10月9日(日)、中山道赤坂宿にある旧清水家住宅で開催されている
三人展を見に行ったことは前記事で書きました。
古民家での展示、とても素敵でした。そして周辺の
中山道赤坂宿のたたずまいがまた良かったので、ちょっと歩いてみました。
旧清水家住宅の向かいの十六銀行の東隣は
「史跡 中山道赤坂宿本陣跡」って石碑がある公園になっていました。
公園の中に銅像があります。
「幕末憂国の青年志士 所 郁太郎」だそう。
「 天保九年(1838)中山道赤坂宿 醸造家矢橋亦一の四男として誕生 十一歳のとき西方村(大野町)医師所伊織の養子となり(中略)二十三歳で大阪の適塾(緒方洪庵)に入門 福沢諭吉、大村益次郎ら多くの交友を得て 国事を論じた
(中略)
慶応元年(1865)三月十三日吉敷の軍営で病死 享年二十八歳(中略)
尚 元治元年俗論党に襲われ品詞の重傷をうけた井上聞多(後の明治の元勲井上肇)を手術し畳針で縫い その一命を救った話は小・中学校の教科書や伝記・小説にも紹介されている」
と、碑文にありました。
少し行くと、踏切があります。「赤坂本町駅跡」と。
この線路、今は貨物列車が通るだけなんです。(西濃鉄道市橋線)
少し南に行くと、JRの美濃赤坂駅があります。
ここへ行った3日前の10月6日(木)に、貨物列車脱線のニュースが
ありましたが、このあたりだったよう。
中日新聞夕刊の記事
そのせいなのか、線路の補修をしていました。
おぉ、レトロモダン(?)な電気屋さん!
生活臭のあるレトロな雰囲気がいいな。
もう少し東へ行くと「昔、西美濃の産物や金生山の石灰等を運ぶ
水運交通の重要な要所で、かつては数百艘の船が出入りした」
という赤坂港跡もあるそうです。
旧清水家住宅の西隣の家
風格のある建物は、国の有形文化財建造物・矢橋家住宅
江戸時代の代表的建築だそう。
宿場町らしい風格のある建物が並びます。
「史跡 中山道赤坂宿脇本陣跡」とありました。
「榎屋旅館」って看板がかかってますが‥‥
岐阜新聞・毎日新聞の赤坂販売所って看板が。
自動販売機も、古い街並みに配慮した木のカバーが。
隣は「赤坂宿は江戸から57番目の宿場」ってことで、
「五七」の看板が出てますが‥‥
「日蓮宗 妙法寺」
本陣跡公園に銅像があった所郁太郎のお墓があるそうです。
「史跡 戸田三弥墓」とも書いてあります。
スタンプラリーの旗が立っています。
中山道ぎふ17宿のスタンプラリーだそう。
詳しくはこちら: http://nakasendo.asia/
赤坂宿のスタンプはここで押せるようです。
スタンプの台紙があったので、赤坂宿のスタンプを押してきました。
3宿以上のスタンプから応募できるそうなので他も回ってみようかな。
三人展で化石の話を聞いて、旧清水家住宅にリーフレットが置いてあった
「金生山化石館」へちょっと行ってみることにしました。
私にはさっぱりですが、興味のある方が見られれば、
貴重な化石がいっぱい展示してあるところだろうと。
金生山化石館のウェブサイト:
http://www2.og-bunka.or.jp/bunka/manage/kaseki.html
駐車場からの眺めが素晴らしい! 大垣のソフトピアジャパン、
岐阜駅前のタワーや、一宮の138タワーも見えます。
金生山化石館の隣にあった金生山神社
金生山化石館からさらに上へ行く道があり、「こくぞうさん」って
書いてあったので、行ってみることにしました。
ものすごい坂道で、車で行っても大丈夫なのかと、
ちょっと不安になりながら‥‥
途中、こんな風景が見えたので、思わず車を停めて写真撮りました。
採掘のため、山がかなり削られています。
工場萌えww
この道大丈夫か??って不安だったのに、
おぉ、なんと立派なお寺ではないですか。
こちらの由来によりますと、
金生山明星輪寺(真言宗)
持統天皇の勅願により鎮護国家の道場として朱鳥元
年(686年)役の小角の創立にかかり七堂伽藍を
はじめ一山五坊を創建し本尊虚空蔵菩薩を安置す。
その後衰退していたが空海(弘法大師)来山し諸堂を
再建すこのとき桓武天皇は勅願を下し封戸三百石を
寄進された。久安四年雷火の為に伽藍は残らず焼失
したが時の住僧は八方に手を尽くし復興を図る。
その後慶長十四年美濃高須の城主徳永法印壽昌は本
堂をはじめ諸堂を再建された。江戸時代に入って大垣
藩主戸田家は代々祈願所と定め帰依し保護す、明治
維新以降は新時代信仰の対象として広く一般参詣者
を迎え法灯を今日に伝えている。
金生山明星輪寺のHP: http://www.mirai.ne.jp/~kinsyou3/
西美濃三十三霊場第三十一札場でもあります。
山門
県の重要文化財に指定されている、金剛力士像
「檜材を主体とした寄木造りで鎌倉時代初期に制作されたもの」だそう。
「子安子守地蔵大菩薩」のお堂
庫裏、書院の奥に本堂があります。
本堂の中に岩屋があって、その中に本尊が祀られています。
「大垣市指定名勝 金生山岩巣公園」
カルスト台地の縮小版として、無数の奇岩・怪石が乱立した自然岩公園
とのこと。
ちょっとだけ登ってみました。(もっと奥にも奇岩があるみたいです)
虎と、後ろの岩の上には牛も‥‥
蔵王権現堂と、上の岩に観音様が彫られています。
金生山のふもとの工場地区。いいなぁ!! 工場萌えww
この線路を、脱線した貨物列車は25両編成だったそうだけど、
そんなのが毎日三便通るんですか!!
貨物列車が通る時に写真撮りに来たいなぁ!!(あれ?私って鉄ちゃん?)
ここで石灰を貨車に積むのかな。
ここは以前は線路があったんだろうけど、今はないみたいですね。
削り取られた金生山
かつてはここまで線路があったのかな? いいカンジの廃墟。
近くの「昼飯大塚古墳(ひるいおおつかこふん)」も、
リーフレットで知って、ちょっと車で行ってみたら、す、すごい!!
墳丘の長さが150mにもなる岐阜県最大の前方後円墳で、
後円部の一部に復元ゾーンも設けられて、公園として整備されている
ようでしたが、もう暗くなっていたのであきらめました。
近くの池田温泉には何度か行っているのに、このあたり
知りませんでしたー。ぜひまた行かなくては!!
中山道赤坂宿と金生山
あいちトリエンナーレ2016 (8) ペンタルム・ルミナリウムと喫茶丘、他
10月15日(土)、珍しく私のパートが休みになったので、
あいちトリエンナーレ岡崎地区で期間限定の展示
アーキテクツ・オブ・エアー
《ペンタルム・ルミナリウム》を見に行きました。
10月1日(土)~16日(日)まで、岡崎公園多目的広場で展示される作品は、
トリエンナーレのチケットの他に入場整理券が必要で、
土日などは昼過ぎくらいに配布終了となってしまうってことを、
トリエンナーレのウェブサイトやツイッターで知ったので、
早く出かけなくちゃとは思ってたのですが、私のことなので‥‥
秋晴れのとても天気がいい日だったので、洗濯もしたかったし‥‥
なので、家を出たのが10時半頃、東岡崎駅に着いたのが12時過ぎ
バスも考えたけど、まぁ歩こうかって。
乙川の河川敷でもイベントやっているみたいですね。
(岡崎ストーンフェアだとか)
岡崎多目的広場に設置された《ペンタルム・ルミナリウム》
整理券配布窓口に行くと、14:30の回がちょうど
1枚だけ残っていたので、それをゲット!! (この時12:30でした)
入るまで約2時間ありますが、行きたいところがありまして。
公式ガイドブック等でも紹介されていた「喫茶 丘」
日曜定休なので、岡崎を回った9月11日(日)に行けてないんですよね。
(まぁ、営業していても行けたかどうかは??ですが。
岡崎エリアはたくさん見どころありましたし。)
あいちトリエンナーレ2016 (3) 岡崎エリアその1
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-09-16
あいちトリエンナーレ2016 (4) 岡崎エリアその2
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-09-17
「喫茶 丘」全景
入口
手作りのメニュー看板が安っぽさを通り越して味になってます。
私が座った席はなんと、テーブルがゲーム機!! 懐かしいww
インベーダーゲームとか流行ったなぁ。
これは麻雀ゲームでした。「大変やさしくなっています」とのことです。
店内の壁や天井がキラキラ装飾で大変ハデな異空間感がありますが、
マンガがたくさん並んでいたりと、昔からやっている喫茶店だなと。
ビニールシートで囲われた席は「喫煙席」だそう。
カレーを注文。サラダ付で750円。
いたってフツー(?)のカレーで美味しかったです。
食事にはドリンクが200円で付くそうなので、アイスコーヒーを注文。
チーズケーキが付いてきました!!
多くの漫画本や新聞、週刊誌が置いてあるのはもちろん、
トリエンナーレのファイルが何冊もあって、チラシはもちろん、
新聞記事なども丁寧にファイルしてありました。
右のページはこちらのウェブサイトのプリントアウトのよう
「喫茶 丘」のファンタスティックな写真が素敵です。
『あいちトリエンナーレ』で巡りたい喫茶店、酒場、宿泊ガイド:
http://www.cinra.net/column/201608-aichitriennale
食べログ
寛いでしまいましたが、公式ガイドブックに載っていた
岡崎信用金庫資料館も前回見逃したなって、近くなので行ってみました。
ルネッサンス+ゴシックを融合させた建物は、大正6年(1917年)に
鈴木禎次氏の設計で、旧岡崎銀行本店として建造されたものだそう。
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赤レンガと白い花崗岩のコントラストが鮮やかで重厚です。
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国の登録有形文化財のプレートがある
岡崎信用金庫資料館入口(入館無料)
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1階では「OKASHIN ART PROJECT 2016」として、
花木彰太(Shota HANAKI)の「Dashed line」という
展覧会が行われていました。(10月2日~29日)
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シンプルな色面の作品が並んでいます。
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階段で2階へ上がると
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江戸時代の貨幣制度について説明してくれたり、
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世界のお金(コイン・紙幣)の展示があったり、
お札の顔ハメができたり、
一億円(と同じ大きさと重さ)を持ってみたり、
千両箱を持ってみる体験ができたり、
(千両箱、重いです!! なかなか持ち上がらない。
こんなのを持って逃げるなんて出来ないんじゃ?)
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自分の身長と体重をお札に換算するコーナーもあって楽しい。
(1万円札1億円分で重さ10kg、100万円分で高さ1cmだそう)
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展示を楽しんでいて、気が付くと2時過ぎ!
あわてて岡崎多目的広場へ戻りました。
《ペンタルム・ルミナリウム》
入場整理券とトリエンナーレのチケットを見せて入口へ。
靴を脱いで最初の部屋へ。スタッフから注意事項を聞いた後に内部へ。
おぉ!! すごーい、ファンタスティック!!
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ステンドグラスから降り注ぐ光のよう!!
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異空間に迷い込んだようです。
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写真・動画の撮影可、走り回るのはNGですが、寝転がるのはOK。
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大人も子供も楽しんでいました。
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中央のドーム「ツリー」
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「青のドーム」
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「メインドーム」
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「赤のドーム」
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ドームはこのようにつながっています(もらったリーフレット)

