすがです。

2階が東京美術学校日本画科の卒業制作の女性像でした。

桑名三郎《児育観世音》1896年
狩野芳崖《悲母観音》の影響があるなってわかる絵、
この頃は観音、菩薩、天女などが好んで描かれていたそう。

清家 恕(鉄山)《牡丹美人図》1898年
応挙にもこんな美人図があったような‥‥

野本(山崎)勇馬(香雲)《秋夜孤影》1898年
十二単の平安美人の絵、当時は歴史画が圧倒的だったそう。

このあたりの絵、歴史画だからか、保存状態があまりよくないのか、
全体的に褐色っぽくて、なんだか古い~ってカンジ。

そんな中で、コーナーに展示されていた
葛 揆一郎(江月)《外科手術》1904年 はインパクトありました!
手術室で、女性の外科手術が始まろうとしているところ!!
泉鏡花の小説『外科室』を画題としているそうですが、
ミステリーっぽいドラマをいろいろ想像してしまいました。

その隣に展示してあった 三浦 孝(北峡・廣洋)《栄誉ナラズヤ》1905年
白いベールに包まれた美しい女神の足元に兵士たちの死体が累々と!!
作者は実際に戦場を見た体験から描いたそうで、
可憐な花が咲く野に斃れた兵士たちがとてもリアルで衝撃的です。
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戸部隆吉(隆古)《枇杷と蕗の薹》1911年
デザイン的に処理された3人の子守娘がモダンな印象で面白いなと。
私の好みの絵です。
この頃から、日常生活を描いた絵が登場してくると。

廣島新太郎(晃甫・晃人)《玉乗り》1912年 は、
当時の日本画としてはすごくモダンで異色だったのでは?

伊藤順三《庭園の春》1913年
華やかな色彩に金がキラキラと輝いて、装飾的な画面が
クリムトの絵とかも思わせて、大正ロマンの雰囲気もあって、
とても私の好みの絵です。金地の紙が使用されているそう。
図録によると「南満州鉄道株式会社の嘱託画家となり‥(中略)‥満州風俗を 主題とした浪漫主義的なアール・デコ風のポスターを制作したが、1939(昭和14)年に 満州で死去。大連で遺作展が開催された。」とのこと、
わー、この人の作品もっと見てみたいな!!
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岐阜県美術館に《白川女》など、私の好きな絵がある篠田柏邦の
卒業制作 篠田十一郎(柏邦)《あかとんぼ》1913年 は、
コスモスの花と七五三らしい幼女を描いているんですが、
あまり感心しなかった‥‥大画面にコスモスの花や葉が
細かく描かれていて、労作ではありますが‥‥

星川清雄(輝洋)《春》1918年
洋風の髪形に赤い唇が妖艶な印象の若い女性、着物の蝶の文様も
華やかで、足元の植物たちの図案化された描き方は
ボッティチェリ《春》を思わせて、これも私の好みの絵!!
「首席卒業後は、実業之日本社に入社して、少年少女雑誌の 口絵を描きながら、輝洋と号して‥(中略)‥関東大震災による 倒壊火災のために死去。」!!!!‥‥って、
29歳で亡くなったんですか!!
この人の絵ももっと見てみたいと思いました。
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金子孝信《季節の客》1940年 は、銀座の洋装店を訪れた
二人の女性と店員を描いた、とても都会的でモダンな絵。
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でも、1940年というと昭和15年
「すでに国民精神総動員中央連盟が生活刷新案(ネオン全廃、パーマネント禁止など)を 発表して、まもなく「贅沢は敵だ!」と叫ばれる時代に、最新モードで着飾った女性像を 描いた挑戦的な日本画は、新文展の出品作にも見られない稀有な作例である。」と。
描いた作者も、買い上げた大学もすごいけど、
金子孝信さん、卒業の年に「新潟県新発田の東部第23部隊に入隊。 中国戦線に派遣され、1942(昭和17)年に戦死。」!!!!‥‥27歳ですか。
なんとまぁ、むごい時代というか‥‥感慨にふけってしまいました。

野島清一(青茲)《蓙織り》1938年
ゴザを織る3人の女性、当時の日本の地方では日常的な光景だろうけど、
懐かしの日本ってカンジで、イグサにじゃれる黒猫がカワイイ。

飯島正義(真風)《晩秋》1930年 も、懐かしき日本の農村の風景に、
農作業の女性たちの休息のひとときを描いていて、丁寧な自然の描写に
心が安らぐ、いい絵だなって感じました。
この方、その後の詳しい画歴も、亡くなった年も不明なんですね。
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出口近くには、
杉山寧《野》1933年 や、
高山辰雄《砂丘》1936年 など、有名な画家の卒業制作もあって興味深かったです。

稗田一穂《午後》1943年 は、昭和18年9月、
「戦時下の特別措置として修業年限短縮により東京美術学校日本画科を繰り上げ卒業」
した時に提出された卒業制作とのこと。

多くの画学生が‥‥その後の活動が不明な人や、時代の波にのまれて短命で亡くなった方、
日本画壇の重鎮として活躍された方など、運命はそれぞれですが‥‥渾身の力を込めて
制作した作品を見られて、とてもよかったです。

図録も買ってしまいました。2,100円
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表紙の絵は、水谷道彦《春》1926年の卒業制作です。
とても大きな絵で、細密に描かれた植物と、レトロな雰囲気(当時としてはモダン?)の
二人の女性。それぞれリアルに描かれているのに、背景と人物の構成は非現実的なところ
面白いなぁと感じました。

名古屋市美術館: http://www.art-museum.city.nagoya.jp/

岐阜県現代陶芸美術館「アール・ヌーヴォーの装飾磁器」展

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4月17日(日)、岐阜県多治見市のセラミックパークMINOにある
岐阜県現代陶芸美術館へ行きました。

「ヨーロッパ名窯 美麗革命!
アール・ヌーヴォーの装飾磁器」展をやっています。
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ここの展覧会のチラシ、いつも凝ってて楽しみなんですが、
今回も表面がツヤのある高級そうな紙に印刷されてて素敵です。

私は、岐阜県美術館の後援会員なので、岐阜県美術館の企画展に加えて、
岐阜県現代陶芸美術館の企画展も一度ずつ見られるんですよ。
(年会費3,000円はなんておトクなんでしょう!! どなたでも入会できます)

以前は、陶芸かー、抹茶茶碗とかよくわからないし‥‥なんて思ってたんですが
岐阜県現代陶芸美術館、いい企画展やってるので、楽しみに見に行ってます。
(前回の「超絶技巧! 明治工芸の粋」も感想が書けてないけど、
 図録買っちゃう程良かった!)
今回の企画展も、アール・ヌーヴォーはモロに私の趣味なので、
楽しみにしていました。NHK日曜美術館のアートシーンでも
取り上げられていましたし(2016年1月31日放送)

アール・ヌーヴォーのガラス(エミール・ガレを代表とする)を
取り上げた展覧会はよくありますし、
(感想が書けてないですが、去年松坂屋美術館でやってた
「アール・ヌーヴォーのガラス展」良かったです。)
作品を所蔵する美術館も多いですね。
(この展覧会でも、参考作品として、ヤマザキマザック美術館所蔵の
ガレやドームの花器が展示されていました。)
でもアール・ヌーヴォー様式の磁器の展覧会ってのはなかったかな。
本展覧会は、アール・ヌーヴォー様式によるヨーロッパ名窯の作品の数々を 国内において綜合的に紹介する初の展覧会です。」とのこと(チラシ裏面より)

会場前の記念撮影コーナー
この優美な女性の磁器、チラシ表面にも使われていますが、
裏面の右上にあるように、二人の女性がついたセンターピース
(テーブル中央に飾られるもの)で、なんとここの所蔵品!!
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《上絵金彩エジプト女性センターピース》KPMベルリン
二人の女性の間には花とか飾られたのかな?


最初の部屋がセーブル この部屋の陶器すごく優美で素敵!!!
壁に、参考作品としてミュシャの《ジスモンダ》のポスターが
展示してあったのも嬉しかった。
(京都工芸繊維大学美術工芸資料館蔵のもので、後期のみ展示とのこと。)

チラシ表面の中央下に使われている《パツィオパット秋明菊文飾壺》
(チラシでは「ポピー」ってなってますが、出品リストでは「秋明菊」と)

パツィオパットとは「一般に、白のスリップ(泥漿)を何度も塗り重ねることによって
レリーフ状に装飾する方法で‥‥」(会場に置いてあった用語解説のリーフより)
岐阜県現代陶芸美術館「デミタス コスモス」展 で、
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-06-18
まるでカメオみたいって見たカップで、この技術のことを知りましたが、
この飾壺では、花の部分が盛り上がっているようになってて素敵でした。