楽しかった!! iPhoneの写真アルバムがこんな状態になりました。
(同じような写真撮りまくってますねww)
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アーキテクツ・オブ・エアーのウェブサイト:
http://www.architects-of-air.com/
あいちトリエンナーレ公式サイト: http://aichitriennale.jp/
岡崎市旧本多忠次邸「ルネ・ラリック展」
10月15日(土)、あいちトリエンナーレの
岡崎公園多目的広場で展示された
《ペンタルム・ルミナリウム》を見に行った後、
岡崎市旧本多忠次邸へ行きました。
「アール・デコの煌めき
ルネ・ラリック展」をやっています。
このチラシ見て、おぉ!! なんて私好みの展覧会なんだ!!と。
なので《ペンタルム・ルミナリウム》の後に時間があれば、
または見れなかったら、ここへ行こうと考えていたんです。
14:30の回だったので、15時前には見終わりまして、
岡崎市旧本多忠次邸、東公園内にあるってことで、
公共交通機関利用では、東岡崎駅からバスってことでしたが、
Google Mapsで調べたら、徒歩30何分って出たので、
駅まで戻ってバスを待つより、
まぁ16時までには着くだろうから、歩こうかって。
‥‥さすがに30分以上歩くのは結構キツかったですけどね。
でも結構ポケモンGOのモンスター捕まえましたよ。ハハハ。
東公園内にある岡崎市旧本多忠次邸
徳川四天王のひとり本多忠勝(1548-1610)を始祖とする旧岡崎藩主本多家の子孫、
本多忠次(1896-1999)が昭和7年(1932)、東京世田谷に自邸として建てた
木造2階建の洋館です。平成24年(2012)に岡崎市に移築復原され、
平成26年(2014)10月には国の登録有形文化財(建造物)に登録されました。
(チラシ裏面の文)
建物はフランス瓦の屋根で外壁は色モルタル仕上げとするなど、
当時ブームとなっていた田園趣味を反映させたスパニッシュ様式を
基調としています。(リーフレットより)ってことですが、
なんか「アール・デコの館」と言われる
東京都庭園美術館(旧朝香宮邸)に似てるなって思いましたが、
旧朝香宮邸が昭和8年(1933)建築で、こちらが昭和7年、
内部もアール・デコ様式で飾られていたりして、
共通するものがありますね。
東京都庭園美術館へ行ったことはこちらの記事に:
東京都庭園美術館「幻想絶佳:アール・デコと古典主義」
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-02-08
車寄せのある玄関から入ります。
入館料はこの企画展の期間中は一般300円
靴は脱いで、元書生室だった下足室へ。
写真撮影は、事務所で名前を記入すると、撮影許可証がもらえました。
団欒室 古典的で重厚な雰囲気です。
テーブルの上の壺は
いかにもラリックって《蛇》1924年
赤い色ガラスは酸化銅で、型吹き成型で作られているそう。
ステンドグラスの前のサイドボードの上には、
緑色の《魚》1921年 と、青色の《バッタ》1912年
緑は酸化クローム、青は酸化コバルトが用いられているそう。
ソファ横には、クープ(脚付杯)型ランプ《人物の輪飾り》1912年
花瓶《テレプシコール》1937年
食堂
庭への出入り口上部のステンドグラスが素敵
シャンデリア上部の天井の飾りも素敵です。
ダイニングテーブルには、
燭台《トウキョウ》1935年、グラス《ニッポン》1930年
皿はラリックの娘スザンヌ・ラリックデザイン。リモージュ、アビランド社製
重厚な造付けの食器棚の扉は、隣の配膳室につながる給仕口になるようです。
壁には呼鈴ボタンもありました。
ラリックのサポート《カリアティード》1922年 と
エアプランツで飾られていました。
食堂の隣の配膳室。
棚の扉が隣の食堂の食器棚につながっているんですね。
1階の和室は夫人室
棚の上の大きな花瓶は《オレンジ》1926年
サチネ(艶消し加工)仕上げの白と漆を思わせる黒のエナメル彩の組み合わせ
(出品リストの解説より)
和室にサンルームがついています。
窓に面してラリックの香水瓶が展示されていました。
ドルセー社の為に制作された《彼女らの魂》1913年
香水瓶《サチュロス》1933年 外光に透けてガラスがとても美しく見えます。
1階化粧室の窓
1階の湯殿 ステンドグラスが素敵
浴槽はタイルで作られていますね。
こちらの階段は内階段のためか、シンプルな作りです。
2階寝室 銀色の壁紙がモダン
衣装タンス(?)の上には、ラリックの代表作のひとつ
立像《スザンヌ》1925年
青みを帯びた半透明の乳白色のガラス「オパルセントガラス」で
光の入ってくる角度により、赤みがさし、オパールのような輝きをみせる。
ベッドサイドにはテーブルランプ《ジュヌヴィエーヴ》1931年
2階の浴室のステンドグラスは魚がモチーフ。
海の中にいるような雰囲気。
2階の浴室にはトイレもあります。
書斎
威厳を感じさせる机の上には、
灰皿やシガレットケースなどの小物が展示されています。
そして窓をバックにカーマスコットが展示されています。
ルネ・ラリックのカーマスコットの代表作ですね!
《勝利の女神》1928年
光に透けてとても素敵!!
カーマスコット《孔雀の頭》1928年
カーマスコット《大トンボ》1928年
重厚なサイドボードの上の
置き時計《二人の人物》1926年
隣の「お茶室」アール・デコ様式でモダン!!
テーブルの上の花瓶《ピエールフォン》1926年
照明もとても洒落ていますね。
棚の上の花瓶は、
左が《つむじ風》1926年
右が《ラガマー》1926年
そして3間続きの和室があります。
控えの間の床の間には
花瓶《ベルクール》1927年
掛け軸が現代アート(キャプションをメモしてこなかったので不明)
ですが、不思議にマッチしていますね。照明もモダン。
飾り棚には置物《2羽のツバメ》
客間の床の間には、花瓶《オラン》1927年
生けられたサボテン(?)なんか不思議に面白い
観音像かと思ってしまうようなガラス立像は、
1925年パリの「現代装飾美術産業美術国際博覧会」(通称:アール・デコ博)の
会場に作られた「フランスの水源」と名付けられた高さ15mのガラス製の噴水塔
女神像128体で構成されていた、これはその一つ
《噴水の女神 クリテ》1924年
和室の縁側
階段の2階部分
玄関に続く広間へと降りる階段
玄関にあった壁泉
建物南側 三連アーチのアーケードテラス
庭にはスパニッシュ建築様式には欠かせないといわれる
壁泉のある大きなプールが設置されています。
実際はもっと大きかったらしいです。ちょっとパックが‥‥ですけど。
いゃー、すっごく私好みの建物でした!!
ルネ・ラリックのガラスも良かった!! 香水瓶やカーマスコットが
自然光に透けるような状態で見られて、とても美しかったです。
ガラスは光の当たり具合で違って見えますからね。
展示されていた作品は、
香水瓶やカーマスコット等の小物が個人(愛知県弥富市)蔵、
それ以外の花瓶などは、ギャルリーオルフェ所蔵だそう。
ギャルリーオルフェのウエブサイト: http://www.g-orphee.com/
ギャルリーオルフェのブログ: http://blog.g-orphee.com/
とても素敵なサイトです!! ブログにはこの展覧会の記事もありました。
岡崎市の旧本多忠次邸のページ:
http://www.city.okazaki.aichi.jp/1100/1109/1162/p011774.html
さすがに帰りはバスに乗りました。「東公園口」から東岡崎駅まで240円
ここは、車で来るのが便利ですね。東名高速道路「岡崎インター」から約5分。
無料の大駐車場もあります。
岡崎市旧本多忠次邸「ルネ・ラリック展」は、10月30日(日)までです。
ギャラリー小さい家「あなたの中のわたし」展
10月16日(日)ギャラリー小さい家へ行きました。
「あなたの中のわたし
―人のかたちの表現を通して―」
という展覧会をやっています。
林隆一(ハヤシ リュウイチ)、松永賢(マツナガ ケン)、
松本萌子(マツモト モエコ)、Ulrika Olivieri(ウルリカ オリビエリ)
Simona Deflorin(シモナ デフローリン)
5名のアーティストの作品が展示されています。
入口の扉を開けると、ショップの壁に飾られていたのが、
松永賢さんのオイルドローイング
モノクロの荒いタッチが雰囲気があって素敵。
奥のギャラリー2階にも松永賢さんの絵が。
こちらは丁寧に描き込まれています。
なんとも雰囲気のある、引き込まれてしまいそうな魅力のある絵です。
ボールペンで描き込む絵を描かれる林隆一さんが、
あまりボールペンを使わない絵を展示されていました。
1956年ドイツ生まれ
Ulrika Olibieri(ウルリカ・オリビエリ)さんの絵
小さい絵ですが、何か訴えてくるような迫力のある顔の絵。
会場に置いてあった作家紹介(クリックで拡大します)
2階の窓を使ったマツモトモエコさんの展示
窓からの風景も作品と共鳴していますね。
階段上に展示されていたマツモトモエコさんの作品
《ひびのオとしモノ》とタイトルが付けられていました。
わぁ! この作品私好きです!!
1階の階段前にあった林隆一さんの作品《途方》
後で知ったのですが、この茶色、インスタントコーヒーの色なんですって!?
1階の和室にあったのが、1965年イタリア生まれで
スイスを拠点にイタリア、スペイン、ドイツなどで活動している
Simona Deflorin(シモナ・デフローリン)さんの絵
私はここ「小さい家」に初めて来た「女子力」展や、
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-03-03
古今伝授の里フィールドミュージアム「歌となる言葉とかたち展 2011」
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2011-11-15
で見た人だと。この人の絵、なんか一度見たら忘れられないような
情念のようなものを感じます。
かなり大きな絵が和室の畳に置かれているのもいいなと。
床の間の松永賢さんの絵も、さらにこの部屋の不気味(?)さを
増幅させてますね。
「そこの水屋の作品も見ました?」って言われて戻ると、
棚の上に飾られた小さな作品ですが、
こちらを見る少女の目がなんとも印象的です。《ハト》
その隣の廊下の窓下に展示されていたのは、
「試作」ってありましたが、マトリョーシカのキット(があるそうです)に
加工したマツモトモエコさんの作品。《あなたはどこにいる》
そして、ショップ側の階段のところにもマツモトモエコさんの作品。
古民家の階段とライティングで、小さな人形(?)が
なんともドラマティックです。
ここで展示されていた林隆一さんが、上宮寺でこの日まで
個展をされているって教えてもらい、帰りに行くことにしました。
そのことは次の記事で。
松永賢さんの常滑「kanda百貨店」での展覧会の案内も
いただきました。会期10/8(土)~30(日)の土日祝
ちょっと遠いので行けませんが、案内状も素敵です。
kanda百貨店: http://kandahyakkaten.web.fc2.com/
ギャラリー小さい家の過去記事
(他にも見に行っているんですが、なかなか記事が書けなくて‥‥
この記事も、展覧会の会期中にアップしたかったんですけどねー)
ギャラリー小さい家「妄想ファッション」展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-08-07
ギャラリー小さい家「CROSSING 2016」展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-06-23
小さい家「-円相- 新井克典」展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-06-12
小さい家「笑ゥ裸 細江万紀展」
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-11-23
小さい家「マンガ力」展と桜
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-04-07
「泊まれないゲストハウス小さい家」展と岐阜公園菊花展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-11-19
岐阜の町家でアートに出会う「月をめぐる九つの物語」
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-10-03
小さい家「女子力」展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-03-03
小さい家のHP: http://gifulittlehouse.com/
上宮寺「絵本 林隆一展」
10月16日(日)、ギャラリー小さい家へ行った後に、
上宮寺へ行きました。ギャラリー小さい家にも出品されていた
林隆一さんの個展がこの日までだと知ったからです。
「第10回 岐阜アートフォーラム
~時空の住処(すみか)~
絵本 林隆一展」
上宮寺には、二村元子「Re∞Birth」展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-04-06
や、
インドネシアのバティックとワヤンクリ(影絵芝居)
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-10-10
で行ったことがあります。どちらもやはり
「岐阜アートフォーラム」の企画でした。
上宮寺の門
境内の大イチョウの下に小さなおうちの造形が
庫裏へ上がると正面に
大きなパネルに描かれた絵が立体的に展示されています。
こちらにも大きな絵が屏風のように展示されています。
これらの絵、ボールペンの細い線で描かれていて迫力です。
こちらの部屋には立体の作品が並べられています。
落ちている紙は、子どもたちが書いた感想?
渡り廊下を通って茶室へ
茶室の中に置かれていた造形
素敵な詩も置かれていました。
これらの造形から物語がイメージできそうです。
庫裏の床の間に置かれたおうちの下には、
子どもたちがワークショップで作った絵本が。
本堂へと続く階段。「映像作品はこちら」との案内板があるので行くと
裏の小部屋で、林隆一さんの制作を記録した映像と
(制作に使っているボールペン、私も使っているシグノだ)
「月を盗んだウサギの話」のアニメーション
この日までの展覧会、行くことができて良かった!
受付のところで売っていた絵本を買ってしまいました。
1,000円で、ポストカード付。
15日(土)には、絵本弾き語りライブコンサートなんてイベントもあったそう。
(チラシ裏面)
そして、10月27日(木)のNHKの夕方のローカル番組
「ほっとイブニングぎふ」の「ぎふカルチャー」のコーナーで、
林隆一さんが紹介されていました。
たまたまこの日、パートが休みで見ることができましたが、
上宮寺のこの展覧会のことも取材されていました。
(展覧会会期中に放送されてたらもっと良かったのにー)
で、知ったのですが、絵の茶色はインスタントコーヒーの色だと!!
林隆一さん、二紀展の優賞に選ばれたとか。おめでとうございます。
岐阜アートフォーラム: https://gifuartforum.wordpress.com/
刈谷市美術館「しりあがり寿の現代美術 回・転・展」
10月23日(日)、刈谷市美術館へ行きました。
「しりあがり寿の現代美術 回・転・展」をやっています。
刈谷市美術館は、長新太や宮西達也、イエラ・マリ、及川正通など、
絵本やイラストの展覧会も多く開催されていて、中部地区にあって
なかなかユニークな美術館だなと思っていました。
私は2011年5月29日(日)に「蕗谷虹児展」を見に初めて行き、
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2011-06-10
2013年10月27日(日)に「中原淳一展」を見に行ったことがあります。
(私好みの展覧会だったのに、感想が書けてない‥‥)
でも、この「しりあがり寿の回転展」が中部地区で見られるとは!
さすが刈谷市美術館だと、ちょっと驚きました。
この『回・転・展』、
東京・練馬区立美術館で2016年7月3日(日)~9月4日(日)に
開催された後に、ここ
刈谷市美術館で9月17日(土)~11月6日(日)に回ってきて、次は、
兵庫・伊丹市立美術館2017年1月14日(土)~3月5日(日)に巡回します。
『回・転・展』特設サイト: http://www.saruhage.com/kaiten/
刈谷市美術館へは、JR・名鉄三河線「刈谷駅」下車、徒歩約10分。
美術館前の看板
刈谷市美術館入口
受付で、チケット一般900円で買いましたが、
「あいちトリエンナーレ」のチケットで、
200円割引になったことを忘れてました!!
(トリエンナーレのチケット持っていたのに~~)
そして、会場内での写真撮影についての注意がありました。
なんと、会場内での写真撮影可なんです!!
(但し動画はNG。一部写真撮影NGの部屋もありました。)
展示会場入口の文字「転」も、横の赤いネジも回っています!
最初の部屋はマンガ原画の展示
しりあがり寿が朝日新聞の4コマ漫画や、多くの批評精神に満ちた
ギャグマンガを描いていることはもちろん知っていますが、
私、そんなに読んでいないので、知らないマンガも多いです。
この「アラベスク」をパロったマンガには笑いましたww
「悲劇のプリマ」初出『MOMO4』1986年5月
次の部屋には、「地球防衛家のヒトビト」の4コマ漫画原画が
台に並べられ、壁には墨絵のなんかゆるくてカワイイ掛け軸とか、
左が《月に向かう》 右が《その街》
そして、テキトーに描いたようにも見えるけど、とにかくデカく、
《崩》ってタイトルを知って見ると、また深い意味を感じたりする
迫力の墨絵インスタレーション作品。
1階の別の部屋では、ゆるいアニメーション
「ゆるめ~しょん」が並んでいます。
北斎がゆるいダンスをしながら(!!)
富嶽三十六景の有名な絵も登場する
《Voyage de HOKUSAI(北斎の旅)》
なんというシュールな!!
しりあがり寿のブログで見ることができます
http://www.saruhage.com/blog/20141024-743.html
《赤いスリッパ》とか《バナナ》も面白かったなぁー。
2階に上がると『回転宣言』ってのが最初に掲げられていて、
ヤカンが回っています。
《回るヤカン》2016年新作
ヤカンの上の電光掲示板には、
「このヤカンは回転している間だけ芸術になります」
という文章が流れ、ヤカンが回りだすと、
赤い文字で「芸術」と点滅して、
「芸術です。芸術です」って音声が流れます。
ハハハハwwww。これって現代美術に対するものすごい皮肉じゃない?
続いて《回転派のアトリエ》
ラボルトの石膏像も石膏デッサンも、すべての物が回転していますww
まわる歴史の部屋では、
タンスの上の江戸城会場のジオラマでは勝海舟も西郷隆盛も回っています。
ついでにタンスの横の監視員さんのイスまで回っていますww
部屋の真ん中にある前方後円墳も回っていますし、
縄文人の頭の土器も回っています。
レトロなショーケースの中には、しりあがり寿さん個人の思い出の品や、
刈谷市郷土資料館の資料などが回っています。
が、装置の不具合?なのか、回っていないものに立てられていた
お詫びの立札。ハハハ、カワイイ!
そして、「搬入のあと、片付け忘れた段ボール」まで回っていますwww
「まわる歴史」ってアニメーションが面白かったww
「おおきな塔をつくりましょう」って、聖徳太子らや、
法隆寺の塔(?)も各階ごとに違う方向に回転していたり、
源義経の鵯越(ひよどりごえ)で人馬が回っていたり、
「大政を奉還する」「ははーっ」と回っていたり、
とにかくシュールで、ぐーるぐーるぐるぐる‥‥って歌が
頭から離れないww
次の部屋が《回る白昼夢》
真っ白な部屋に、日常の様々なモノたちが回っています。
トイレットペーパーもCDも、スリッパも、弁当のカラも、コップも
領収書も、洗剤のボトルも、空き箱も‥‥
ゴミも回転すれば芸術になる??ハハハ
(あいちトリエンナーレの長者町会場の大木裕之の展示、
私にはゴミ部屋としか見えなかったけど、
こうやって回せば芸術になったのに)
あいちトリエンナーレ2016 (5) 名古屋市美術館・長者町
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-09-19
回る白昼夢の白い部屋を抜けると、次の部屋では
赤いダルマたちが回っています。
《回転体は行進するダルマの夢を視る》
最後に、撮影不可だった《回転道場》って映像
しりあがり寿扮する老師と“回転”の極意を学ぼうとする弟子たち
毎回弟子が差し出す回転するモノだけが違っていて、
その他のやりとりは同じなのでありました。
20分の作品ってことだけど、エンドレスで繰り返しされるようで、
そこがまたオカシイwww
部屋の奥へぐるりと進むと、最後の薄暗い場所で、
巨大な黒い碁石のようなものが静かに回っていました。
《ピリオド》ってタイトルでした。
しりあがり寿のマンガが読めるコーナーもありました。
吹き抜けから見下ろすと、こんなところにも赤いネジが回っています!!
気が付くと3時を過ぎていて、お茶室でお抹茶がいただけるのが
午後1時~3時半までなので、あわてて受付で呈茶券を300円で買い、
美術館の隣の茶室「佐喜知庵」へ
お茶室の入口。なんとも味のあるしりあがり寿さんの字です。
案内に従い廊下を進み、和室へ。
おぉ!! すごい空間!!!! 障子がコマ漫画です!!
それも「弥次喜多in刈谷」というご当地モノ
「池鯉鮒」とは現在の知立市。東海道五十三次の39番目の宿場だそう。
襖も衝立の絵もスゴイというか‥‥
お菓子が運ばれてきました。回転台の上で回っていますwwww!!!
懐紙ごとお取りくださいとのこと。
しりあがり寿のキャラクターが描かれた
本展オリジナル饅頭「ぐるぐる」
床の間の掛け軸も回っていますww
そして奥の小間にも作品があるってことで行くと、
もう笑うしかないですね!!!
回るエビフライwww
しりあがり寿がこれらを刈谷市美術館で制作する様子が見られます。
メイキング『回転流茶室』『弥次喜多障子墨絵』:しりあがり寿の現代美術 回・転・展in刈谷市美術館
いやー、もっのすご~く楽しい展覧会でした!!
特にお茶室がブッ飛んでましたね!! コマ漫画の障子の部屋は、
お茶がいただける午後1時~3時半のみ。観覧には300円の呈茶券が必要です。
刈谷市美術館での会期もいよいよ11月6日(日)まで。4日(金)は休館なので注意。
『回・転・展』特設サイト: http://www.saruhage.com/kaiten/
刈谷市美術館: http://www.city.kariya.lg.jp/museum/
ついでに私のお宝を披露します。
昭和59年(1984年)4月1日発行の
多摩美術大学漫研OB会の同人誌「とんちブックス」
1984年、多摩美の芸術祭に行って買ったと思います。
(去年、同級生たちと多摩美芸術祭に行った記事で、
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-11-12
多摩美を卒業した翌年に行ったきりって書きましたが、
1984年にも行ってたんですねー)
しりあがり寿が描いた「サザエさん」は衝撃でした!!
手塚治虫に「この人は実はものすごく絵がうまい人だ」と評されたのもわかります。
紅葉始まった恵那峡へ行ってきました
11月6日(日)、久しぶりに日曜日休みだったダンナが、
どこか紅葉狩りに行かないかと言うので、恵那峡に行くことにしました。
近年、かなり寂れたとは聞いていましたが、
かつては大変にぎわった行楽地です。
私、まだ行ったことがない‥‥って思ってたんですが、
旅行のお土産を持って実家へ行ったら、
私が幼稚園の頃に婦人会の旅行で行ったと母に言われました。
全く覚えてません。半世紀以上前のことですね。
私たちのことなので、日曜美術館が終わった10時過ぎに
やっと出発。小牧東ICから中央自動車道で恵那ICへ。
恵那ICを出て恵那峡方面の道路は少し渋滞してましたので、
この道でいいのねってわかったんですが、
その後はそれほどでもなく、かえって道がわからずに
(車にナビもついてないし、助手席のダンナは全く何もしてくれません)
ウロウロしてしまいまして‥‥栗きんとんの川上屋に
大型バスも含め車がいっぱい停まっていて驚いたり、
最近広告もたくさん見る「銀の森」も車の誘導の方も出て混雑してました。
とりあえず地図を確認するため「恵那峡」って書いてあった信号の
ところにあった駐車場に車を停めて、向かいの「恵那峡の里」って公園へ
行ってみました。恵那峡を見渡すことはできましたが‥‥
この公園、芝桜や花桃が植わっていて、花の時期にはきれいだそうですが、
今の時期は何もなく荒れた状態で、ヌスビトハギの種が服にいっぱい
ひっついてしまいました。<(~_~;)
ここの駐車場から歩く人もいましたが、軟弱な私たちは車に戻り、
かんぽの宿恵那へ行きました。
私たちのお出かけは、やっぱりメインは温泉なんです。
恵那峡に来たのも、恵那峡のホテル―湯快リゾート恵那国際ホテル、
恵那峡グランドホテル、かんぽの宿恵那―がどこも日帰り入浴可って
ことを調べてたから。
日帰り入浴の入口(階段を下りたここが1階で、
宿泊の入口やフロントは2階にあります。)
日帰り入浴800円で、ランチとのセット券が2,000円だったので、
そちらを購入。まず2階の食堂へ。
日帰り入浴とランチのセットは、平日は1,800円。
土日祝は2,000円ですが、フリードリンクが付きます。
(ランチのみは、平日1,300円、土日祝1,500円)
窓から恵那峡の景色を眺めながら‥‥
対岸の恵那峡ワンダーランド。
一時期経営悪化で閉鎖とか聞いたんですが、またやっているようですね。
Wikiで調べたら、以前の「恵那峡ランド」が2000年に閉鎖され、
2002年4月に恵那峡ワンダーランドとしてリニューアルオープンしたとのこと。
そうそう、昔は恵那峡をまたぐロープウェイがありましたっけ。
恵那峡ワンダーランドの後ろの山に見える赤い部分、
山が崩落でもして山肌が見えているのか、何かの人造物かって思ったら、
「紅岩」って、コケにより紅色に見える巨石で、国の天然記念物なんだそう。
ランチをいただきました。
その後、1階の大浴場へ。ホントに広々~としたお風呂でした。
露天風呂やミストサウナ、深~いジェットバスとか色々ありました。
浴室用の車椅子があったり、車椅子の脱衣スペースがあったりと、
車椅子でも大浴場に入れるみたいですね。
今まで利用した日帰り温泉と比べて、日曜なのに、この設備なのになぜ?
って思う程空いていて、ゆったりつかることができました。
かんぽの宿を出て、車で移動するつもりでしたが、
駐車場から下へ降りる階段があり「恵那峡遊覧船乗り場近道」って
表示があったので、行ってみることにしました。
降りたところにあった観音像。
大井ダムの工事で犠牲になった人々の供養のために立てられたのだとか。
ポケモンGOのポケストップにもなっていました。
「回転展望レストラン シルバーレイク」って書いてありますが、
現在は回転していない様子。隣の湯快リゾート恵那峡国際ホテルの
施設として使われているようです。
この右手奥に恵那峡無料駐車場がありましたが、この時間(3時少し前)でも
駐車待ちの車の列ができていたので、かんぽの宿に停めてきて正解だったかも。
おぉ! 土産物屋の前の藤の大木、すごいですね!!
“昭和の観光地”って風情のお土産屋さん。
前方の大井ダムにせき止められて、ダム湖である恵那峡ができました。
恵那峡めぐりの遊覧船が帰ってきたところ
黄色いイチョウと赤く色づき始めた恵那市の木「ハナノキ」
ダム湖に突き出た「さざなみ公園」へ行ってみました。
桜の名所でもあるそうです。
ポケストップになっていた「緑の証跡」というモニュメント
先端のところに北原白秋の歌碑があります。
また藤棚の下を通って、遊覧船のりばの方へ。
遊覧船乗り場前のお土産屋さん。
昭和な雰囲気。
ここまで来たのだからと、遊覧船に乗ってみることにしました。
大人1人1,280円。結構長い行列ができていて、中国語も聞こえてました。
恵那峡遊覧船のリーフレット中面
ジェット船ではアナウンスを聞きながら、
両岸の奇岩の景観が楽しめました。
「虚無僧岩」かな。
恵那峡大橋の下を通り、源済橋の下をくぐってと、
結構長い遊覧船コースですね。(往復20kmだとか)
四角い岩が品の字のように積み重なった「品の字岩」
ここで折り返します。
「屏風岩」かな。スマホを持つ手が映り込んでますが。
夕日に照らされて、紅葉がきれいです。
空に鳥がたくさん群れているのがわかりますか?
「獅子岩」
左が「獅子岩」、右が「金床岩」
約30分の恵那峡めぐり。
実は乗る前ちょっとバカにしてたんだけど面白かったです。
遊覧船のりばあたりにも水鳥がたくさんいました。
冬は遊覧船でバードウォッチングも楽しめるそう。
遊覧船のりばから「恵那峡グランドホテル・かんぽの宿近道」
ってあった遊歩道を歩いて上りました。
軟弱な私たちには結構キツかった。
ふり返ると、恵那峡大橋がきれいに見えました。
帰り、ちょっとお腹も空いたしと「銀の森」へ寄ったんだけど、
営業時間は6時までだけど、5時過ぎていたので、
レストラン等は終わっていて、お土産だけ買いました。
帰りも高速に入るつもりでいたけど、渋滞しているようなので、
下道を走って帰りました。
恵那市観光協会の恵那峡のページ: http://www.kankou-ena.jp/enakyo/
恵那峡観光マップがわかりやすいです。
http://www.kankou-ena.jp/pdf/pdf-low1.pdf
http://www.kankou-ena.jp/pdf/pdf-low2.pdf
かんぽの宿 恵那: http://www.kanponoyado.japanpost.jp/ena/
恵那峡遊覧船: http://www.tohsyoh.jp/ship/ship.html
オマケ:
行きの中央自動車道、トイレ休憩のために寄った虎渓山PA
ポケモンGOを起動してみたら、モンスターがいっぱい!!
ダンナとこんな写真も撮れちゃいました。
酉年に届いた年賀状
11月も半ばを過ぎ、年賀状が気になる季節となりました。
去年までは、デザインガーデンの年賀状デザイン・テンプレートの
ダウンロード販売「ふくふく年賀状」の一般公募オーディションに
応募するために、10月中にはデザインを考えていたんですが、
「ふくふく年賀」がサービス終了となったので、
今年はまだ何も考えていない‥‥
とりあえず、過去の年賀状でも見て、アイデアを出そうかと。
――ということで、このブログの毎年恒例の記事
酉年に我が家に届いた年賀状を紹介します。
前回の酉年は2005年(平成17年)
なんと、2005年からもう干支が一回りしたんですよ!!
そうかー、このブログもそろそろ12年になるのか~。
2005年ともなると、パソコンのファイルに
年賀状のデータも残っていまして。
これは私が12年前にデザインした自分用の年賀状
Photoshopでイロイロ試すのが楽しかったんですよね。
こちらも、図書館で借りた
「Photoshop10分間ロゴデザイン」って本のCD-ROMにあった
「スタイル」ファイルを使って作っています。

Photoshop10分間ロゴデザイン―すべて10分で完成! (MdN books)
- 作者: 古岡 ひふみ
- 出版社/メーカー: エムディエヌコーポレーション
- 発売日: 2002/06
- メディア: 単行本
黒い鶏でちょっとインパクトのあるデザインにしてみました。
(上の鶏とシルエット使いまわしていますねww)

あ、これ使っていないデザインだ。年号だけ変えて使おうかなぁ。

自分のばかり紹介してしまいましたが、
「幸せを運ぶ鳥として親しまれてきました」という
コウノトリを使った年賀状。さすがです。

2005年では珍しくなった「プリントゴッコ」の年賀状。
ちょっとレトロな絵に手彩色。

北海道・タンチョウ
宮城・ガン
秋田・ヤマドリ
埼玉・シラコバト
新潟・トキ
‥‥と、県の鳥を並べて鶏の形にした年賀状

卵が孵化しそうです。何が出てくるか?
ペットの犬が見ているところですね。

ポップな鶏と子どもたちの写真を組み合わせて

自分で撮影した野鳥の写真を使った年賀状。
家庭のプリンターでも写真がキレイに印刷できるようになりましたね。

パソコンでそのまま使える素材集の、楽しいイラストの年賀状。

これも素材集からだと。一富士二鷹三茄子
年号が入ってないので、今年でも使えそうです。

その前の酉年は1993年(平成5年)
毎年、木版多色刷りの年賀状を送ってくださる先生から

高校の恩師からの木版画の年賀状。トサカの赤は手彩色。
猫が入っているのが先生らしい。

いろんな鶏がパズルのように組み合わされたイラストを
写真に撮って年賀状にしています。
(自宅でプリントなんてできなかった)

子どもたちと鶏の置物の写真を使った年賀状。
撮影も盛り上がっただろうなぁ。

この頃は「プリントゴッコ」が
年賀状印刷の定番のようになっていましたね。
年賀状用のカット集なども発売されていて、
そのカットを使ったと思われる年賀状。

「プリントゴッコ」は、メタルカラーや様々な効果が使えるのも
魅力でした。カップのゴールドは印刷後に粉を振りかけて、
立体化(エンボス加工)されてます。

羽ペンで書いた賀詞。プリントゴッコのカット集を使ったと
思われますが、シンプルでいいですね。

これもカット集からかな?
プリントゴッコでは1版で多色刷りもできましたね。

ついでに、私が作った叔父の年賀状。
プリントゴッコで印刷までやっていたので、部屋中に乾かしている
製作途中の年賀状が溢れるのが年末の風景でしたねー。
3版刷り(黒・赤・黄とグレイ)ですが、
プリントマスターは2枚で使いまわしたと思います。
マスターやランプなどの消耗品が結構高かったんですよねー。

そしてこちらが自分用の年賀状。
プリントゴッコで色を重ねていくのが楽しかったんですよね。
背景の色を3版重ねて、それに風見鶏の黒版をプラス。

その前(36年前)の酉年は1981年(昭和56年)
私は社会人になって初めてのお正月でした。
大学の先生から、木版画の年賀状。

なかなか会えなくなった大学の友人からの年賀状。
全て手描きで、卵(ゆで卵?)の日の出です。

手描きイラストの年賀状。
彼はこの後イラストレーターとして活躍しました。

漫画サークルの友人から。かわいい手描きイラストに、
近況が細かい字でいっぱい書いてあります。

シルクスクリーン3版刷り。手間かかってます!