《バッタ文花瓶》は、隣に同じような文様の七宝の壺が展示されていて、
その日本の安藤七宝店の壺の方が制作年が早いので、それを参考に
制作されたのではと。デザイン画も展示されていて興味深かった。

《尾長鳥とミモザ図花瓶》一対の花瓶、描かれた絵がとても優美で
愛らしい!! 絵が同じようで、ちょっと違っているところも素敵。
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アールヌーボー展のことをツイッター等に投稿すると
ポストカードがもらえるというキャンペーンやっていたので、
ツイート後、受付でスマホ画面見せてポストカードをゲット!
迷ったけど、この《尾長鳥と‥‥》を選びました。

次のコーナーへ進むと、ロイヤル・コペンハーゲンの作品が
並んでいました。釉薬の下に文様を描く「釉下彩」という技法が使われています。

セーブルより渋いというか、日本の感覚に近いなって印象を持ちました。

日曜美術館アートシーンでも紹介されていたピング&グレンダールの
《釉下彩鷺センターピース》(チラシ裏面左上)は、とても大きくて豪華!
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ロールストランド《釉下彩白鳥花瓶》(チラシ裏面右4段目)
とても優美です。
釉下彩は、表面のガラスのような質感がとても素敵ですね。

このあたりの作品はほとんどが塩川コレクションとのこと。

「釉下彩」のことは、宮川香山を知った展覧会
ヤマザキマザック美術館「世界に挑んだ明治の美」
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-06-16
で、リアルな彫刻を施した高浮彫の作品で世界を驚かせた
宮川香山が、外国人の趣味がだんだん濃厚に飽きてきたのを感じて、
釉下彩の研究に没頭するようになったということで知りました。
それまでの高浮彫の作品とは真逆のような香山の作品に驚きました。

この展覧会でも宮川香山の作品展示されていました。
チラシ裏面下段左から2番目《釉下彩杜若文花瓶》とか。
氷柱の下の洞窟に白熊がいる、ゴテゴテした作風の花瓶とか。
‥‥まぁ、ヤマザキマザック美術館で見た時ほどは感心しなかったんですが‥‥

《釉下彩眠り猫》が、ロイヤル・コペンハーゲンのと、
日本の錦光山宗兵衛のが並んでて、とても似ていましたが、これは
ロイヤル・コペンハーゲンの猫の方がずっといいなって見ました。
(ミュージアムショップで売ってた眠り猫、ロイヤル・コペンハーゲンの?
 もちろん私は買えませんが、目玉が飛び出る程ではないなって)

他にも、カタツムリやカサゴや、クワガタなど、釉下彩のフィギュリン、
ツヤツヤした質感がいいですね。

ここの所蔵の、ローゼンブルフ《上絵花図ティーポット》(チラシ裏面左2段目)
形も独特だし、絵付けもすごく装飾的で、世紀末っぽいお耽美(?)な雰囲気、
いいなって思いました。(実生活で使おうとは思いませんが。)

チラシでその下の、マイセン《釉下彩植物文デジュネ「サクソニア」》
余白を生かしたデザインがとても素敵だなと。
ドイツでは、アール・ヌーヴォーのことを
「ユーゲント・シュティール」っていうんですね。

会場前のもう一つの記念撮影コーナーでは、パリ万博の映像が
流されていました。
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岐阜県現代陶芸美術館: http://www.cpm-gifu.jp/museum/

この展覧会、岐阜県現代陶芸美術館で
2015年12月19日(土)~2016年5月8日(日)まで開催された後、

三井記念美術館(東京・中央区) 7月6日(水)~8月31日(水)
長崎歴史文化博物館 10月29日(土)~12月4日(日)
細見美術館(京都) 2017年2月28日(火)~4月9日(日) に、巡回するそうです。

オマケ
感想が書けてないですが、チラシ貼っておきます。
去年2015年9月13日(日)に行った、
松坂屋美術館
「デュッセルドルフ美術館
 ゲルダ・ケプフ・コレクション
 アール・ヌーヴォーのガラス展」
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岐阜県現代陶芸美術館「山田光」展

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4月17日(日)、岐阜県現代陶芸美術館へ行き、
「アール・ヌーヴォーの装飾磁器」展を見たことは前記事に書きました。