こちらもシルクスクリーン1版刷りに手彩色。
映画好きの友人から。近況がいっぱい書かれています。
電話は一家に一台で、遠距離電話は高かったですしねー。
メールなんて便利なものはもちろんありませんし。

ついでに、私もシルクスクリーンで年賀状を作ったんですが、
1版だけですが手間がかかって苦労しましたねー。

その前(48年前)の酉年は1969年(昭和44年)
小学校5年生でした。
この年の年賀状から宛名に郵便番号の枠があるんですよ。
5桁ですが(Wikiによると1968年7月1日に導入されたそう)
小学校の先生からの年賀状。
たくさん年賀状を出す先生は大変だったでしょうねぇ。

意外とクラスの男子から年賀状が来てたんですよね。
(もしかしてこの頃が私の一番のモテ期だった?)
習いたてのローマ字がカッコイイと思ってたんでしょうね。

今もコミックカフェへ一緒に行く友人からの年賀状。
長~い付き合いですww

‥‥今までに届いた年賀状を見ながら、いろんな思い出が
湧いてきまして‥‥あぁ、この方亡くなったんだなぁとか‥‥
年賀状のデザインは全く進みませんが(^◇^)>''
でも「ふくふく年賀」もなくなったし、年賀状はもう「オワコン」?
確かに新しく知り合った方と年賀状のやりとりってしませんね。
だいたい職場の方とか住所を知りませんし。
昔は、会社や学校の住所録ってのがありましたよね。
私の高校の住所録など、両親の名前や職業欄までありましたよ。
今では考えられませんが。
それに、メールに比べれば、年賀状の1枚52円って価格は結構高いですしね。
でも、日ごろ無沙汰をしている古い付き合いの方に、
新年のあいさつを送る、なかなかいい日本の習慣だと思います。
※このブログの、年賀状関連の記事もたまったので、
カテゴリーに「年賀状」を追加しました。
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岡崎市美術博物館「ブリューゲルとバロックの巨匠」展
11月27日(日)、岡崎市美術博物館へ行ってきました。
ここのところ、パートの予定していた休みがツブれたり、
頼まれた年賀状のデザインがなかなかできなかったりして、
ブログも書けてないし、美術展も行けてなくて、
ストレスが溜まっていまして。で、やっとメドがついたので、
久しぶりに展覧会行きたいな、どれに行こうかって調べたら、
この展覧会が最終日だったので。
「岡崎市制100周年・会館20周年記念
ブリューゲルとバロックの巨匠
ルーベンス、レンブラント、ベラスケス、光と影の天才たち」
へー、ブリューゲルが見られるの?って。
(ただ、チラシにも使われているブリューゲルの絵、息子の方なんですが)
それに、この美術館、まだ行ったことがなくて、一度行ってみたかったんです。
ま、私のことなので、朝はだらだらして、出かけたのは11時頃。
車で小牧ICから東名高速で。岡崎インターからは10分程。
車で行くには便利な場所ですね。
駐車場はいくつもあって広いです。雨なので外は閑散としています。
こちらは2階のエントランス
屋外彫刻 ゼロ・ヒガシダ《メセイア》1999年
大きなイノシシのように私には見えたんですが
‥‥《Messaiah(メセイア)》‥‥救世主??
1階で、観覧料一般1,000円でチケットを買って展示室へ。
展示室はそこそこ混雑していました。
最初の部屋(というか通路のような展示室)はイタリア絵画。
グレー系の落ち着いた色調の、ふかふかのじゅうたんが豪華な雰囲気で、
展覧会の第一印象はとても良くて期待したんですが‥‥
最初に展示してあった
ジョヴァンニ・フランチェスコ・ロマネッリ《受胎告知の天使》は、
少女マンガのような雰囲気のロマンチックな絵で私好みでしたが、
その後のティツィアーノ、ティントレットは‥‥うーん‥‥
すごい有名な画家の絵なのに、なんだか‥‥
その後のティツィアーノの追随者による《ルクレティアの死》1527年
あれ?この絵見たことがある??
まぁ、西洋絵画の主題が神話や聖書の話だから似たような絵が
あるのかなとも思いましたが、
所蔵の「ヨハネ・パウロ2世美術館」って名前を見て思い出しました。
豊橋市美術博物館「カンヴァスに描かれた女性たち」展が、
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2011-07-08
ヨハネ・パウロ2世美術館の所蔵品からの展覧会だったんですよね。
帰ってから出品リストを照らし合わせたら、今回の出品作44点
(+岡崎市美術博物館蔵のフランス・フランケン(子)の作品が1点)
のうち、ヨハネ・パウロ2世美術館所蔵のものが34点、
そのうち15点が豊橋市美術博物館の展覧会に出てました。
(あくまで私がチェックした限りですが)
ふーーん、って思ったティントレット
《ウリヤの死を知らされるダヴィデ王》も、
豊橋で展示されてるじゃないですかww全く記憶に残ってなかった('◇')ゞ
この展覧会、タイトルが「ブリューゲルとバロックの巨匠」
ってことですが、バロックと言えば、今年の春に見た
国立西洋美術館「カラヴァッジョ展」
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-04-02
光と影をドラマチックに描き、バロック絵画の創始者と言われる
カラヴァッジョと、彼の影響を受けた「ガラヴァジェスキ」の作品が
展示されていて、西洋美術史におけるカラヴァッジョの影響力の大きさを
知ったんですが、この展覧会にもカラヴァッジョ派の画家による
《アブラハムの犠牲》1597年が展示されていました。
ドラマチックな絵です。
(主題もドラマチックだけど。イサクの犠牲ともいいますね。)
「バロック絵画は、理性よりも感情に訴えてカトリックの信仰心を高揚させ、
視覚イメージによって聖書の言葉を身近にするために多用されました。」(チラシ裏面より)
ま、カラヴァッジョ展でも思ったんですが、私の好みとはちょっと違う
‥‥ってカンジなんですけど。
コーナーの最後に展示してあった
パオロ・ヴェロネーゼ(本名:パオロ・カリアーリ)《女性の肖像》1565年
が良かったです。
次の展示室がオランダ絵画。プロテスタントとなったオランダでは、
絵画のパトロンが教会から裕福な市民階級になったので、
肖像画や風俗画が盛んに描かれたとか。
豊橋でも見た、いかにもレンブラントって《襞襟を着けた女性の肖像》1644年
に加えて、《髭のある男の肖像》1643年も展示されていました。
どちらもヨハネ・パウロ2世美術館蔵
17世紀ユトレヒト派の画家《お針子》(シャルトル会修道院美術館、ドゥエ蔵)
の、お針子の手がすごくリアルだなぁって見ました。
それからフランドル絵画のコーナー。
楽しみにしていたブリューゲルですが‥‥
有名な父親の方ではなくて、息子の方なんですね。父親の作品を多く模写したとか。
そのせいなのか? チラシに使われている絵も意外に小さくて、
板に油彩ってことだけど、なんだかあっさりして、水彩で描いた
絵本の原画のようにも見えてしまった。中世の街を描いた絵かと
見たら、《東方三博士の礼拝》(プラハ国立美術館蔵)で、
左端の小屋の中に聖母子がいます!! 雪の中、水を汲んだり、
当時の風俗の街の人々を見るのが楽しいですけど。
やはりピーテル・ブリューゲル(子)《フランドルの村》も、
田舎の村での様々な人物を見て行くのが、絵本を見ているようで楽しい。
フランドル絵画って細かいんだなぁって。
確か青池保子が絶賛していましたね。
特別出品されていた岡崎市美術博物館蔵の
フランス・フランケン(子)《聖イーヴ》など、
青池保子がパロって描きそうだな、なんて思ったり。
17世紀初期フランドル派の画家《バベルの塔》も、
絵のサイズは小さいですが、細部を見ていくのが楽しいです。
豊橋でも見たアンソニー・ヴァン・ダイク《エジプトへの避難途上の休息》
この絵好きです。
やはり豊橋でも展示されていたクラーナハ(子)の聖母子と、
ムリーリョの聖母子をまた見比べることもできましたし。
アンリ・ガスカール《マリー・ド・セヴィニエ(推定)》の精緻で優美な
肖像画も私は好きです。
ま、この展覧会、「バロック絵画を代表する名品が一堂に集結します。」
ってチラシの文にはちょっと疑問もありましたし、
ヤマザキマザック美術館「聖なる風景」展の時に
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-01-30
岡崎市美術博物館、いい所蔵品持ってるんだ!!って驚いたんですが、
そんな所蔵品の常設展示もないのは、ちょっと残念。
(1点だけ特別に出品されていましたが)
買うつもりはなかったですが、図録見ていたら、この展覧会、
ここ、岡崎市美術博物館をはじめに、何か所か巡回するそう。
岡崎、姫路、山梨、佐賀、鹿児島とか。
次の巡回先の姫路市立美術館は 2017年2月8日(水)~3月28日(火)だそう。
(図録には詳しい巡回先と日程も載ってましたが、
ネットでは今これくらいしか見つかりませんでした。)
でも、この自然の中の美術館の建物、いい雰囲気ですね。
設計は栗生明+栗生総合計画事務所で、1995年11月に完成。
2015年4月1日から2016年4月8日まで改修工事のため休館していたそう。
紅葉狩りもできちゃいました。
美術館の前の池を望む
スロープを下っていくと
1階入口から建物を見上げる。
1階の入口前の屋外彫刻
川島猛《Unity VS Tension》
池のそばまで降りてみました。対岸の木々が色づいていますね。
ふり返ると‥‥
池を渡って、回遊式日本庭園恩賜苑や、健康の森の散策もできるようです。
冬桜も咲いていました。
美術館の建物全景
さて、眼福の後の口福は欠かせませんね。
眺めも素敵なレストラン「YOUR TABLE」にて、
バナナとキャラメルのパンケーキとコーヒーをいただきました。
1,350円
レストランには展示室のある美術館1階からも来ることができます。
風車やユリノキが東西の風をキャッチする「風の道」だそう。
雨だし日暮れが早い季節なので‥‥天気のいい日にまた来てみたいですね。
遠目にも、なんか不思議なカタチの屋外彫刻だなーって目立ってました。
安田侃(やすだ かん)《天光散》1993年
イタリア産白大理石でできているそう。
青野正《天をめざす街》2010年
岡崎市美術博物館のHP: http://www.city.okazaki.aichi.jp/museum/
オマケ: ポケモンGOの画像(^◇^)v
ギャラリー小さい家「ゲストハウス小さい家」展
もうずいぶん前、11月13日(日)のことになりますが、
岐阜の古い街並みにある町家をリノベーションした
ギャラリー「小さい家」へ行きました。
「ゲストハウス小さい家」という企画展をやっていました。
4人のアーティスト(荒井克典・大野昌之・馬場真哉・駒宮優子)が、
「小さい家」をアートにあふれた宿に変身させるとのこと。
近年、町家を生かしたゲストハウスやアートな宿泊施設が話題と
なっています。そこで、この展覧会で、
「町家のゲストハウス的活用」と
「ホテルや旅館にアートな部屋を」という提案をしたいと。
小さい家に入ると、いつもは紙製品のショップになっている土間が、
庭になっています!! 庭師の馬場真哉さんの作品。
2階にも作品がありますってことで。
この暗い階段を上ることも作品の一部なんだそうです。
「闇の間」馬場真哉さんの作品
奥へ進むと、いつもの中庭がちょっと変わっています!!
これも馬場真哉さんの作品。
1階の和室には荒井克典さんの作品が。
水墨画家の荒井さんは、今までにも小さい家で
インスタレーションを発表されてきました。
過去記事: 小さい家「-円相- 荒井克典」展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-06-12
揺れる風車。畳の上に落ちた風車も作品の一部なんだそう。
床の間には駒宮優子さんの絵が。
いつもは入れない奥の部屋にも、今回特別に、
各地の「泊まれるアート」の例が展示してありました。
2階は、白い部屋の天井に白い紙を用いたインスタレーション。
大野昌之さんの展示。
2014年秋に、
岐阜の町家でアートに出会う「月をめぐる九つの物語」
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-10-03
で、町家を改装したお花屋さんの2階の座敷に
紙の作品で大きなインスタレーションを展開されていた方ですね。
今回は、光の変化で印象が違う繊細な作品。
室内の照明をつけるとまた違った雰囲気でした。
こんなアートなゲストハウスがあるといいですね。
窓からの風景も素敵。ベッドに寝転がって、
金華山の上の岐阜城も眺められるんですよ。
テーブルに駒宮優子さんのドローイングが。
ここでお茶をいただきました。
(ただ、アクリル板の強度が足りないので、
よりかからないでってことでしたけど)
帰る時には、土間の庭に格子からの陽が差して、
また素敵な雰囲気になっていました。
小さい家のHP: http://gifulittlehouse.com/
今回、作品を展示されている庭師の馬場真哉さんのことが、
「岐阜まちなか再発見フリーマガジン a un(あ うん)」
2016年AUTUMN号に取り上げられています。
ウェブ版のページはこちら: http://aun-web.com/art/17261.html
素敵なインスタレーション作品の写真はここ、小さい家で撮影されたそう。
岐阜県現代陶芸美術館「石黒宗麿」展
12月4日(日)、多治見のセラミックパークMINOにある
岐阜県現代陶芸美術館へ行きました。
「人間国宝 石黒宗麿のすべて」
という展覧会をやっています。
‥‥実は私、石黒宗麿って陶芸家知りませんでした。
でも、私は岐阜県美術館の後援会員なので、
岐阜県現代陶芸美術館の企画展も一度ずつ無料で見られるんですよね。
まぁ、せっかくだから見に行ってみようか‥‥ってくらいで。
ここ、展覧会中の毎週日曜日13:30より学芸員による
ギャラリートークがあるんですね。
石黒宗麿について何も知らないので、できたらそれを聞こうと。
13時過ぎに到着、岐阜県美術館の後援会会員証を見せて
チケットを受け取りました。
今年度になってから、
岐阜県現代陶芸美術館「セラミックス・ジャパン」展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-06-16
岐阜県現代陶芸美術館「土の冒険のぼうけん」展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-09-26
に来て、今回が3回目。スタンプが3つたまったので、
特典のポストカードセットをゲット!!
会場入口前には、
石黒宗麿さんのパネルと一緒に写真を撮れるコーナーもありました。
展示会場内にいらした方も集まってみえて、
学芸員の方の説明を聞きました。
(以下、私が聞いたことなので、聞き間違い等あるかもしれませんが‥‥)
石黒宗麿(いしぐろ むねまろ)1893-1968 は、
人間国宝の制度が始まった昭和30年(1955年)に、陶芸界から
富本憲吉、濱田庄司、荒川豊蔵とともに最初に認定された陶芸家だと。
でも、他の3人はそれぞれ陶芸の教育を受けているけど、
石黒宗麿は特定の師を持たなかったと。
富山県で、いわゆる私生児として生まれて、生母は彼を連れて結婚
するんだけど、離婚して彼を婚家に置いて出て行ってしまったとか、
素行が悪くて中学校を退学になったりとか、かなりドラマチックな
生い立ちであったようです。
ではどのように陶芸の道を進んでいったかというと、
中国の古陶磁の研究をしながら技法を体得していったそう。
この展覧会、技法別になっていて、最初の
1.三彩釉
では、参考作品として、唐時代の三彩杯が2つ展示されていて、
その横に並んでいるのは、内側は唐時代の三彩のようだけど、
外側に「先ず見込み立つ」とメモ書きが。
いろいろ試行錯誤して、やっとできた! みたいな試作品だったのかな。
青い藍彩や緑の緑釉の壺もよかったけど、
白地に藍のドットを散らしたような壺が気に入りました。
2.鈞窯(きんよう)
鈞窯鉢(1928年頃 射水市新湊博物館蔵)のブルーがとても美しかった!
3.磁州窯(じしゅうよう)
(チラシ裏面上段右から2番目)白地鉄絵魚文 壺
同じような壺が2つ並んでいて、型を使って作ったのではないかと。
魚の模様は面白いけど、参考作品として展示されていた
12-13世紀の白地鉄絵魚藻文深鉢(出光美術館蔵)の方がいいなって思ったり。
「千点文(せんてんもん)」って、黒地に白く短い線が無数に入った
茶碗がいいなと。轆轤(ろくろ)で回しながら、弾力のあるゼンマイで
削って模様をつけているそう。
4.刷毛目
5.柿釉
柿釉コーヒー椀セット(1940年頃 東京国立近代美術館蔵)
(チラシ裏面下右から2番目) へー、こんなモダンな陶器も
作っていたんだと。
6.金彩
柿釉の鉢に金彩で描いた作品(チラシ裏面下段右)ともう1点が
展示されていました。
7.黒釉
参考作品として12-13世紀南宋の木葉天目椀(このはてんもくわん)
大阪市立東洋陶磁美術館(卯里欣侍コレクション)蔵が展示されていて、
それに挑戦した黒釉葉文茶碗がいくつか並んでいましたが、
解説を聞かなければ、え~?! なんか地味ww これが木の葉なの?
くらいで見ていっちゃったかも。
実際の木の葉を置いて焼くのに、木の葉は炎で飛んでしまうので、
いろいろ試行錯誤して苦労したとのこと。
現在ではもっと簡単にできる方法もあるらしいんですが。
8.唐津
中国の古陶磁だけでなく、日本の唐津にも学んだと。
9.宋赤絵
赤い色の絵がすごく自由でカワイイなって。
10.チョーク描
宗麿の技法の中でもユニークなものだそう。
チラシ裏面上段右の《白地チョーク描薔薇文鉢》1949-50年 とか、
とても自由に描いていていいなと。そして
《白地チョーク描舞人図壺》1947年頃 の絵がすごくいい!!
サラサラっと描いたように見えて、見ていてとても楽しくなってきます。
11.彩瓷(さいじ)
チラシ表面に使われている《彩瓷柿文壺》1959-61年 東京国立近代美術館
思ったより小ぶりの壺でした。あ、この模様(?)は
干し柿なんですね!! 面白いなぁ!
同じような壺があって、そちらは柿の色が少し赤黒っぽくて、
《彩瓷柿文壺 銘 晩秋》京都国立近代美術館蔵でした。
そして、芋版(!!)を使った絵付けの作品もありました。
なんでもアリ、みたいな自由な人だったんだなぁと。
12.楽
13.その他 辰砂・織部・志野
いろんな技法に取り組んだんだなぁと。
まぁ、志野の作品は、これが志野なの??って思いましたけど。
14.線刻
チョーク描もいいけど、地に釘で線を彫る線刻もすごく自由闊達な
雰囲気でいいなと。ピカソやマティスの素描にも通じるように
感じました。
15.型の使用
そして、16.書画は、陶芸作品のところどころに展示してありましたが、
絵付けでもこんなに自由に描かれるのですから、
書画はもちろん、とてものびやかな雰囲気でした。
書画は前期・後期で展示替があったそうです。
一人の陶芸家の展示とは思えない程、いろんな作品が並んでいて
充実した展覧会でした。
人間国宝って聞くと、技を極めたってイメージなんだけど、
そんな威圧的なところは全くなく、
晩年の作品(の方が?)自由でなんかカワイイところが魅力かなぁと。
この展覧会、
2015年12月8日(火)~2016年1月31日(日) 渋谷区立松濤美術館
2016年2月10日(水)~3月27日(日) 富山県水墨美術館
2016年4月16日(土)~6月19日(日) 茨城県陶芸美術館
2016年7月2日(土)~8月28日(日) 山口県立萩美術館・浦上記念館
と、巡回してきて、
2016年9月17日(土)~12月11日(日) 岐阜県現代陶芸美術館
で終了だそう。
岐阜県現代陶芸美術館「ふりそそぐ白の世界」展
12月4日(日)、多治見のセラミックパークMINOにある
岐阜県現代陶芸美術館へ行き
「人間国宝 石黒宗麿のすべて」展を見たことは前記事に書きました。
岐阜県現代陶芸美術館のギャラリーⅡでは、
「ふりそそぐ白の世界」という展示をやっています。
岐阜県現代陶芸美術館のチラシやポスターはいつも素敵なんですが、
このチラシも銀色の文字で、とても美しいです!
今回は、岐阜県現代陶芸美術館と岐阜県美術館の
コラボレーションによる展覧会。両館のコレクションから
白い作品が選ばれて展示されています。
最初の部屋(A室)には、チラシ表面上に一部が使われている
大巻伸嗣《ECHO-Crystallization》2005年
修正液とクリスタル・パウダーで大画面の白いアクリル面に
白い植物の絵が描かれています。岐阜県美術館蔵の作品。
岐阜県美術館「Artのメリーゴーランド」展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2010-01-10
で、この作品が展示されていて、多目的ホールでは
インスタレーションも行われていて印象深かったです。
ここでも、白いお花のシールを美術館入口のガラス面に貼る
イベントが行われていました。
チラシ表面下のフクロウの作品は
アルベルト・ヨナサン《Watchers》2014年
2015年3月に見た
岐阜県現代陶芸美術館「世界とつながる本当の方法」展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-03-20
で展示されていました。蛾を並べた作品もあったなぁ。
アルベルト・ヨナサン
1983年インドネシア バンドン生まれ
2012年より京都精華大学陶芸コース研修生、2014年より大学院在籍
(世界とつながる本当の方法図録より)
「世界とつながる本当の方法」で展示されていた
出和 絵理(1983年 石川県生まれ)の、まるで紙でできているかの
ように薄い磁器の造形《Forest》2011年もありました。
アルネ・オーセ(1940- ノルウェー)の《白い器》1998年
この薄い器すごいなと。かなり大きいのもすごい。
(チラシ裏面下段右から2番目)
ただ、ちょっと実用はできそうにないですね。
階段を上がったB室では、もう少し実用的な‥‥まぁ、
作家さんのモノとか貴重過ぎて使えないでしょうが‥‥陶磁器が
展示されていました。
荒川豊蔵《志野水指》とか。志野は白い釉薬をかけますね。
白磁・青白磁の技術により重要無形文化財保持者(人間国宝)である
塚本快示《白瓷輪花鉢》の白磁が美しかった。
(私、抹茶茶碗のワビサビより、こういうツルンとした磁器が好きだなぁ)
そして、これは量産品で森正洋はデザイナーなのかな。
森正洋《パーティトレイ“セラベスク”》1994年(チラシ裏面下段中央)
いかにも「モダンデザイン」ってカンジの、シンプルで機能的な
白い皿。いろんな使い方ができそう。
展示では並べ方が変えてあって、白い器が華やかに見えました。
森正洋(1927-2005)、
第1回グッドデザイン賞を受賞した《G型しょうゆさし》や、
無印良品の白い器などもデザインされている方なんですね。
同じ森正洋の《ファンシーカップ》1969年 は、
白くてシンプルな中にも遊び心があっていいなぁ。
こんな器を使ったら、日常がアートになりそう。
チラシ裏面下段右端の
アラビア、デザイン:カティ・トゥオミネン=ニイットゥラ
《“ストーリーバード”ピッチャー》1993年 もシンプルで機能的だけど、
アートっぽくていいなぁと思いました。
「アラビア」って、フィンランドの陶器ブランドなんですね。
同じアラビア社の、デザイン:クリスティーナ・リスカ
《花器“ゾーン”》1997年 も展示されていました。
最後のD室は、またアートっぽく(?) 岐阜県美術館所蔵の
伊藤公象《多軟面体シリーズ―白い群生物―》1986年(チラシ裏面上左)
そして、「世界とつながる本当の方法」展で見た
板橋廣美《白の連想》1987年(チラシ裏面上右)や、
「きになるかたち」展で見た、
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-06-27
鉄板が並んだ上に置かれた白い陶磁器が柔らかいモチのように垂れている
板橋廣美《白の連想1990》も展示されていました。
「きになるかたち」展でカワイイ!って見た
斎木俊秀《三つ足(フラワーベース)》1995年 も展示されていて、
白い陶磁器のツルツル感がいいなぁと見ました。
白い陶磁器っていいですねぇ。
♪まっ白な陶磁器を ながめては飽きもせず かといって触れもせず‥‥
(小椋佳「白い一日」)
岐阜県現代陶芸美術館(そして岐阜県美術館も)いい作品を持っているので、
所蔵品展も楽しみです。
周辺の紅葉もまぁそれなりに楽しめました。
ポケモンもいましたし(笑)
さて、ちょっとお腹も空いていたし、何か食べたいって思ったんですが、
ここ、閉店したレストランのあとに、カフェもオープンしたのですが、
営業時間が16時までなんですよね。で、もう時間もないし‥‥と、
どこへ行こうかなって考えて、土岐プレミアム・アウトレットを
思いついて調べたら、ここから8分って出たので、飲食店もいくつか
あるだろうし‥‥って、初めて行ってみることにしました。
が、日曜日だったのを忘れてましたww
すごい混雑しているじゃないですかー。
え~?! こんな田舎に、皆、買い物に来てるんですか?!!!
サンドイッチとコーヒーをいただきました。600円
捕まえられまかったポケモン‥‥
ここ、ポケモンGOのモンスターいっぱいいますね!
これも逃げられたポケモン(笑)
とても広くてお店もいっぱいあったけど、買うものも
思いつかなかったので、早々に退散しました。
土岐プレミアム・アウトレットのHP: http://www.premiumoutlets.co.jp/toki/
岐阜県現代陶芸美術館: http://www.cpm-gifu.jp/museum/
岐阜県美術館: http://www.kenbi.pref.gifu.lg.jp/
愛知県美術館「日本で洋画、どこまで洋画?」展
12月15日(木)、愛知県美術館へ行きました。
「日本で洋画、どこまで洋画?
――高橋由一から現代画家まで――」という展覧会をやっています。
11月18日(金)~12月18日(日)までの1か月間
という短めの期間で、最近は雑用も多く、なかなか行けなくて、
パートが休みだったこの日こそ行かなくてはって思ってたんですが、
午前中、用事もできて‥‥2時頃にやっと出かけることができました。
愛知県美術館に着いたのが3時過ぎ。愛知県美術館は午後6時まで
開いててくれるので助かるんですが、展示も多いので、
見るのに結構時間かかるんですよね。(私の場合、2時間では足りません)
会場入口で友の会の会員証を見せて入ります。
今回はコレクション企画なので、会員証にスタンプは押されません。
一般観覧料も500円という安さ!
でも愛知県美術館のコレクションはすごいので、
展示は充実しているんです。
コレクション展となると、愛知県美術館の学芸員さん頑張りますしね!
この展覧会の担当は、平瀬礼太 主任学芸員。
今年4月から愛知県美術館へいらした新しい学芸員さんで、
以前は姫路市立美術館に勤務されていたそうです。
(友の会会報「空中回廊」43号より)
こちらから「空中回廊」バックナンバーが読めます。
http://www-art.aac.pref.aichi.jp/japanese/friend/member/kaiho.html
最初や、所々に掲げられていた説明もとても興味深かったです。
「洋画」という言葉、もちろん知ってます。
でもあらためて言われると確かに不思議ですよね。
映画で洋画というと、外国の(それも西洋の)映画なのに、
美術で洋画というと日本人が描いた絵ですよね。
「日本画」が、「明治時代以降、近代国家としての体制を
確立していく過程で形成された一つの絵画制度」で、
江戸時代までの絵は「日本画」とは言わないってことを、
岐阜県美術館「ゆるり日本画 絵の中の旅」展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-07-31
の講座で聞きました。
「洋画」は、その「日本画」と対になるようにして生まれたわけですね。
明治時代、西洋の文明が入ってきて、西洋絵画のリアルさに
まるで実物がそこにあるようだ! と、
日本人が驚いたことは想像がつきます。
まだ写真もそんなに普及していなかった時代ですしね。
西洋人は西洋人で、日本の美術の素晴らしさに驚いていたんですけど。
そんな双方の驚き(インパクト)をテーマにした展覧会が
名古屋ボストン美術館「ダブル・インパクト」展 でしたね。
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-08-30
「日本で洋画‥‥」展では、まず最初に、
山本芳翠がシャルル・シャプランの絵を模した
《月下の裸婦》1882-86年頃 が展示されていました。
高橋由一《厨房具》1878-79年 や、野崎華年《武具》1895年 とかは、
うーん‥‥当時の人はリアルで驚いたのかなぁと。
もう少し後の解説で(あくまで私が覚えていることなので違っていたかも)
植民地絵画とか、優れた美術がある日本人が、なぜこんな低レベルの
模倣をするのかと、海外の人からも批判されたこともあるようです。
でも、頑なに自分たちの文化を守って、外国の文化を排斥するより
いいのではないかと。そういう柔軟な姿勢が、後の様々な表現に
つながっていったのではないかと。
高橋由一《不忍池》1880年頃(チラシ裏面上左)
この絵はコレクション展で何回も見たことがありますが、
今回なんかすごくキレイに見えました。照明がいいのかな?
今年春、ボッティチェリ展で上京した時に、
不忍池の周囲を散歩したこととかも思い出したりして。
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-03-13
うんうん、やっぱり浮世絵の風景画とは全く違うなぁと。
久米桂一郎《秋景》1892年 の、いかにも印象派!って
明るい積みわらの風景、いいなぁって。
そうか、影に紫色が使われているんですね。
海老原喜之助《ゲレンデ》1930年 白と水色のストライプのような
スキー場の風景、いいなぁ好きだなって思いました。
今までも見てますが、古賀春江《夏山》1927年
童画のようにも見えるけど、なんか笑っちゃうほどいい!!
ヴラマンクに師事して、フォーヴィスムの絵を描いた
里見勝蔵(1895-1981)の《裸婦》1928-29年頃
強烈な赤い色が迫力です。
満谷国四郎(みつたに くにしろう 1874-1936)の
ちょっと日本画のような、平面的で穏やかな《裸婦》1930年 と
対比させるように展示されていたのも面白かったです。
中野安次郎《樹氷》1936年 雪の白がとてもきれいに見えました。
伊藤廉《水牛の喧嘩》1937年 迫力!!
鬼頭鍋三郎《機銃分隊習作》1942年
戦争の時代だったんだなぁ‥‥と。
中沢弘光《春来る》1946年 は、
ショールを脱ぐ婦人に、戦争が終わって新しい時代が来たことを
象徴させているのだとか。
戦後すぐは、西洋の絵の複製を有料で見せる展覧会もあって、
人々がつめかけたって解説もあって、皆文化に飢えていたんだなって
興味深かった。
桂ゆき《人と魚》1954年
今年1月、日本のシュルレアリスムをテーマとしたコレクション展で、
とてもインパクトがあった作品。
こちらに感想を少し書いています
愛知県美術館プロジェクト・アーチ「水戸部七絵」展とコレクション展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-01-19
マンガのような人の顔とリアルな縄の対比も面白い。
アメリカの水爆実験で日本の漁船が被曝した事件を扱っているのだとか。
北川民次《砂の工場》1959年(チラシ裏面左下) あたりには、
社会問題的なテーマの大きな作品が並んでいて、
時代のようなものを感じました。
時代と言えば、昭和、戦後の一世を風靡したってカンジの
東郷青児《月夜》1958年 が展示されていて、
わっ、東郷青児だって。この人の絵、お店や個人の家の壁に飾るような
小さな絵のイメージだったので、展示されていた絵の大きさがちょっと意外。
まぁ通俗的で甘くロマンチックな絵ですが、
ツルンとした陶器のような肌の画面がきれいだなって見ました。
「どこまで洋画?」って展覧会のタイトルだけど、このあたりから、
洋画=油絵って区分けもなんか曖昧になってきているようで‥‥
出品リストの種別欄には「日本画」ってある
星野真吾《喪中の作品(昇天)》1965年 とか、
中村正義《ピエロ》1963年 も展示されていました。
そして、
愛知県美術館「あなたのリアル、わたしのリアル。」展の
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-07-09
メインビジュアルに使われていた上田薫《なま玉子 G》1976年 とか、
変形パネルにアクリル絵具をエアブラシで吹き付けて描いた
三尾公三《FICTION SPACE (X)》1974年
いろんな表現が出てきて面白いなぁと。
吉本作次《中断された眠りⅡ》1985年 では布も使われていました。
岐阜県美術館「Artのメリーゴーランド」展 で
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2010-01-10
吉本作次の作品を見た時は、なんか装飾的で漫画チック‥‥って、
見たんですが、この作品はそのマンガチックな人物と暗い画面、
そして布がマッチしてて、この雰囲気いいなって見ました。
浜田知明《初年兵哀歌》を思い出したりして。
そして、いつ見ても、
斎藤吾朗《描けば描くほど》2002年 は新たな発見があって迫力です。
今回の説明パネルで、真ん中にラスコー洞窟の壁画の絵があって、
上半分が日本の画家で、下半分に外国の画家が描かれているってことが
わかりました。
最後の部屋には、
「アイチのチカラ!」展や「あなたのリアル、わたしのリアル。」展でも見た
小林孝亘《Stairs》2008年 (チラシ裏面上右)や、
「アイチのチカラ!」展 のメインビジュアルだった
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-02-03
安藤正子《おへその庭》2010年
女の子の目が月と地球で、何かのキャラクターのようでカワイイ
藤城凡子《Capter5 そして月と地球》2006年
最後に、チラシ表面に使われている
奈良美智《Girl From the North Country》2014年
があり、「洋画」というジャンルにとらわれないような
若手作家たちの作品の展示、楽しかったです。
愛知県美術館の展示はまだ続きますが、とりあえずここでアップします。
出品リスト見てると、この作品も良かった、書いておきたいって、
どんどん長くなってしまうんですよね。(そして時間もかかります)
でも、こうやってブログに書いておくと、後で検索した時に
思い出すことができて便利だって気がついて、忘備録として
書いています。もし読んでくださった方がありましたら、
どうもありがとうございます。お疲れ様でした。
愛知県美術館のウエブサイト: http://www-art.aac.pref.aichi.jp/
愛知県美術館 新野洋「日月の江(じつげつのかわ)」他
12月15日(木)、愛知県美術館へ行き、
コレクション企画展「日本で洋画、どこまで洋画?」展を
見たことは前記事に
一度出てすぐ隣の入口から入ります。
前室には加藤昭男の彫刻《何処へ》
展示室4は、大沢鉦一郎と宮脇晴の展示。
「大沢と宮脇は大正半ばに名古屋で「愛美社」を結成し、東京の岸田劉生らと同期した細密描写を行いましたが、
その後は形や色を簡略化しながら人物の生命感や物の本質をとらえる表現を追求しました。
このたび大沢の後半生の作品4点をご寄託いたたきましたことを機に、
二人の画業全体をご紹介します。」(出品リストの説明より)
それぞれの自画像から始まる展示。二人とも描写力すごいです!!
大沢鉦一郎《大曾根風景》や、山田睦三郎《樹間風景》1919年 の
力強くてリアルな風景画!
そして大沢鉦一郎《ジンベを着たる少女》1920年 の描写力!!
宮脇晴のペンによるスケッチ《母の像》《鉢巻の自画像》1925年
写実的な画力すごいなぁ!! って見て行きましたが、
大沢鉦一郎の晩年の《しべ》1966年 《つり》1972年頃 の
ゆるくてカワイイ絵がもう最高!!
宮脇晴の晩年の絵も、なんとも味がありますね。
続く展示室5は「19世紀末から20世紀末に至るまでの西洋美術のなかから、
具象的傾向のある作品を選び、ご紹介します。」ってことで、
久しぶりに、
エドワード・ジョン・ポインター《世界の若かりし頃》1891年
が展示されていました。最初に見た時ほどはいい絵だとは
思わなくなったかなぁ‥‥でも、水に浮かぶ花びらや金魚、
大理石の柱、薄衣をまとった少女たち‥‥美しい絵です。
愛知県美術館が誇るクリムト《人生は戦いなり(黄金の騎士)》1903年
ピカソの青い時代の名品《青い肩かけの女》1902年
デュフィ、キルヒナー、ボナール、エミール・ノルデ‥‥
常連(?)の西洋の絵画が並んでいました。
展示室5から見える薄暗い廊下(前室2)に
この作品が吊り下げられていて、気になっていたんです。
APMoA Project, ARCH(プロジェクト・アーチ)vol.19
新野洋(しんの ひろし)《形質の遺伝》2016年
ほの暗い場所で、ぼうっと白く光っていて、とても美しいです。
材質は、FRP・白珪石・LED だそう。
「プロジェクト・アーチ」とは、愛知県美術館の学芸員と作家との
協同によって作られる展覧会。今回もう第19回になります。
若い作家さんの作品は、正直、ふーーん‥‥ってことも多いのですが、
今回の新野洋さんの作品はとても美しくて、すごくいいなって思いました。
企画された学芸員は、中野悠さんだそう。(愛知県美術館ウェブサイトより)
http://www-art.aac.pref.aichi.jp/
新野洋さんの作品は、
ヤマザキマザック美術館「森の夢」展 で見て、
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2013-07-28
繊細な架空の虫たちの世界、素敵って見ましたが、
今回はさらに私の好みです!!
展示室6がプロジェクト・アーチのメイン展示室
新野洋《日月の江(じつげつのかわ)》2015年
素敵です!!
廊下の突き当りにあったのが《生命の房(2016.9.23)》
窓の外の風景とも相まって、いい雰囲気です。
展示室7は、「うえからながめる」というテーマで、
部屋の床に大きな《尾張国絵図(複製)》があり、絵図の上に
乗って見られるようになっていました。
原本は1701(元禄14)年 愛知県図書館蔵だそう。
外国の劇場かな? 上(客席)から眺めている舞台を描いた
川島理一郎《技場の図》1925年
須田剋太《甲子園高校野球》1988年 細かい色紙(?)が
貼り付けてあったりして楽しい。木村定三コレクション
香月泰男《サッカー》1970年 も、木村定三コレクション
小品だけどいいなぁ。さすが木村定三さん!
「山水画や名所絵など、有人飛行以前からひとは上空から地上を見下ろす
視線をシミュレートし、眼下の遠大な景色を想像しながら
絵に描き起こしてきました。古今の俯瞰的な描写を比較しながら、その魅力をご紹介します。」
とのことで、
青木蒲堂《養老山真景図》江戸時代後期 は、
あー養老の滝だとかって見たんですが、
田原氏博物館から重要文化財の渡辺崋山《千山万水図》が来てたんですね。
‥‥スミマセン、そんな重要なものとは気づかずに、
ジミな絵が続くなーってくらいで見てっちゃいました。
(この展示室あたりになるとだいぶ疲れが出てきちゃうんですよね)
展示室8は木村定三コレクションの熊谷守一の展示
今までもここや岐阜県美術館でも見てるし、閉館時間も迫ってきてたので、
一通り見て出ました。
岐阜県美術館「熊谷守一」展 の図録の表紙にもなっている
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2014-10-27
《雨滴》1961年 やっぱいいですね!!
愛知県美術館のウエブサイト: http://www-art.aac.pref.aichi.jp/
2017年あけましておめでとうございます
‥‥って、気がついたら、2017年ももう1週間
過ぎちゃったじゃないですか!!
我が家のある町内は8日が左義長だったので、
しめ飾りも外して燃やしてしまいましたよー。
ブログもご無沙汰でした。年末年始の近況報告などを‥‥
このブログ恒例の、私の年賀状を加工して遊んでみました。
なんと私、今年還暦なんですよ!! 4月には60歳の大台に!!
ちょっと前なら、え!?、60歳なんて何かの間違いでしょ?!!
キャビキャビのギャルよ!(って言葉でトシがバレますが)
って言ったトコなんですけど‥‥
うーーん、昨年末あたりから、
ヒザが痛い、足が痛い、腰も痛いwwww
‥‥とうとう、CMの「ヒザ、腰、肩にコンドロイチン」って
フレーズに釣られて、コンドロイチン錠剤を買ってしまいました。
高いなぁ!!って迷ったんですけどねぇ。
効果? うーん効いたのか、たまたま治る時期だったのか、
なんとか正座ができるようになりましたが‥‥
老眼で細かい文字は読めないし、
しようと思っていたことを忘れるし、
うーーん、これはトシをとったのか??って思うことが増えて。
(だから還暦なんですって!)
暮れでも我が家のバラがこんなに咲いているんですよ。
土鈴の酉は、年賀状の予約でもらったもの。
小さいほうが12年前の酉年のものです。
お正月花は生協の早期割引で予約しておいたもの。
今年はちょっと豪華(?)にユリが入ったセットにしました。
年越しのイワシ
(実家などは「今はもっとイイもの食べる」そうですけど、
ウチはまぁ昔ながらの年越しのイワシと豆腐の味噌汁で。
昔はこれがご馳走だったんですよねぇ。)
紅白を見ながら年越し蕎麦を食べ
手抜きのおせちを作りました。
元旦は例年のように寝正月。
昼近くなってお雑煮とおせちをいただきました。
このあたりのお雑煮は、正月菜(小松菜と区別つきませんが)と
モチだけというシンプルなもの。
鰹節をたっぷりかけていただきます。
夜はダンナの実家へ。二人の姪がそれぞれの子どもたちを連れて
来ていて、我が家の3人合わせて14人が揃いました。
義母は今年5月に百歳になります。
昨年は足の骨折で入院したところに、
誤飲性の肺炎で救急車で別の病院へ搬送され、一時は
心配しましたが、今は回復されて義兄夫婦と暮らしています。
2日は、ダンナと初詣に。
おみくじが今年もよくありません(ToT)
「中吉」なんですけど、
「親類まで災いをして思うに任せず心痛する」が、
「何事も時の至るまで天にまかせて、静かに身を慎んで」いれば、
いずれ楽しい時も来ると‥‥うーーん。
そんなにひどいことになりませんように、お願いしますね‥‥。
3日は、母と海津温泉の「ふくしの湯」へ。
貸切でのんびりと温泉につかってきました。
一昨年のお正月に車椅子生活となった母と
海津温泉「ふくしの湯」へ行ったことはこちらの記事に
車椅子の母と海津温泉へ
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-01-05
母はリハビリのせいか、歩行車につかまって歩くのはできるようになり、
要介護3から要支援2になりました。
でもそのために、デイケアが週3日から2日しか行けなくなってしまい、
入浴が週2回になってしまいました。
‥‥うーん、週3回風呂に入りたいってのは贅沢なのかなぁ?
海津温泉には一昨年に行ってから、デイケアが休みとなる
GWなどの連休にも行っていますが、今回も母はとても喜んでくれました。
(毎回、海津温泉の入浴料や食事代はもちろん、ガソリン代だと言って
かなり余分なお金までもらっちゃってますが(^∇^)>
そんな例年のような年末年始かと言うと、今年は!
家の修理が6日(金)から始まったんですよー。
ここ十年以上、家の雨漏りに悩まされてきたんですが、
我が家の経済状況もあって、放りっぱなしでした。
やっと去年、屋根と外壁の修理ができて、
今年は内装なんですが‥‥
私の捨てなれない性格もあって、ゴミ屋敷と化している我が家。
まず修理をする3階の部屋を6日までに片付けなくてはって、
尻に火がついた状態だったんですよね。
「今年こそはもう少し家をスッキリさせる」ってのが、
10年以上、いえ20年?もっと前?からの新年の目標の一つだったので、
今回の修理はいい機会だとわかってるんですけど、
いざ、モノを前にすると捨てられないんですよー。
まだモノが少なかった3階の部屋が終わって、
ただでさえモノがあふれている2階、1階の修理の時はどうなるのか?!!
自分への励みにも、できたらブログでも紹介したいです。
ちなみにこれが修理前の2階の部屋。
(今は3階のモノも運んできて、さらにスゴイことになっています)
そして、やっぱり展覧会も行きたいし、
行った展覧会はブログでも紹介したい‥‥
(12月25日(日)の最終日に行った豊田市美術館「蜘蛛の糸」展のことも書きたい)
遅くなりましたが、今年もよろしくお願いいたします。
去年のお正月の記事はこちら:
2016年あけましておめでとうございます
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-01-05
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「ヒザ、腰、肩にコンドロイチン」ってフレーズに釣られました。
‥‥うーん、飲み続けるとなると結構高いけど、
今回のヒザには効いたのかなぁ??
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豊田市美術館「蜘蛛の糸」展
豊田市美術館「蜘蛛の糸」展に行ってきたことを。