「アール・ヌーヴォーの装飾磁器」展は会期が
2015年12月19日(土)~2016年5月8日(日)までなんですが、
この日までに行かなくてはと思っていたのは、

岐阜県現代陶芸美術館のギャラリーⅡでやっている
「受贈記念 山田光 展
 ―走泥社とともに」
が、4月17日(日)までだったからです。
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山田光(1923-2001)
「山田光は戦後まもなく京都で八木一夫や鈴木治らとともに前衛陶芸家グループ 『走泥社』を結成し、やきものによる立体造形を牽引してきた作家のひとりです。」

「山田光は1923年東京に生まれ、関東大震災後の混乱を避けて母の実家のある岐阜市に移り住みます。 岐阜中学卒業後、京都高等工芸学校(現・国立京都工芸繊維大学)に入学。すでに京都で作陶生活を 送っていた父 喆(てつ)のもとに身を寄せ、陶芸を始めました。」(チラシ中面より)
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そんな、岐阜にゆかりのある方なので、
山田光の作品は岐阜県美術館にもいくつか所蔵されていて、
岐阜県美術館で「山田光展―陶の標」という展覧会もありましたし、
(2000年4月4日~5月14日)
第一回の円空大賞展では知事賞を受賞されていました。
(岐阜県美術館での展覧会は2002年1月8日(火)~2月3日(日)でしたが、
 受賞時には存命だったそう)
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円空大賞展図録より

一見、金属製か?と思うような、銀泥パイプの作品や、
真っ黒な板状の陶に穴が空いている作品とかいいなって思いました。

この展覧会は「戦時中、京都高等工芸学校時代に山田と机を並べ、以来、 永きにわたって彼を支援し続けてきた世界思想社教学社創業者の 高島国男氏のコレクションから、山田と関連の作品合わせて55点の ご寄贈をいただきました。これを記念して、山田光と走泥社の作家の 作品をご紹介します。」とのこと。

入口フロアの展示室Aには、前衛陶芸家としての山田光の作品が並んでいました。
1や0の数字をはめ込んであるような《1の周辺》1976年
黒陶の作品、そして銀泥の作品と立体造形の変遷もわかって面白いです。

階段を上がった展示室Bには、山田光のクラフト作品が展示してありました。
前衛陶芸の作品も良かったけど、この白い湯呑や土瓶や急須たち、とても素敵!
日常に使えるシンプルな形の器だけど、素朴であたたかな雰囲気で、とても美しい!!
徳利の口が中心より少しずれてついている、ちょっとした遊び心、いいな!!

最後の展示コーナーには「走泥社」のメンバーの作品が展示されていました。
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八木一夫は、去年2015年6月14日放送の日曜美術館40周年を記念した
特別アンコール放送「私と八木一夫 作家 司馬遼太郎」を見て知った
ってくらいだったんですよ。その後に、ここの「きになるかたち」展 http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-06-27
に来て、八木一夫《頁1》1971年 を見たんですが、
当時としては斬新だったのかな‥‥ってくらいの感想だったんです。
今回も《頁1》と、高島国男コレクションの作品2点が展示されてました。
いろんなタイプの作品を作ってらしたのねと。

鈴木治《行人》1984年 が面白いなぁって感じました。

展覧会はとても良かったんですが、残念だったのは、
セラミックパークMINO内のレストラン・クレイが、なんと閉店していたこと~!!
展覧会後のお茶が楽しめないなんて~~(ToT)
ここ、さすが陶芸美術館のレストランってだけあって、器がとても豪華で
優雅な気分になったんですよね。
去年の11月22日(日)に「明治工芸の粋」を見に来た時に食べた
アップルパイセット648円。コーヒーカップはマイセンのブルーオニオン!
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‥‥ま、この時も日曜なのに客はずっと私一人だったし、閉店も仕方ないのかなぁ‥‥

ってことで? 帰り道、ちょっと気になっていたお店に。
多治見IC近くの「きんぎょ茶屋」

ゲオなどのお店の広い駐車場の一角に建つ山小屋風(?)のお店
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店内は骨董なども飾られて、重厚な雰囲気。
「甘味処 生活骨董 きんぎょ茶屋」ってことなので、
アンティーク品の販売もしているのかな?
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メニューにはぜんざい、あんみつとか、いろんなスイーツやセットがあって
迷ったけど、4月限定メニューだという「桜セット」とコーヒーを注文 1,270円。
シフォンケーキや桜のジュレが入ったムース(?)
チーズケーキに桜アイスクリームと白玉入りのみつ豆(?)
大満足ですっ!!
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そして、コーヒーはサイフォンで出されるので、2杯分楽しめます!
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