「クモがつむぐ美の系譜―江戸から現代へ」
という副題がついています。
豊田市美術館の展覧会はいつもとてもいいことを知っていますし、
ツイッターで塩田千春のインスタレーション画像が
流れてきたりしていたので、いいなぁ、行きたいなーとは
思っていたのですが、ついついズルズルと‥‥で、
もうあきらめようかなぁとも思ったのですが、
最終日、翌週は元旦でやることもいっぱいある
(まだ年賀状も終わってなかった)っていうのに、
出かけちゃいました! 日曜だし、電車にした方がいいかなとも
思ったけど、Google Mapsで調べたら、我が家から豊田市美術館まで、
電車で2時間5分、車で1時間15分。これはやっぱり車かな。
ま、私の場合、高速道路の途中で休憩したりするので、
もう少しかかるんですが‥‥。
豊田市美術館は、いかにも車の街らしく、広い駐車場があります。
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6月23日(木)に「デトロイト美術館展」を見に来た時よりは空いているかな。
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-06-27
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観覧券を買おうと、美術館のチケット売り場で財布を出したら、
まずクジをひいてくださいって言われて、ひいたら、
なんと観覧券が当たっちゃいました!!
観覧料一般1,000円だったんですが、ラッキー!!
2階から見てくださいって言われて行くと、
塩田千春のインスタレーション《夢のあと》
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ツイッターで画像も流れてきていましたが、
やはりこの大きさは迫力です!!!
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黒い糸が蜘蛛の巣のように張り巡らされた中に、
白いドレスが10着、吊り下げられています。
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インスタレーションを見ながら階段を上がり3階へ行くと、
まず、新宮晋の絵本《くも》の絵が並んでいます。
蜘蛛の生態や、あらためて蜘蛛の巣の形の美しさに気づかされます。
蜘蛛を嫌う人は多いですね。私は、そんなに嫌いでもないですが、
もちろん好きでもないです。
でも、蜘蛛や蜘蛛の巣をこんなに美しく描いたり、
工芸のデザインにした作品たちを見て、その魅力に驚かされました。

熊谷守一《地蜘蛛》1963年 メナード美術館蔵
最初見た時、これってアリじゃないの?って思ったんですよ、
蜘蛛の巣も描いてないですし。でも、同じ部屋に展示してあった
猪瀬光の写真(チラシ裏面の熊谷守一の下の画像)を見て、
なるほど、これは蟻じゃなくて蜘蛛だわって。
江戸時代の《鍋島色絵蜘蛛之巣梅花散らし文八角》のモダンなデザイン!!
江戸時代の《槇に蜘蛛巣蒔絵螺鈿手箱》もスゴイ!!
気味が悪いと思われがちな蜘蛛の体が螺鈿で、
金で描かれた蜘蛛の巣のなんと豪華で美しいこと!!
チラシ裏面に載っている
明治時代の旭玉山《葛に蜘蛛の巣図文庫》清水三年坂美術館蔵
ホンモノが貼り付いているかのようなリアルな蜘蛛の巣は、
象牙(鯨ひげという説もあるそう)でできていると、
2015年11月に岐阜県現代陶芸美術館で見た
「超絶技巧! 明治工芸の粋」の図録で知りました。
(図録まで買ったのに、ブログに感想が書けておりません(^^;)
旭玉山(1843-1923)は、象牙の髑髏で知られた方ですね。
名古屋ボストン美術館「ダブル・インパクト」展で見た
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-08-30
ガイコツ《人体骨格》は鹿の角でできていましたが。
やはり岐阜県現代陶芸美術館「超絶技巧! 明治工芸の粋」展で見た
正阿弥勝義《古瓦鳩香炉》清水三年坂美術館蔵
瓦のように見えるけど鉄でできているんですね。
外の景色が見られるゆるやかなスロープを通って次の展示室へ行くと、
《ヤツデに蜘蛛の巣模様羽織》昭和初期 池田重子コレクション蔵
おぉー、このリアルな蜘蛛の巣を羽織のデザインにするのがスゴイ!
上村松園の嫉妬に狂う女を描いた《焔》の下絵が展示されていました。
残念ながら本画は図版でしたが、着物の蜘蛛の巣模様が
下絵では着物の裾に少しだけしか描かれていなくて、
本画で加えられたものだとわかります。そのため
女性の狂気がさらに増して凄絶な雰囲気になっているなと。
蜘蛛の巣のスケッチも展示されていました。
《焔》のためのスケッチかは不明だそうですが。
橘小夢《刺青》1923年 谷崎潤一郎の小説を題材にした木版画
おぉ、お耽美!! こういうアブナイ世界、私結構好きですけど、
森村泰昌《セルフポートレイト(女優)/ワカオアヤコとしての私》1996年
になると‥‥1966年の映画「刺青」の主演女優、若尾文子に扮した
セルフポートレイトってことですが‥‥ちょっと生々しすぎて。
月岡芳年《奥州安達がはらひとつ家の図》は怖くてアブナイ絵だけど、
どこか美しくてドキドキしちゃうところがあるけど、
荒木経惟の《緊縛シリーズ》の写真は、うーん‥‥
エロス? なんか生々しくてギャグのようにも見えちゃうんだけど。
岐阜県美術館が所蔵する山本芳翠《裸婦》1880年頃 が
展示されていたのにはちょっと驚きました。
日本人による油彩裸体画として最初期の、
重要文化財に指定されたこの作品、
岐阜県美術館の所蔵作品展でよく見ていますが、
豊田市美術館の明るい展示室で見るとまた違った印象!
今まで白い布と裸婦しか見てませんでしたが、バックの森や、
女性が見ている蜘蛛の巣や蜘蛛に気づくことができました!
愛知県美術館からは、
木村定三コレクションの英一蝶《王子喬図》や、
拾得が箒で蜘蛛の巣を掃っているというユニークな
曽我蕭白《寒山拾得図》が来てました。
工藤哲巳《無限の糸の中のマルセル・デュシャン。
プログラムされた未来と記録された記憶の間での瞑想》1977年
も、愛知県美術館のコレクション展「線の美学」で見て
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-12-17
なんかガラクタみたいって印象深かったヤツだ!
山口薫《孤独者のすまい》1955年 群馬県立近代美術館蔵
(チラシ裏面左中段)真ん中に描かれた蜘蛛がなんとも
愛嬌があるというか、カワイイというか‥‥
一見、街灯の写真かと思ってしまった小柳裕の作品が
2点並んでいました。カンヴァスに油彩で描かれているそう。
光っていると見えるところは、カンヴァス地が何も塗らずに
そのまま残してある部分だとわかると、
何も塗っていないカンヴァスが光っているように見える
絵の虚構?みたいなことに気づかされます。
《A Method/Source of Light 16-5》2016年の
街灯に照らされる蜘蛛の巣と蜘蛛がとてもリアル。
部屋で鑑賞していたら、隣の部屋のカラクリが始まりますよ
と教えてもらったので見に行くと、
ムットーニ《蜘蛛の糸》 本展覧会のために制作されたという作品
機械仕掛けのからくり時計の中で、蜘蛛の糸をよじ登るのは、
スーツ姿の男。なんか懐かしい見世物って雰囲気。
からくりをやっていない時の時計から漏れる光の演出も良かった。
展示室を出て、階段を降りると、そこに展示してあったのは
戸谷成雄の巨大な彫刻《雷神―09》 撮影可でした。
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1階の「蜘蛛の糸」展示室へ行く前に、
2階の常設展の展示室5を見ました。
2017年が酉年のためか、速水御舟の《鶏》1925年 や、
コンスタンティン・ブランクーシのブロンズ彫刻
《雄鶏》1924年(1972年鋳造)が展示されていました。
奥には豊田市美術館が誇る
クリムト《オイゲニア・プリマフェージの肖像》1913/14年や、
エゴン・シーレ《カール・グリュンヴァルトの肖像》1917年も、
展示されていました。
1階の展示室の前にあった
青木野枝《Untitled(NA84-1)》豊田市美術館蔵 撮影可でした。
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1階の「蜘蛛の糸」展示室ではまず
芥川龍之介の小説『蜘蛛の糸』が発表された
児童向け文芸雑誌『赤い鳥』の創刊号(1918年/大正7年)が
展示されていました。(但しこれは1986年の復刻版だそう)
壁では大藤信郎の白黒影絵アニメーション《蜘蛛の絲》が上映されており、
部屋の一角が藪内佐斗司《蜘蛛のいと》の展示になっていました。
カンダタや地獄の罪人たちが赤ん坊の姿で表現されていて、
この世へ生まれてくる場面のようにも見えました。
次の部屋には鴨居玲の《蜘蛛の糸》と題された絵が3点ありました。
どれもおどろおどろしい。カンダタはまだ地獄の血の池に浸かっていて、
蜘蛛の糸につかまった瞬間で、もう他の罪人たちも集まってきています。
でもこの部屋でものすごいインパクトだったのが
青木千絵の立体《BODY 08-2 ―昇華―》
足はリアルなのに、胴体が大木のようになって天井へ伸びています。
よく見ると、足は床スレスレに浮いているんです!!
漆でできているそう。
その隣の部屋は小泉明郎の映像
《悲劇の誕生(インスタレーション・ヴァージョン)》
男性が、ニーチェの『反キリスト者』を朗読していると、
たくさんの「腕」が彼にいたずらをしてきます。
顔をいじくったり、本をくしゃくしゃにしたり、
いたずらはだんだんエスカレートしていきます。
次の部屋へ進むと、草間彌生《No.AB.》1959年 豊田市美術館蔵
の巨大な絵(210.3×414.4cm)の前に椅子が並べられていて、
チケットを受け取った時にも案内されたのですが、
月一回行われているという
「作品をゆっくり読みとくギャラリートーク」が始まるところ
だったので、せっかくだからと参加しました。
ガイドボランティアの方に言われて、この絵をよく見て、
どんな印象を持ったか発表し合うのですが、
「木の幹の表面のよう」とか「海のうねりのよう」とかって意見が出て、
そうかー、皆さんイメージが豊かだなぁ~と。うーん私は、
これはドットを描いていったんじゃなくて、白い網目を描いていったのね
みたいな即物的(?)なことしか浮かんできませんでした(^^;)>
この絵、最初に黒で塗りつぶして、それから薄い白を塗り、そして、
無数の白い網目を描いていったのだそう。
でも、そう言われても、私には黒には見えなくて、モスグリーン色に
見えるんですけどー。
この部屋には田中敦子《'94B》1994年 豊田市美術館蔵
巨大な(300.0×510.0)絵もあって、強烈な色彩が
草間彌生のモノクロの絵と対照的で、インパクトありました。
このあたりから、少し見るのが疲れてきたかな。
秋山陽の大きな陶の作品《Heterophony 4》と
壁に並んだ《交信》という作品は、
クモの巣を鉄粉で紙に定着させたというもので、
蜘蛛の糸の造形の美しさに驚きます。
《交信》というタイトルも、自然との交信、
陶の作品との共鳴みたいなものを感じていいなぁと。
浅野弥衛の作品、線が詩的な雰囲気でいいなぁってくらいで
見て行ってしまったんですが、後で図録で
これらは油彩だって知って驚いているところです。
雪原の轍(わだち)のようだなぁって見た狗巻賢二の作品たちは、
白い油絵具を何度も塗る行為によって描(?)かれているそう。
さかぎしよしおうの造形も、磁土をスポイトから1滴ずつ垂らして
積み上げていくという作業を繰り返して作られているそう。
額田宣彦の一見コンピュータで作ったパターンかと思うような
平面作品、全てフリーハンドで描かれているとのこと。うーん‥‥
小川信治の、一見写真を対象にしてプリントしたのかと思う作品は、
実は紙に鉛筆で描かれているのだと!!
かなり近寄って見ないと描かれているとわかりません。
写真のキズなども描いていて精緻な描写力すごいけど‥‥
このあたりの展示「第5章 蜘蛛の巣のように立ち現れるものたち」
というテーマで「蜘蛛の巧妙で精巧な網づくりを彷彿とさせる
アーティストたちの多様な表現」が紹介されているそう。
‥‥ご苦労様です‥‥みたいな印象を持ってしまった(^^;)>
そして最終章の「第6章 見えない糸、希望の糸」の展示では、
人工合成クモ糸繊維QMONOS(TM)を用いたジャケットのプロトタイプ
「MOON PARKA(TM)」とか、
加藤翼の、大勢の人がロープで建造物を引き起こしたりする
プロジェクトのヴィデオが展示されていましたが、
私あまり映像作品は好きでないので、
このあたりかなり素通りしてしまいましたm(__)m
盛りだくさんの展覧会でとても満足です。
1階の常設展の展示室では、小堀四郎、宮脇晴の油彩と、
宮脇綾子のアップリケが展示されていました。
小堀四郎という画家、私知りませんでしたが、
確かな描写力もすごいけど、どこか深くて静謐さを感じさせる絵で、
いいなぁと思いました。
常設展の展示室の横のコーナーには
小泉明郎《インド人よ来たれ/これは茶番だ》2012年 がありました。
パル判事が書いた『パル判決書』を読む男性を
ジャマするたくさんの腕。モニタの周囲に散らかった紙が、
まるで画面から放り投げられたようでもあります。
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本展にあった、本を読む男性をジャマするたくさんの腕の映像
《悲劇の誕生》の方ですね。
いつ来ても、豊田市美術館の建物、素敵だなぁと。
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高橋節郎館も行ってみました。「蜘蛛の糸」展の期間中は、
「琴線」というテーマで、高橋節郎の漆の作品の線に注目して、
併せて豊田市美術館蔵の線をイメージさせる現代美術が
展示してありました。
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16:30より、塩田千春のインスタレーションの特別ライトアップが
あるとのことで、もう一度撮影してきました。
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この展覧会良かったです。観覧料が無料になったこともあって、
図録買ってしまいました! 2,700円

豊田市美術館のHP: http://www.museum.toyota.aichi.jp/
--オマケ--
赤い帽子をかぶったピカチュウ発見!!
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残念ながら逃げられてしまいましたー
岡崎二郎『SF短編集 ビフォー60』
岡崎二郎の新しい単行本が刊行されてました!
(2016年10月25日、復刊ドットコムより初版発行)
なんと2,000円+税という、高‥‥いや素晴らしい値段です。
普通(?)の単行本よりちょっと分厚いですが、
特に装丁が豪華な愛蔵版ってことではなくて、
まぁフツーの単行本ってカンジなので、
この値段は高いと感じられるかもしれませんが、
岡崎二郎先生のコアなファンはこの値段でも買っちゃうって、
足元を見られたのかなと思っちゃいます。
っていうのは、この本に収録された13作品は、
全て単行本初収録の作品で、
「アフター0 Neo」2本、
「NEKO 2(ネコネコ)」2本
「ファミリーペットSUNちゃん!」5本
「国立博物館物語」1本
「時の添乗員」1本
そして読切が2本という、
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「(単行本に入らなかった)半端なものたちを寄せ集めた本」(まえがき)
なのですが、二郎先生の作品はほぼ全て読み切りの形なので、
かえって岡崎二郎のいろんなタイプの作品が楽しめる、
今まで知らなかった人に岡崎二郎って漫画家を紹介するのにも
いい本になったのではと。
ちなみにタイトルの『ビフォー60』ってのは、
(もちろん『アフター0』のモジリなんですけど)
著者が来年還暦ってことからつけられたみたいです。
さらにこの本が素晴らしいのは、作品ごとに
前説、後説マンガがついていて、二郎先生のキャラクターである
「サンちゃん」と「ピヨちゃん」がノリツッコミよろしく
作品の解説をしてくれるんです! これがメッチャ面白い!!
例えば「アフター0 Neo」の前説

2本目の「タイムマシン」って作品、このブログで感想を書いてました。
岡崎二郎 タイムマシン
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2006-02-28-1
私も「最後の説明はちょっとクドくてわかりにくいなー。」って
書いてるけど、やっぱり「話を無理矢理つめ込」んでいるそうで、
「今回の収録にあたって10ページも描き足した」そうですが、
‥‥やっぱりよくわからないというか、タイムマシンの
詳しいやり方(?)の件は説明されても、よけい話が複雑になっちゃって。
後説でピヨちゃんに「つっこみどこ満載やな。」って
言わせているけど、私も色々ツッコミたいです。ハハハ。
さて「ネコネコ」の作品が2本、単行本未収録で
「ビフォー60」に収録されたわけは、後説で描かれています。
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リキ入れて描いた最終回は?って「ネコネコ」第2巻を見直しました。
イリオモテヤマネコの回でしたか!
ピヨちゃんに「この二本はあんまり気に入って‥‥」って
突っ込まれてるけど、この「チョメ その愛」私好きですよ。
そして、「国立博物館物語」から1作入っています。
なぜ1作だけ単行本未収録になっているのか?
それは間違ったことを描いてしまい、一般読者から指摘されて発覚した
からだそう。その頃は、ひとつの文献にしか出ていないネタでも、
面白ければ裏をとらずに使うということをやっていたので、
その文献が間違っていれば即アウトであったとのこと。
それ以来、作者は非常に慎重になってしまい、
「近年の作品では脅迫神経症の如く、ひとつの用語の説明を
欄外にびっしり書き込む‥‥といった始末。」だそう。
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そんな作者の言い訳(?)が後説で書かれています。
↑クリックで拡大しますので、興味のある方は読んでみてください。
ピヨちゃんじゃないけど、「誰がこんなん読むねん!!」
(私も途中で挫折しました)
「時の添乗員」から1本
私も「時の添乗員」シリーズは、二郎先生にしては
ちょっと作風が違っているなって感じてたんですよね。
なんか、人間ドラマっていうか、フツーのマンガ(?)みたいって。
そんなワケは‥‥この作品は
「最も編集サイドにすり寄った作品だったのです」
「作者もかなり苦労して描いた」
「終わってホッとしたのはこのシリーズだけ」(前説)
この1本は「シリーズが終わり、本を出す段になって、
編集長から宣伝の為にもう一本描くよう言われました。」(後説)
で、描いた作品だそう。
そして、2012年に“小説新潮”に掲載された8ページの読切と、
2000年に“ビッグコミック増刊号”に掲載された
「レディエクスプローラー」
この作品はいかにも二郎先生!!って作品で面白かった!
作者も前説で、「大変思い入れの強い作品なのです!!」と。
作者と担当編集は連載させる気マンマンで、
「かなりの準備期間をとり、詳細にキャラ設定をした上で」
「全力投球した作品」なんだそうです。
で、なんで連載にできなかったか?
「よーするに、編集長に嫌われた」(後説)のだそう。
ヒロインの性格が編集長に気に入られなかったよう。
でも、私なんかは、こういうわがままで強い女性、
可愛くて魅力的だと思うけどなぁ。
二郎先生のヒロインって、こういうタイプが多いんじゃない?
「大平面の小さな罪」のセーナとか。
わがままで浪費家で男を翻弄させるけど、色気はないみたいな。
(だいたい岡崎二郎のマンガにはセクシーなシーンは無い)
で、この作品が撃沈して、急拠 編集長好みの作品を企画して
連載したのが「時の添乗員」のシリーズだったそう。
‥‥編集長へのウラミがこもってますなぁ。
岡崎二郎ファンとしては、この「レディエクスプローラー」が
連載になっていたらって思いはありますねぇ。
ラストの作品リストがすごい!!
それぞれの作品のページ数や、掲載雑誌、どの単行本に収録されているか
――「アフター0」とかは、著者再編集版や文庫版もあるので――が、
一覧になっています!!
リストを提供されたという田中すけきよさん、ファンの方だと思いますが、
こういうコアなファンを生むのが、岡崎二郎のマンガの魅力だと思います。
あとがきの謝辞で「リタイア状態の私」とありましたが、
還暦は今の漫画家では決して高齢ではないですから、
これからも「今もファンという稀少で忍耐強い方」の為にも、
ボチボチでもいいですから、新作描いてくださいね。
2016年11月30日発行の「月刊ねこだのみ vol.12」に
「ネコ語についてちょっと。」という8ページの新作が載りましたが、
二郎先生らしいウンチクもあり、猫好きにはとても面白かったです。
電子書籍版がありました!
![]() 月刊ねこだのみ vol.12(2016年11月25日発売)【電子書籍】[ 篠原千絵 ] |
楽天市場
![]() 【在庫あり/即出荷可】【新品】岡崎二郎SF短編集 ビフォー60 (1巻 全巻) |
岡崎二郎のマンガ、電子書籍で読めます
ヒロイン・セーナのわがままぶりカワイイと思うんだけど
![]() 大平面の小さな罪【電子書籍】[ 岡崎 二郎 ] |
「種を蒔く男」は傑作でした!
![]() アフター0〔著者再編集版〕(1)【電子書籍】[ 岡崎二郎 ] |
「三月の殺人」良かったなぁ!
![]() アフター0〔著者再編集版〕(2)【電子書籍】[ 岡崎二郎 ] |
“あの世”が存在しないことを証明してしまった男。
宗教って何? 絵はカワイイのに深いなぁ。
![]() アフター0〔著者再編集版〕(5)【電子書籍】[ 岡崎二郎 ] |
じゅうろくてつめいギャラリー「手でみるアート展8」
ちょっとバタバタしていて、なかなかブログも書けませんでした。
2月5日(日)に、じゅうろくてつめいギャラリーで開催されていた
「手でみるアート展8」 会期:2017年2月3日(金)~7日(火)
へ行ってきたことを。
ギャラリー小さい家の小澤さんから案内をもらいまして。
NPO法人アートの駅でやっている展覧会だそう。
じゅうろくてつめいギャラリーに行くのは初めてです。
十六銀行が創立130周年を記念して、平成19年に旧徹明支店を改装し、
地域の文化活動発表の場として無料で貸し出しているそう。
じゅうろくてつめいギャラリーとは:
http://www.juroku.co.jp/aboutus/tetsumei_gallery/about_tetsumei_gallery.html
岐阜市の中心街にあり、専用駐車場はないので、
近くの市営の金公園地下駐車場に停めて行きました。
(30分毎150円、3時間まで600円)
北側の入口
内部のレトロで重厚な雰囲気が素敵!!
床にあるのは、二村元子さんと子どもたちの展示
「天使とおばけ」展にあったものですね!
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-12-05
手前の作品は、2016年の
ぎふメディアコスモス「みんなのアート」展で、
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-08-06
チラシ表面に使われていた廣田由里乃さんの作品ですね!
《愛犬の背中》
その時も、この作品には触ることができました。
手前が地元で活躍されている彫刻家・菅原光則さんの作品《真理》
柳原義達の彫刻《鳩》も触れちゃいます!
岐阜盲学校の生徒さんの作品《みかん》
木の板で作られた《いも虫》
足が不揃いなので、触るとカタカタ動くのも愛らしい。
《かぼちゃ》
こちらは「ギャラリー小さい家」の小澤さんが最近注目している
チェコのガラス造形作家 イワナ・シュラムコヴァーの作品《天狗犬》
素朴なガラスの質感とシンプルな形がとても魅力的です。
触らせてもらいましたが、すごく重かった!!
作品集も見せてもらいましたが、大きな作品の存在感すごい!!
丹羽修《サンキュー》
陶の穴の中にプラスチックの球が3つ‥‥もしかして
三(さん)球(きゅう)? (笑)
触るとプラスチックの軽い玉がカタカタ音をたてます。
丹羽修《すっぽり》 「付録」と書かれた紙に、
「Googleで「すっぽり」と呼びかけ、画像をタッチしてみてください」と。
‥‥私のiPhoneでやったら、猫の「すっぽり」画像が出てきて可愛かった。
ギャラリー小さい家でも展示されたことがある
田代裕基さんがヨーロッパで集めたアンティークですね。
手紙などの軽いものを量るための秤なので、少しの力で
複雑に動くのが面白いです。
小澤喜代美さんの作品《長いもの》(手前)と、
《長いものに巻かれる》
手触りの違う白い布で作られています。
「体に巻き付けてみてもいいですよ」と。
《ハリセンボン》
作品名・作者名は点字でも書かれています。
私には触ってみても、感触の違いが判らず、
とても読むことはできそうにありません。
点字を打つための道具などもありましたが、凸にするには、
裏側から打たねばならず、読むのと書く(打つ)のが反対に
なるわけで‥‥覚えるのも複雑で大変そうですね。
岐阜盲学校の生徒さんの作品。少しは見える子の作品だそう。
「視覚に頼りがちな現代社会の中で、忘れていた感覚を呼びさましましょう。」
(案内はがきより)ってことでしたが、面白い展覧会でした。
レトロな会場もとても良かったです。
銀行時代の金庫が残っています。
高い天井と中二階の木製手すりの回廊がいい雰囲気です。
昭和12年に岐阜貯蓄銀行本店として建造された建物だそう。
建物東側より
徹明通の向かいより見た建物北側の全景。アーケードがジャマですが。
2月5日(日)の中日新聞の記事
NPO法人アートの駅: http://www.art-station.org/
ギャラリー小さい家: http://gifulittlehouse.com/
名古屋市科学館プラネタリウムと大須散策ミニ同窓会
2月26日(日)、横浜と大阪の友人と、名古屋市科学館の
プラネタリウムと大須観音あたりの観光をしてきました。
どちらも大学の同級生。このミニ同窓会のきっかけは、
横浜の友人が「君の名は」の聖地巡りだという社員旅行で
25日(土)の夕方に名古屋で解散になるから遊べる?ってことで。
一昨年の2月にも、伊勢への社員旅行で名古屋解散になって、
岐阜や各務原を案内したことがありました。
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2015-02-19
今回は大阪の友人が25日から名古屋に来れるってことで、
私もできたら25日パート休めないかなって思ったんですが、
やっぱり休めなくて、二人は名古屋市内のホテルの予約がとれず、
一宮駅前のホテルに泊まることになったので、26日の朝、
名鉄電車で合流することにしました。
名古屋のどこへ行こうかという話になり、
大阪の友人が日曜夜に地元で婦人会の役員会があり、
夕方4時頃の新幹線に乗らなくてはならず、
あまり遠くへは行けないので、
名古屋市科学館のプラネタリウムと大須あたりを提案しました。
名古屋市科学館のプラネタリウムは、2011年にリニューアルされて、
世界最大の35mドームとのことで、人気があり、
土日などは午前中に観覧券が売り切れてしまうって聞いていて、
私も行ったことはなかったんですが、この機会にどうかなと。
名鉄電車で名古屋駅に着き、まずコインロッカーに荷物を預けようと、
あちこち探したんですが、空きが見つからず、
ここでかなり時間をとられました。
名古屋駅から科学館へは地下鉄東山線で1区200円の伏見駅から徒歩5分ですが、
3人いることだしと、タクシーを利用しました。1,140円で着きました。
世界最大のプラネタリウムのドームが宙に浮く
名古屋市科学館の建物はカッコいいですよね。
名古屋市科学館のチケット売り場の列に並び、12:40の回をゲット。
まだ2時間近くあるので、先に大須観音あたりへ行くことに。
白川公園のグラウンド越しに名古屋市科学館を望む
100m道路の若宮大通を渡り、少し歩くと大須観音があります。
3人とも還暦で厄年、しっかりお参りしました。
大須観音の門前町として発展した大須商店街。
一時、時代から取り残されたような時期もありましたが、
家電量販店やパソコンショップなどが集まる電気街となり、
現在は雑多な店舗が並び、老若男女、外国人観光客も多い
ちょっとレトロで、にぎやかな商店街になっています。
こんな、ちょっと不思議っぽいお店もできていました。
「水曜日のアリス」雑貨やお菓子も売っているみたいです。
猫グッズのお店? 猫に限らず、いろんなデザインの
ステッカーなどのグッズを販売しているみたいです。
「B-SIDE LABEL」
店頭にあった顔出し看板‥‥(笑)
300円のガチャガチャで出てきました。
これは面白~い!! 靴下3足1,080円だって! 「いちごHOUSE」
万松寺ビルの通路
沖縄の物産を売っているお店「沖縄宝島」
沖縄大好きな友人が入っていくと、沖縄そばなども食べられる
コーナーがあったので、プラネタリウムの前に軽く食べることに。
私は「八重山そば」600円を
友人は「ゆし豆腐定食」を食べました。
12時近くなったので、名古屋市科学館へ戻り、
6階のプラネタリウム入口へエスカレーターで上がる途中で
展示もチラとだけ見ました。
竜巻ラボ 9mの竜巻ができています
さて、プラネタリウム12:40の一般投影
350席のシートは、ゆったり、リクライニングで、快適すぎ、
加えて、投影が始まって暗くなるのと、学芸員の解説も
穏やかな声で、気持ち良すぎて眠くなりました。
(実際、友人の一人はほとんど眠っていたとか)
でも、さすがに世界最大のドームに投影される星空、
とてもきれいでしたし、宇宙ステーションの映像が
ドーム全体に映し出された場面はすごい迫力でした。
この日は「昼間の星をみる会」というイベントを7階の天文台で
やっていると聞いて、ついでなので行ってみました。
大きな望遠鏡が青空に向けられていて、2人ずつ覗くことができました。
金星が見えるってことで覗くと、まるで三日月―より少し太いかな?―
のような金星を見ることができました!!
名古屋市科学館、まぁ他の展示はいいかなって、でも記念に
プリクラを3人で撮りました。慣れない私たちなので、
日付を入れたまではいいけど、別の場所に移動させようとして、
ナゼか2か所に入ってしまったという‥‥(^^;)>
今はメールで携帯電話へ画像を送ってもらうこともできるんですね!!
また大須へ戻って、ここの「きなこ団子」柔らかくて美味しかった。
「まねき猫」が鎮座する「ふれあい広場」はアイドル(?)のイベントが
行われているらしくて人がいっぱいでした。
織田信長公画像などもあるという「総見寺」
総見寺やマンションに囲まれて、噴水の池があります。大須公園
中古衣料など、とてもお値打ち!! 真剣に品定めをしています。
友人が試着している茶色の革コート、なんと300円!!
(しかも消費税なし!!)
なんとも懐かしいというか、味のある看板のおもちゃ屋「だるまや」
大阪の友人が帰らなくてはいけない時間が迫ってきたので、
地下鉄で名古屋駅へ。
友人を見送ってから、横浜の友人と二人で、KITTE地下のカフェへ。
ここで、お互いが撮った画像を送り合ったり、
プリクラの画像をゲットしたりしていたら‥‥
今回のミニ同窓会、3人でLINEのグループを作ってもらったんですが、
これ、すっごく便利で楽しいですね!!(私はLINEのそんな使い方初めて)
‥‥友人の乗った新幹線は京都に着き、私が頼んだ
ドリンクの上のソフトクリームは溶けていましたー。
まだ横浜の友人が乗る新幹線には時間があるので、
夕食も食べたかったけど、カフェでスイーツも食べて
お腹空いてなかったので‥‥
KITTEの地下からの出口が、ルーセントタワーへの通路につながっているので、
ここの地下道、アートで楽しいんですよね。友人も気に入ってくれました。
過去記事: 名古屋ルーセントタワーへの地下道
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2012-08-27
まだ時間があったので、ミッドランドスクエアの最上階にある
屋外型展望施設「スカイプロムナード」を案内しました。
ここ、屋外なので、今の時期寒いってことと、
料金が750円かかるので、どうかなぁとも思ったんですけど。
‥‥夜景はそれなりにキレイだったけど、やっぱり寒く、
そんなに長い時間はいられないので、この料金は高いかなぁー。
(私は以前夏に行ったことがありますが、ビアガーデンがありました。
今は自販機はあるけど‥‥カフェでもあるといいんだけど。)
名古屋城が見えます
プラネタリウムで解説された金星が見えないかなと思ったんですが、
昼間はよく晴れていたのに、この時間はどんよりしていて見えませんでした。
すぐ西には、JRセントラルタワーズ(JR名古屋駅)が見えます。
このミッドランドスクエアができる前は、名古屋で最も高いビルで、
最上階には展望台もあったんですけど、今はありません。
大阪の友人と別れてから、3時間以上もあるって思ったんですが、
気が付いたら、ちゃんとしたお店で夕食を食べるほどの時間はなく、
コーヒーとサンドイッチを食べて別れました。
楽しかったですー。また会いましょうね!!
名古屋市科学館のHP: http://www.ncsm.city.nagoya.jp/
大須商店街公式WEBサイト: http://osu.co.jp/
----オマケ----
友人が「聖地巡り」社員旅行から送ってきた画像
飛騨古川あたり、「君の名は。」の聖地巡りとかって、
今、外国からもたくさん観光客が来るとか、湧いています。
これは1月7日(土)~2月19(日)まで飛騨市美術館(飛騨市古川町)で
やっていた「君の名は。」展のチラシ
私は普段映画見ないんですが、そんなに評判になっているんだと、
イオンモールの映画館で2月4日、まだやっていた
「君の名は。」見てみました。‥‥うーん、私にはなんでこれがそんなに
ヒットしているのかよくわからなかったんですが‥‥確かに
映像はすごくきれいだけど、なんか登場人物に感情移入できなかったというか。
コミックカフェに一緒に行く友人は、このアニメすごく評価していて、
「もう宮崎駿はいらんワ」って言うんですけどね。
無料の地元情報誌「月刊ぷらざ」の記事
「月刊ぷらざ」のHP: http://www.plaza-gifu.com/
岐阜県美術館一般展示室「それぞれの空間表現展」
「それぞれの空間表現展」を見に行ったことを。
(展示は2017年2月21日(火)~2月26日(日)なので終了しています)

去年1月に見に行った
ぎふメディアコスモス「色即是芸」展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-02-03
足立絵美さんの絵やパンタン(操り人形)がとてもいいなって見て、
その後、足立絵美さんのツイッターを見つけて
フォローさせていただきました
https://twitter.com/emi8282
そのツイッターで、この展示のことを知り、
日曜日はミニ同窓会の予定だったので、金曜日に行きました。
岐阜県美術館の一般展示室は、たいてい県内の美術団体などが、
県民の絵画や写真などを壁面にずら~っと並べて展示していることが多いのですが、
今回、その空間が贅沢に使われています。
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大野昌之さんの展示
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藤澤真実さんの展示
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大きな繭のよう。
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窓をバックにした透ける感じもいいですね。
戸部善晴さんの作品
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とても鮮やかなパネルが並んでいます。
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足立絵美さんのコーナー
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パンタン(操り人形)の作品や、レトロな人形や絵本など、
足立絵美さんの世界ですね。(クリックで少し拡大します)
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足立さんの部屋を覗いているような感じ。
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足立絵美《MILKY HOUSE》
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足立絵美《utopia no yoru》
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遠藤泉女さんのコーナー
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メビウスの帯状になった布(?)に、書が書かれています。
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オシミタダシさんのコーナー
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え? これは描いたの? 写真にペイントをしているのだとか。
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松井優幸さんのコーナー
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いろんな写真がロープに吊り下げられています。
佐藤仁美さんのコーナー
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松永賢さんのコーナー
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去年秋のギャラリー小さい家「あなたの中のわたし」展
http://shizukozb.blog.so-net.ne.jp/2016-10-30
で、なんとも雰囲気のある、引き込まれてしまいそうな
魅力のある絵だなって見た方ですね。
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男性も女性も中性っぽいミステリアスな雰囲気。
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長縄功太郎さんのコーナー
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絵画はもちろん、書、立体、写真とバラエティがある
10名のアーティストの方が、それぞれの広いスペースを使って
自分の世界を表現していて、面白く拝見させていただきました。
岐阜県美術館の企画展「岐阜の版画」はもう見ていたので、
(感想が書けておりませんが)
岐南町中央公民館でやっていた
「長縄士郎 日本画展」を見て帰りました。

岐南町中央公民館 こんなきれいな建物ができていたんですね。
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日展参与の日本画家 長縄士郎氏は、1923年(大正12年)
岐南町(旧八剣村)で生誕。岐南町の名誉町民とのこと。
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足立絵美さんのブログ: http://blog.goo.ne.jp/kamikirimushiadachi
(この展示について、足立さんの展示はもちろん、
他の方々の展示も、美しい写真がたくさんアップされています)
オシミタダシさんのブログ「金魚日和」: http://blog.goo.ne.jp/gooldfish